北斗の拳 (対戦型格闘ゲーム)
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『北斗の拳』は2005年12月6日に稼動開始したセガ(開発当初はサミー)のアーケードゲーム。ジャンルは2D対戦型格闘ゲーム。開発は『GUILTY GEAR』シリーズで知られるアークシステムワークス。使用基板は「ATOMISWAVE」。 開発当初はサミーが販売する予定だったため、その名残として、純正の筐体がイーグレットIII(タイトー)であり、インストカードなどの付属アクセサリ類もイーグレットIIIでの使用を前提に設計されている。
2007年3月29日にプレイステーション2の移植版が『北斗の拳 ~審判の双蒼星 拳豪列伝~』のタイトルで発売された。2008年2月28日にはプレイステーション2版の廉価版を発売。
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[編集] 概要
漫画『北斗の拳』を原作としており、キャラクターはアニメ版における『1』に登場している人物のみであるが、南斗六聖拳のうちシュウだけがなぜか不参加(ただし聖帝十字陵ステージの背景で石を運んでいる)で、拳法家ではないマミヤが参戦していたり、人気の高い敵役であるアミバが出ていなかったりなど、人選にやや不満の声も挙がっている。
登場キャラクターの数も10人と、近年の格闘ゲームとしては少ない部類に入る。ゲーム独自のストーリー展開などは無く(原作を意識したキャラ同士の掛け合いはある)ラスボスは全員共通でラオウ(キャラ名は「拳王」で、プレイヤーとして使えるラオウよりも強力)であり、エンディングも全員共通でラオウの最期の場面である。中央帝都編以降のキャラクター(ファルコ、アイン、シャチなど)を含めた続編を望むユーザーが多いが、実現にはいたっていない。
ハート様以外の全キャラがバグによるコンボを使用可能で(ハート様でもやってできないことはないがキャラ限定の上シビアな永久コンボからわざわざ繋がなければならないため実用性は皆無)、「バスケ」「ドリブル」と呼ばれている。何十ヒットかさせていくと徐々に相手が浮き、そこに次々と攻撃を当てると相手が空中高くに飛び上がる。このコンボによって100以上のコンボが可能になる。アーケード版のプレイヤーによってはこれが使用されたら席を立つなど、負けを認めざるを得ないほどである。
他にも多数のバグや調整の穴などが目立つゲームながら、そのバランスの崩壊っぷりが逆に「世紀末らしい」と、半ばネタ扱いだが受け入れられている珍しいゲームでもある。
他の格闘ゲームと比べれば、コンボが難しいゲームとなっており、攻撃があたったら敗北したと思っても過言ではないという原作ファンには向かない、むしろ上級格闘ゲームユーザーや、キャラゲーとして楽しみたいという人向けのゲームである。
対戦格闘ゲーム大会「闘劇'06」の競技タイトルに選ばれた。翌年は種目から外されるも、「闘劇'08」にはシングル戦でエントリーが決まった。バグ技(フリーズの危険性があるバグ以外)が使用可能で「闘劇'08」最大の見所になると思われる。
[編集] システム
操作体系は1レバー+5ボタン(攻撃ボタン4+特殊ボタン1)で、システムも同社の『GUILTY GEAR』と類似性がある。「グレイヴシュート、アジリティーディフェンスといった一部システムの名前が、北斗の拳の世界観にそぐわない」という批判もある。
- ダッシュ
- 前方に走る。空中でも可能。ハート様にはない。
- バックステップ
- 後ろに飛び退く。飛び退きの動作中は無敵。ラオウにはないが代わりに軸を移動し避け動作をとる。
- 投げ
- 通常投げ。ただしマミヤにはない。
- ブースト
