包絡線
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包絡線(ほうらくせん、envelope)とは、与えられた曲線族と接線を共有する曲線、すなわち与えられた(一般には無限個の)全ての曲線たちに接するような曲線のことである。 一般的に最も身近な物として、振幅変調によるAMラジオ放送で利用されている。
包絡線は、次のようにして求められる。
媒介変数 t で添字付けられる n 次元ユークリッド空間 Rn 上の曲線族 {Ft(x1, ... ,xn) = 0}t∈R に対する包絡線は、連立方程式
から t を消去して得られる曲線 φ(x1, ... ,xn) = 0 に等しい。
[編集] 包絡線の例
実数値の媒介変数 t で添字付けられる直線の族 {Lt}t∈R Lt : y = sin(t)x + cos(t) の包絡線を、実際に上の方法で求めてみる。 まず、Lt を sin(t)x - y + cos(t) = 0 の形に変形し t について偏微分すれば、
となるから、包絡線を求めるための連立方程式
を得る。式を変形して x2 - y2 + 1 = 0。これが直線族 {Lt}t∈R の包絡線である。この場合、包絡線は双曲線であることがわかる。