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南洲翁遺訓 - Wikipedia

南洲翁遺訓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

南洲翁遺訓』(なんしゅうおういくん)は西郷隆盛の遺訓集である。遺訓は41条、追加の2条、その他の問答と補遺から成る[1]。「西郷南洲翁遺訓」、「西郷南洲遺訓」、「大西郷遺訓」などとも呼ばれる。

目次

[編集] 成立

『南洲翁遺訓』は旧庄内藩の関係者が西郷から聞いた話をまとめたものである。

[編集] 薩摩藩邸焼き討ち事件

1867年慶応3年)12月9日王政復古の大号令の後に、西郷は益満休之助伊牟田尚平を江戸に派遣し、三田の薩摩藩邸に浪人を集めて、江戸市中の治安を攪乱させた。庄内藩は、江戸の警備組織新徴組を預かり、江戸市中の警備を担当していた。そのため、薩摩藩邸の浪人と庄内藩士は対立し、浪人が庄内藩邸に発砲する事件が発生した。そして、同年12月25日に庄内藩を中心とする幕軍が薩摩藩邸を焼き討ちする事件に発展した[2]

[編集] 東北戦争

1868年慶応4年)5月15日、西郷が率いる薩軍は上野戦争彰義隊を破ったが、会津藩は抗戦を続け、東北諸藩は奥羽越列藩同盟を結んだ。同年8月23日東北戦争で官軍は鶴ヶ城の攻撃を開始し、9月22日に会津藩は降伏した。一方、庄内藩は官軍を撃退したが、奥羽越列藩同盟の崩壊に伴い戦闘を続けられなくなり、9月26日に降伏した。

庄内藩士は、降伏に伴い、薩摩藩邸焼き討ち事件や東北戦争における戦闘を咎められて厳しい処分が下されると予想していたが、予想外に寛大な処置が施された。この寛大な処置は、西郷の指示によるものであったことが伝わると、西郷の名声は庄内に広まった[3]

[編集] 旧庄内藩士の鹿児島訪問

1870年(明治3年)8月、旧庄内藩主の酒井忠篤は犬塚盛巍と長沢惟和を鹿児島に派遣し、旧薩摩藩主の島津忠義と西郷に書簡を送った。同年11月7日、酒井忠篤は旧藩士などから成る78名を従えて、鹿児島に入った。また、出羽松山藩の15人も、忠篤一行とは別に鹿児島に入った。合計93名は4ヶ月滞在して、軍事教練を受けた。

西郷は、1873年(明治6年)の征韓論争に破れ下野し、同年11月10日に鹿児島に帰った。旧庄内藩士の酒井了恒は伊藤孝継や栗田元輔とともに鹿児島を訪れて、西郷から征韓論に関する話を聞いた。また、赤沢経言や三矢藤太郎も鹿児島を訪れて、西郷から話を聞いている。1875年(明治8年)5月には、庄内から菅実秀や石川静正等8人が鹿児島を訪れた。[4]

1889年(明治22年)2月11日大日本帝国憲法が公布されると、西南戦争で剥奪された官位が西郷に戻され名誉が回復された。この機会に、上野公園に西郷の銅像が立てられることになり、酒井忠篤が発起人の1人となった。菅実秀は赤沢経言や三矢藤太郎に命じて、西郷生前の言葉や教えを集めて遺訓を発行することになった[5]

[編集] 三矢本

1890年(明治23年)1月18日に、山形県の三矢藤太郎を編輯兼発行人とし、東京の小林真太郎を印刷人とし、秀英社で印刷された本である。『南洲翁遺訓』と題して、約1000部が発行された[6]

[編集] 片淵本

1896年(明治29年)に佐賀の片淵琢が東京で『西郷南洲先生遺訓』と題して発行した本である[7]

[編集] 内容

以下、原著[8]より原文の一部を引用する。先頭の数字は通し番号である。

[編集] 文明について

一一 文明とは道のあまねく行はるるを賞賛せる言にして、宮室の荘厳、衣服の美麗、外観の浮華を言ふには非ず。世人の唱ふる所、何が文明やら、何が野蛮やらとも分らぬぞ。予かつ或人あるひとと議論せしこと有り、「西洋は野蛮じや」と云ひしかば、「な文明ぞ」と争ふ。「否な否な野蛮ぢや」と畳みかけしに、「何とてれ程に申すにや」と推せしゆゑ、「実に文明ならば、未開の国に対しなば、慈愛を本とし、懇懇説諭して開明に導く可きに、左は無くして未開蒙昧の国に対する程むごく残忍の事を致し己れを利するは野蛮ぢや」と申せしかば、其の人口をつぼめて言無かりきとて笑はれける。

[編集] 外交について

一七 正道を踏み国を以てたおるるの精神無くば、外国交際はまつたかる可からず。彼の強大に萎縮し、円滑を主として、曲げて彼の意に順従する時は、軽侮を招き、好親かえつて破れ、終に彼の制を受るに至らん。

一八 談国事に及びし時、慨然がいぜんとして申されけるは、国の陵辱りようじよくせらるるに当りては縦令たとい国を以てたおるるとも、正道をみ、義を尽すは政府の本務也。然るに平日金穀きんこく理財の事を議するを聞けば、如何なる英雄豪傑かと見ゆれども、血の出る事に臨めば、頭を一処に集め、唯目前の苟安こうあんはかるのみ。戦の一字を恐れ、政府の本務をおとしなば、商法支配所と申すものにて更に政府には非ざる也。

[編集] 敬天愛人

二四 道は天地自然の物にして、人は之れを行ふものなれば、天を敬するを目的とす。天は人も我も同一に愛し給ふゆゑ、我を愛する心を以て人を愛する也。

[編集] 国家の大業

三〇 命ちもいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕抹に困るもの也。此の仕抹に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。去れども、个様かようの人は、凡俗の眼には見得られぬぞ

[編集] 初版本

山形県致道博物館が三谷本の初版本を所蔵している[9]。三谷本の初版本には、赤沢経言が起草し、菅実秀が検討して作成した序文と跋文が掲載されている[10]

[編集] 参考文献

[編集] 脚注

  1. ^ 遺訓43条とその他の問答と補遺とは、収録された経緯が異なる。三矢本は問答と補遺を収録しているが、片淵本は未収録である。そのため、問答と補遺は遺訓に含めないことがある。山田[1939: 105-106]参照。
  2. ^ 猪飼[2007: 173-175]
  3. ^ 猪飼[2007: 177-179]
  4. ^ 猪飼[2007: 179-187]
  5. ^ 猪飼[2007: 179-187]
  6. ^ 猪飼[2007: 171]
  7. ^ 山田[1939: 105]
  8. ^ 猪飼[2007]
  9. ^ 猪飼[2007: 185]
  10. ^ 猪飼[2007: 187-196]

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク



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