- 特殊ボタンに割り当てられたもので、高速で前方に移動する。技をキャンセルできるため、通常は繋がらない技も連続攻撃にできる。3本まで溜められるブーストゲージを消費する。ハート様は使用できないためブーストゲージも存在しないが、バニシングストライクで相手をはじき飛ばしたときなど、特定の状況ではブーストのように高速で前進する。
- 究極奥義
- いわゆる超必殺技。2本まで溜められるオーラゲージを1本(技によっては2本)消費する。相手の星(後述)を削る技が多い。
- 一撃必殺奥義
- 体力ゲージの下に7個の星からなる北斗七星ゲージがある。特定の技で星を削ることができ、7個すべてを削ると死兆星が輝く。この状態でのみ一撃必殺奥義を繰り出すことができ、決まれば残り体力とは関係なくKOとなる。一撃必殺奥義で勝負がついた場合、次のラウンドでは食らった側の星は全回復する。失敗した場合は、オーラゲージとブーストゲージが空になり、相手は星1つ残った状態に戻る。
- 掴み投げ
- しゃがんでいる相手には決まらないが、決まれば星を1つ削れる特殊な投げ。失敗モーションがある。ただしトキ、マミヤにはない。ハート様に限り、しゃがんでいる相手も投げられる。
- グレイヴシュート
- 相手を上空に浮かせる攻撃。その後レバー上方向による特殊なジャンプで連続攻撃ができる。そのジャンプ中に必殺技を入れると星を1個削る。ハート様にはない。一部キャラクターの技にもこれと同様の性質が備わっているものがある(レイの「南斗虎破龍」やサウザーの近距離立ち強パンチなど。ハート様にもタメしゃがみ強パンチや必殺技の弱「アースクラッシュ」があり、それで代用できる)。ジャギのグレイヴシュートは下段ガードできない。
- バニシングストライク
- 相手を前方に吹っ飛ばす攻撃。攻撃が決まったときはレバー進行方向で自動的にブーストでき、追撃のチャンスが生まれる。この際のブーストは通常よりブーストゲージの消費が少ない。星を1個削る。ボタン押しっぱなしで溜めることが可能で、最大までためるとガード不能攻撃になる。
- ヘヴィーストライク
- ガード不能攻撃。地上で攻撃が決まったときはよろけが発生し、星を1個削る。
- アジリティーディフェンス
- 相手の技を引きつけてのガード。ガード硬直時間の軽減などの恩恵に与れる。
- オーラガード
- ゲージを使って発動するガード。必殺技による体力の削りダメージが無くなる、空中で地上技をガードできるなどの効果がある。ただし、オーラガードをもってしてもガードできない攻撃も多く存在する。
- ガードキャンセル
- ガード中にオーラゲージを使用して硬直をキャンセルし攻撃できる。ユダ、ハート様は一部必殺技でも可能で、通常のものよりオーラゲージの消費が少ない。
- よろけキャンセル
- ヘヴィーストライクを食らったときなどに発生するよろけ(行動不能な状態)を解消する。オーラゲージを消費する。
- 特殊起き上がり
- 起き上がりの速さを調節できる。地面に落下した際にレバーを上方向に入力すると早く起き上がり、下に入力すると遅く起き上がる。
- 世紀末体力ゲージ
- ダメージを受けても地上にいる場合は、回復可能な分は徐々に体力が回復する。
[編集] 登場キャラクター
- ケンシロウ[Kenshiro](声:河本邦弘)
- 北斗四兄弟の末弟にして、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の正当伝承者。諸事情のため声優はアニメ版で声を演じた神谷明では無いが、声質はかなり似ている。飛び道具や対空技などが揃っており、2D対戦格闘ゲームにおけるスタンダードなキャラクターに仕上がってはいるが、コンボのバリエーションも多く、奥深いキャラである。『アルカディア』によれば、トキを除けばラオウやレイ同様、上位の強さである。勝利演出にはリン(声:倖月美和)とバット(声:恒松あゆみ)が登場するパターンがある。
- 究極奥義:天破活殺
- 7ヒットする闘気のビームを放つ。原作でサウザーに使った技。
