化学繊維
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
化学繊維(かがくせんい、chemical fiber)とは、化学的プロセスにより製造される繊維の総称で、人造繊維 (artificial fiber) とも呼ばれる。天然繊維(天然高分子)を原料にして製造される再生繊維、天然高分子を改質して製造する半合成繊維、純合成的に有機高分子化合物を製造する合成繊維、そして無機化合物からなる無機繊維に大別される。
目次 |
[編集] 分類
[編集] 合成繊維
- ポリエステル系合成繊維
- ポリアミド系合成繊維 - ナイロン
[編集] 半合成繊維
- セルロース系半合成繊維 - アセテート
- タンパク質系半合成繊維 - プロミックス
[編集] 再生繊維
[編集] 無機繊維
[編集] 主な化学繊維
- セルロース再生繊維
- ビスコースレーヨン(レーヨン)
- 銅アンモニアレーヨン(キュプラ)
- ポリアミド繊維
- ナイロン(ナイロン-66、ナイロン-6)
- ポリエステル繊維
- ポリエチレンテレフタラート (PET)
[編集] 主な化学繊維の歴史
- 1885年 C.H.B. デ=シャルドネがニトロセルロースよりレーヨンを実用化する。(ニトロセルロースは1832年発明)
- 1891年 C.F.クロス、E.J.ベバン(E.J. Bevan)がビスコースレーヨンを発明する。
- 1918年 ベンベルグ社がE.テーレ(E. Thiele)のキュプラを実用化する。(銅アンモニアレーヨンは1857年発明)
- 1938年 デュポン社がウォーレス・カロザースのナイロンの製造を開始する。
- 1950年 インペリアル・ケミカル・インダストリーズ(ICI)社がJ. R.ウィンフィールド(J. R. Whinfield) 、J. T.ディクソン( J. T. Dickson)のポリエステル繊維の製造を開始する。
- 1950年 デュポン社がアクリル繊維の製造を開始する。
- 1959年 炭素繊維が工業化される。(炭素繊維は1860年発明)