公民 (教科)
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公民(こうみん)は、日本の学校教育における教科の一。「公民科(こうみんか)」と通称されることが多い。
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[編集] 概要
公民科は高等学校に設置されている教科である。
現行の高等学校学習指導要領では、公民科の学習目標として、「広い視野に立って,現代の社会について主体的に考察させ,理解を深めさせるとともに,人間としての在り方生き方についての自覚を育て,民主的,平和的な国家・社会の有為な形成者として必要な公民としての資質を養う」としている。
公民科では、政治・経済・社会全般について学ぶ。高校公民科の中に現代社会、倫理、政治・経済といった科目が設置されている。
- 「現代社会(標準単位数2単位)」では、(1)現代に生きる私たちの課題、(2)現代の社会と人間としての在り方生き方、を大きな内容の柱としている。
- 「倫理(標準単位数2単位)」では、(1)青年期の課題と人間としての在り方生き方、(2)現代と倫理、を大きな内容の柱としている。
- 「政治・経済(標準単位数2単位)」では、(1)現代の政治、(2)現代の経済、(3)現代社会の諸課題、を大きな内容の柱としている。
原則として、「現代社会」1科目、ないしは「倫理+政治経済」2科目のいずれかを選択して必修という扱いになる。
[編集] 社会科と公民科
なお、政治や経済・社会の仕組みについては、小中学校では社会科で学ぶ。中学校社会科では、政治・経済・社会について学ぶ内容について「公民的分野」と呼称されている。
かつては高等学校にも社会科が存在したが、1989年告示・1994年度高等学校第1学年から学年進行で実施された学習指導要領で、高等学校社会科は再編され、地理歴史科と公民科に分割された。