- 究極奥義:無想転生
- 発動するとブーストゲージの右上に闘気が表示され、攻撃がヒットする直前に相手側にレバーを入れると相手の攻撃を受け流し裏に回る。7回まで使用可能だが、究極奥義、一撃必殺奥義、へヴィーストライクは受け止められない。
- 究極奥義:北斗残悔拳
- 相手に向かい逆さになりジャンプし、原作通り相手のこめかみあたりを両手の親指で突く。ヒットするとカウントが表示され3秒(実際は20秒)経つと強制的にKOになる。他の究極奥義とは違い、ゲージを2本消費する上、相手に向かう歩幅が少なくてブーストを使わないと相手に届かないなどの短所があるため、使用するプレイヤーは少ない。
- 一撃必殺奥義:北斗百裂拳
- ハイキックを繰り出し、当たるとケンシロウが筋肉で服を破り捨て「拳の連打~蹴りの連打」という流れの演出に移行。必ずヒット数が100になる。演出こそ違うが、原作でZEED(アニメではカーネルやウイグル獄長も含む)を倒した技。
- ラオウ[Raoh](声:内海賢二)
- 北斗四兄弟の長兄で、ケンシロウの義兄。移動速度が遅い上「拳王は決して退かぬ!」という性格上、バックステップを使用できない(そのコマンドを入力すると避け動作を行う。歩いて下がったり、空中で後方へのダッシュは可能)。攻撃力の高さと多彩なコンボでその欠点を補う、上級者向けのキャラクター。最初は最弱扱いされていた(『闘劇魂』より)が、プレイヤー間の研究が進むにつれて段々と見直され、上位キャラとして評価されるようになった。デフォルトのカラーは漫画版のもので、アニメ版のものも別カラーで存在する。
- 究極奥義:無想転生
- ケンシロウと同じく、相手の攻撃を受け流し裏に回る技。
- 究極奥義:天将奔烈
- 前方へ踏み込みつつ、両手から闘気を放出する。なお原作では飛び道具のような技である。
- 究極奥義:秘孔新血愁
- 上に向かいマントを投げ、相手にヒットするとマントが被さり秘孔を突く。原作でレイに使用した技である。
- 一撃必殺奥義:北斗滅天把
- 闘気を発した後、背後にクレーターができる程の拳で相手を殴る。原作のラオウ編ラストで、ケンシロウと打ち合った全霊の拳。
- 拳王[Kenoh]
- CPU戦の最終ステージに登場する、ボス仕様のラオウ。見た目的には通常のラオウと同じだが、技の一部が強化され、必殺技である北斗剛掌波が究極奥義として使用可能。またある条件が満たされていると、体力を全回復し、更に死兆星が元通り7つに戻り、回復中は攻撃が当てられないなどの要素が追加されている。このとき、タイムも元に戻る(アーケード版ではプレイヤーキャラとして使えないが、プレイステーション2版ではヒストリーモードをコンプリートするとプレイヤーキャラとして使える)。
- 究極奥義:北斗剛掌破
- 攻撃範囲が大きくなり、威力も上がった北斗剛掌破の強化技。
- トキ[Toki](声:土師孝也)
- 北斗四兄弟の次兄で、ケンシロウの義兄。原作では病により継承者扱いから脱落した人物だが、このゲームでは攻撃力・防御力が低い反面、高性能の移動技を基点とした驚異的な攻めが可能な為に最強キャラとなっており、その強さは対人戦で使うと相手が諦めて即座に席を立つ事が日常茶飯事となっているほど。このため本作は「トキゲー」と呼ばれることも多い。CPUの強さはそれほどでもない。「闘劇'06」決勝大会において全参加者中44%が彼を使用しており、優勝キャラでもある。あまりに強力すぎるため、開発の終盤において作られ闘劇の開催に間に合わせようとロクにバランス調整をせずに出されたキャラとの批評がある。一部キャラクターのコンボがトキに対してだけは決まらなかったり、トキ自身の技性能やコンボ性能が突出しているなど、ほぼ全てのキャラクターに対して有利を付けるほどの性能を持つ。本作リリース直後から最強の座をほぼキープしている、ある意味このゲームを象徴するキャラクターといえる。
