六義園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
六義園(りくぎえん)は、東京都文京区本駒込六丁目にある都立庭園である。ろくぎえんは誤読であるので注意。徳川5代将軍・徳川綱吉の側用人・柳沢吉保の下屋敷に、吉保自らが、和歌の世界を庭園で表現しようと設計、開園させたものである。平坦だった当地に丘や池を掘り完成させ、現在に至ってもそれが見事に表現されている。芝生なども整備も行き届いており、都内を代表する日本庭園として観光客も多い。
六義園の名の由来は、中国の『詩経』に分類されている詩の分類法を和歌に適用させた紀貫之の『古今和歌集』の序文にかかれている「六義」(むくさ)に因む。当初は、六義園と書いて「むくさのその」とも呼ばれていた。柳沢吉保は、この『古今和歌集』に出てくる和歌を庭園で再現しようとしたものであった。この庭園は、完成当時は、小石川後楽園と並び二大庭園と称された。しかしその後、代々柳沢家の別荘として使用される程度で徐々に荒廃していたが、明治期に岩崎弥太郎(三菱財閥の創業者)が購入、1938年に東京市(現:東京都)に寄贈され、一般にも公開されるようになった。殊に、ツツジの花は有名で、駒込=ツツジの花の街というほどの、象徴的な存在となった。
目次 |
[編集] 歴史
- 1695年(元禄8年) - 柳沢吉保が綱吉より、当地を賜る
- 1702年(元禄15年) - 庭園と下屋敷が完成
- 1888年(明治21年) - 岩崎弥太郎が、購入
- 1938年(昭和13年) - 東京市に寄贈される
- 1953年(昭和28年) - 特別名勝に指定される
[編集] 見所
- 心泉亭(集会所)
- 宜春亭(茶室)
- 中央にあるシダレザクラ
- 妹山・背山
- 藤代峠
- 池
- ツツジの花
- ツツジ茶屋
[編集] 入園料
- 一般及び中学生:300円(但し、都内在住・在学の中学生は無料)
- 65歳以上:150円
- 小学生以下:無料
その他、各種割引・減免制度・年間パスポートなどあり。 (いずれも、2008年5月 現在)
[編集] アクセスなど
- 所在地:東京都文京区本駒込6丁目
- JR山手線または地下鉄(東京メトロ)南北線の駒込駅より徒歩7分
- 都営地下鉄三田線の千石駅より徒歩10分
- 開園時間:午前9時~午後5時(時期により延長することがある)
- 駐車場:なし
[編集] イベント
桜と紅葉の見ごろに合わせて日没後のライトアップイベントが行われる。
- 3月下旬:シダレザクラライトアップ
- 11月中~下旬:紅葉のライトアップ
[編集] 外部リンク
- 六義園|公園へ行こう! 東京都公園協会サイト内