- 究極奥義:北斗砕覇拳
- 相手に強力なアッパーをくらわせる。刹活孔を突いた直後ラオウに放った技。これで死兆星を発生させると、天に指を指しラオウに死兆星の存在を示したシーンの再現を行う。
- 究極奥義:北斗有情断迅拳
- 相手に向かって突進し、直続攻撃を決める。攻撃発生は極端に遅いが、相手がバウンド中、もしくは地面に倒れている時に当たってもヒットする。
- 究極奥義:秘孔・刹活孔(自分)
- 自分に秘孔を突くとゲージが表示され、消えるまで北斗砕覇拳の威力がアップし、天翔百裂拳、北斗翔輪脚、北斗破流掌、北斗酔舞撃ヒット時に星を1つ奪えるようになる。ただし使用している間、自分の体力が回復しなくなる。
- 究極奥義:秘孔・刹活孔(相手)
- 攻撃範囲は小さいがヒットすると相手の星を2個奪う。発生が非常に早いため、相手の動きを先読みして単発で出しても当たるため「ぶっぱなし(コンボに組み込まず使用する)刹活孔」略して「ブッパッコー」と呼ばれる。
- 一撃必殺奥義:北斗有情破顔拳
- 原作でトキの初登場シーンにおいて、拳王配下の敵を闘気によって秘孔を突いて倒した技。原作と同じように技を繰り出すときにはあぐらをかくポーズをとる。この技も一撃必殺奥義の中では非常に高性能で、トキの強さを支える一助となっている。
- ジャギ[Jagi](声:戸谷公次)
- 北斗四兄弟の三兄で、ケンシロウの義兄。ドラム缶を置いたり、ガソリンを撒いたりなどのいわゆる設置系の技を持つ。原作中の名台詞がそのまま技名になっている「俺の名前を言ってみろ」では、実際に「名前をクイズのような形式で答えさせる」という作中のシーンを再現したユニークな究極奥義。また、シンに対してのみ使用できる究極奥義「今は悪魔が微笑む時代なんだ」がある。相手の動きに対処していく後手気味のキャラなため、システム的にはかなり不利で使用人口の少ないキャラの一人。なお、稼動開始からほどなくして担当声優の戸谷が逝去したため、本作は戸谷がジャギを担当した最後の作品となった。
- 究極奥義:今は悪魔が微笑む時代なんだ
- 相手キャラがシンの場合のみ使用可能な専用技。コマンドが成立すると星を1個奪い、シン側のブーストゲージとオーラゲージを減少させていく。シン側はレバガチャすればゲージの減少を軽減できる。原作でシンを唆した場面の再現。
- 究極奥義:俺の名を言ってみろ
- ゲージを2本使用する掴み技。コマンドが成立すると3択のクイズが始まり、ジャギを選ぶとその場で終了する。名前を間違えた場合、攻撃をくらいコマンドを入力しての追加攻撃が可能。その場合、もう1度3択が出る。間違えた場合、その場で気絶状態になる。原作で初登場した際、出会った大男に対して行った動作の再現。
- 究極奥義:北斗羅漢撃
- 相手に向かって突きを入れまくる技。カウンターヒットさせれば星を2個奪う。コマンドを入れると原作通り含み針を発射する。発動後は原作には無かったばて動作が発生し、数秒の隙が出てしまう。ジャギ唯一の強力な技である。
- 一撃必殺奥義:フフ…この時を待っていたのだ
- 燃料タンクに飛び乗り、燃料をまき散らしてそこに火をつける。地面から左右に炎上してくる炎にヒットすると一撃が発動。原作でケンシロウを焼き殺そうとしたシーンの再現。
- シン[Shin](声:古川登志夫)
- 南斗六聖拳のひとつ「南斗弧鷲拳」の伝承者で、ケンシロウの宿敵。攻撃力が低いものの、星を奪える必殺技が多く一撃必殺奥義を狙いやすいため、稼動初期には猛威を振るった。全キャラの研究が進んだ現在では初心者にも比較的扱いやすい良キャラとされている。また、自分の死兆星点灯時にのみ使用可能な究極奥義に、自分自身をKOする技「お前の拳では、死なん!」(原作での自決シーンの再現)があり、それを使うと次のラウンドでは星が全回復する。
- 究極奥義:お前の拳では死なん!
- 自分の死兆星ゲージが点灯している場合に使用可能。自殺技で、発動すると相手と反対方向に歩いていき、指をさした後シンが飛び降りるカットインが現れる。次のラウンドでは死兆星ゲージが全て回復する。無敵状態にはならないので、歩いている最中に攻撃されると発動失敗になる。原作でケンシロウに敗北後の行動の再現。
- 究極奥義:南斗雷震掌
- 斜め上に衝撃波を出す技。
- 究極奥義:南斗千首龍撃
- 相手の目の前まで前進し手刀を繰り出す技。タメた分だけダメージが増加する。ケンシロウとの再戦の際に放った技。
- 一撃必殺奥義:南斗翔鷲屠脚
- 真上に飛びながら蹴り上げる。これ自体ではKOにならず、その後兵士達が出現し相手を抑え原作でケンシロウの胸に7つの傷をつけたシーンの再現を行う。
- レイ[Rei](声:千葉一伸)
- 南斗六聖拳のひとつ「南斗水鳥拳」の伝承者。声は故・塩沢兼人の代役で千葉一伸が起用された。空中必殺技が豊富で、3段ジャンプも使用できる。デフォルトのカラーはアニメ版のものだが、漫画版のものも別カラーで用意されている。トキ以外のキャラの内では抜きん出た強さを誇るキャラの一人。また、コマンドは少々難しいが通称「バグ昇竜」と呼ばれる一撃必殺技に等しいバグも発見されており、トキと同様、使用されたら諦めて席を立つプレイヤーも少なくない。ユダやマミヤとの特殊演出もある事から、開発スタッフの贔屓キャラであると言われている。
- 究極奥義:空舞燕離斬
- 空中で真横に前進しヒットすると相手をロックし直続攻撃を繰り出す。グレイブシュートからつなげれば星を2個奪える。
- 究極奥義:南斗凄気網波
- 無数の真空波で相手を切り裂く技。原作でケンシロウと戦った際巨岩を切り刻んだ、またはアニメでユダの影武者を切り刻んだ技。
- 究極奥義:断己相殺拳
- 無数の真空波を発射する飛燕流舞のため技。タメが可能で、タメ中は1ダメージだけ耐えられる。ラオウに対して放とうとしたが不発に終わった技。
- 一撃必殺奥義:飛翔白麗
- 原作でレイが最後に使用し、ユダを倒した技。この技でユダを倒すと原作通りの演出がその後に入りKOとなる。マミヤをこの技で倒すと(全く違うシーンだが)原作通り服を全て切り裂いてしまう。
- ユダ[Juda](声:島田敏)
- 南斗六聖拳のひとつ「南斗紅鶴拳」の伝承者。必殺技は部下であるコマク(声:千葉繁)やダガール(声:屋良有作)を呼び出して攻撃させるものがほとんどで、専用のゲージを消費する。ゲージは時間で自動回復し、それぞれゲージが満タンになっていないと呼び出せない。またダガールを盾にする「俺を利用したのか~!!」を使用した時に技が成立すると、次に呼び出したときにユダに襲い掛かってくる(ゲージに「REVENGE」の文字が表示される)が、カウンターでダガールに「南斗鷹爪破斬」を当てるとダガールは本編通り死亡し、そのラウンドはダガールを使った技が使えなくなるが、オーラゲージ・ブーストゲージが満タンになる。他にも、どこからか現れた鏡を叩き割ったり、どこにあるのか分からないダムを決壊させるなど、原作を踏襲しながらも少々妙な演出の技が多い。技の性能は高く、部下達をうまく使うことでかなりの強さを発揮できる。「闘劇'06」準優勝キャラ。
- 究極奥義:ダム決壊
- コマクがダイナマイトを投げた後、ダムが破壊されユダの後ろ側から水流が流れてくる。その後ユダの部下が岩を持って突進してくる。原作でレイの動きを封じるための策略の再現。
- 究極奥義:南斗鷹爪破斬
- ユダが指を前に出した後、上から下に指を振り落とし衝撃波を相手に当てる。原作通り相手の背中から突き抜ける。
- 一撃必殺奥義:血粧嘴
- 原作ではレイの「飛翔白麗」によって日の目を見ることのなかった技。飛び道具を放って相手の防御を封じ、突撃する技となっている。しかし、遠距離で出された場合、飛び道具を食らった後でもガードが出来ないだけで、ハイジャンプ→ブーストなどで避けられたり、バニシングストライクで反撃できる。そのとき北斗七星ゲージが一個回復する。相手に攻撃されず突進できなかった場合、ユダがポーズを取ったまま数秒動けず隙がある。
- サウザー[Thouther](声:銀河万丈)
- 南斗六聖拳のひとつ「南斗鳳凰拳」の伝承者。名台詞である「退かぬ!媚びぬ! 省みぬ!」が、連続入力の必殺技「極星十字拳」のボイスになっている。ケンシロウの究極奥義「北斗残悔拳」の3カウントによる一撃KOが通用しないという特殊能力を持つが、他の北斗神拳の技は効果があるので、中途半端とも言える。これは原作の「(ケンシロウに秘孔を突かれ、あと3秒で死ぬと言われ)おもしろい、ならばその3秒を数えてやろう」という台詞を再現するため。また、サウザーステージで究極奥義「聖帝十字陵」か一撃必殺奥義でKOすると、師匠のオウガイが登場する。豊富な飛び道具を盾に怒濤のような攻めが可能だが、「我が拳にあるのはただ制圧前進のみ」という性質上、防御力は低い。
- 究極奥義:彷翔十字鳳
- 地上、空中と2パターン使える。地上では逆立ちの状態で相手を蹴り上げ空中に飛んで斜め方向に突進する。空中では蹴り上げず、そのまま斜めに突進する。戦いのクライマックスにケンシロウに対して行った動作の再現。
- 究極奥義:聖帝十字稜
- 発動すると相手の頭上に石碑を降らせ、地上にいる相手にヒットさせると矢が放たれ潰される演出が入る。この時コマンドを入れると追加攻撃が発生し、サウザーが槍を投げ、さらにもう1個星を奪う。原作のシュウが潰されるシーンを再現。
- 究極奥義:鳳凰呼闘塊天
- 発動するとブーストの上にゲージが出現し、ゲージが消えるまでサウザーの攻撃がスピードアップされる。攻撃するたびにゲージの減少が早くなる。家庭用版ではゲージの量の減りがかなり多い。
- 一撃必殺奥義:天翔十字鳳
- バク転のようにして蹴りを放ちつつ後ろに飛び上がり、聖帝十字陵に乗り、鳳凰を象った闘気を相手にぶつける、原作とは少々違う技になっている。
- ハート様[Mr. Heart](声:飯塚昭三)
- 拳法殺しの肉体を持つシンの部下。ダッシュとブーストが不可能だが、一部の技にスーパーアーマー能力(相手の攻撃を受け止めつつ攻撃を繰り出す技)を持ち、攻撃力も高い。また、究極奥義「いてえよ~!!」でパワーアップが可能(この間専用のゲージが出現する)。ケンシロウの一撃必殺奥義「北斗百裂拳」でKOされると、あの断末魔を叫んでくれるが、家庭用版では「いてえよ…」に変更されている。他キャラよりも上位のキャラとの相性が比較的良いが、中堅以下との相性はあまり良くないという特殊な位置のキャラ。2P側のみのコンボが存在するという特色も持つ。
- 究極奥義:ハートのA
- 掴み技。相手を掴むと空中に投げ、落ちてきた所を頭で頭突きをする。
- 究極奥義:拳法殺し
- 発動するとハート様の部下が無数の棍棒をハート様目掛けて投げつけ、それを吸収し相手に向かって投げつける。数秒後残った棍棒が上から降ってくる。ハート様が血を見て逆上し部下を皆殺しにしたシーンの再現。
- 究極奥義:いてえよ~!!
- 発動すると背景に「いてえよ~!!」の文字が出現し、いてえよ~!!ゲージが現れ、ゲージが無くなるまで専用の必殺技が使用可能になる。この間は常に走り状態になり、スーパーアーマー(一度だけ相手の攻撃を耐えられる)が付くが、ガードできないため一撃必殺奥義などには耐えられない。攻撃を受けるとゲージの減少が早くなる。
- 一撃必殺奥義:超いてえよ~!!
- 掴み技。失敗すると転んでしまう。後方からシンが羽を飛ばし、ハート様に血を見せ、スペード(声:米田直嗣)、クラブ、ダイヤ(声:西本理一)のKINGのメンバーたちのカットインが入った後、相手に思い切り張り手をする。原作での羽で傷がつき、自分の血を見て逆上したシーンの再現
- マミヤ[Mamiya](声:藤田淑子)
- 村を守るために戦う女戦士。原作から考えると北斗や南斗の拳士達と戦うにはあまりにも無理があり、南斗六聖拳の一人シュウがプレイヤーキャラとして登場しないことから「女性キャラが一人くらいはいるべきだろう」という開発スタッフの意向によりシュウの代わりに登場させられたとの声もある。強Pや一部の必殺技で専用のゲージ(それぞれ別)を消費する(これらは特定の必殺技で回復が可能)。機動力はあるが攻撃力と防御力が低く、当初は最弱キャラとされていたが、工夫次第で十分戦えるキャラではある。本作での唯一の女性キャラであり、レイの一撃必殺奥義でKOされると服を切り刻まれるというサービスシーンも。
- 究極奥義:バイク
- 発動すると、マミヤがバイクに乗って登場。突進、ウィリー、ジャンプが使える。バイクを相手に当て続けると徐々にバイクが点滅していき、数秒後爆発してしまう。バイクは相手に投げつけることで自分へのダメージは回避できる。
- 究極奥義:バインドトリック
- ヨーヨーを前方に投げ、ヒットすると、相手を縛りつけ相手を上空に打ち上げる。上空に打ち上げた後、自動的にジャンプで追いかける。各種ボタンで追撃可能。ブーストボタンを押すとボウガンの残弾全てを真下へ発射する。
- 一撃必殺奥義:さようなら…
- ビンが出現し、それをボウガンで射つとビンが割れ、中に入っているカプセルが飛び散る。そのカプセルがヒットすると燃える家の演出が現れKO。ボウガンはためることが可能で、最大までためるとガード不可能になる。レイを倒すと原作の通り、空にレイの顔のカットインが入る。
[編集] PS2版移植問題
2007年3月29日にPS2版が発売された。しかし一部のキャラの技の性能が変更されていたり(例、スタンプ・ザ・UDの位置の違い)一撃必殺奥義が決まった際のBGMの音飛び、効果音がこもる、謎の効果音の追加、ステージBGMの変更など、公式のうたい文句である「完全移植」とはまったく言えない内容で一部に不評がある。
2008年2月28日に廉価版が発売。問題部分が修正されると一部で期待されていたが、やはり通常版と同じままだった。「闘劇'08」に決まったため家庭用版にて練習するユーザーが多くなるだろうが、基本技となるコマクの技の変更のためにユダはまったく練習できず、家庭用版のコンボと、アーケード版のコンボとを区別して練習しなければならない。