光の大社員
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「光の大社員(ひかりのだいしゃいん)」は、ÖYSTERによる漫画。2006年8月現在、「まんがタウン」で連載中の四コマ漫画作品。
目次 |
[編集] 概要
初めは3号ゲストの予定だったが、人気が出たため完全連載になった。
- まんがタウン2005年12月号~2月号(ゲスト)
- まんがタウン2006年3月号~(完全連載)
- 「たくさんの社員の中において、ひときわ大きく輝く社員」を志す、輝戸光の奮闘記。
- 「アルクメ」というおもちゃ会社が舞台。
[編集] 登場人物
- 輝戸光(きど ひかり)
- 「たくさんの社員の中において、ひときわ大きく輝く社員」を志す社員。各話、1本目のネタで彼が「この輝戸光! たくさんの社員の中において、ひときわ大きく輝く大社員になってみせるぞ!」と叫ぶネタで始まるのが本作の恒例になっている。その叫び方にも数々のパターンがあり、1日1回このセリフを叫ばないと気が済まないと言う信念まである。
- アルクメにはおもちゃ会社だと知らずに入社。彼が考えたおもちゃには「イシキング」(下記参照)というカードゲームがあるが、「石がおもしろいかどうか」の認識の差ゆえ、女性であるたまき先輩には理解され得なかった。
- また、社長とは気の合う遊び仲間ではあるが、秘書のちはるサンには社長共々よく思われていない。
- 他にも駄洒落は好きだが場が駄洒落の雰囲気で流れてしまうのは嫌い、グチが嫌いなどの信条を持っている。
- 第1話にてブラインドタッチの意味を「目隠ししてキーを打つ」ものと間違えつつもマスターしてしまうなど、要するに勢いだけは良いこの漫画の主人公。
- 一人称は「俺」。
- 伊達勲(だて いさお)
- 輝戸の同期でライバル。キザでクール、たまき先輩の気を引くのに脈絡無く花束を差し出すような行動をするが、実際はドジ(よく障害物に頭をぶつけたり)で子供っぽく、またかなりの貧乏性である。一人称は「ボク」。
- たまき先輩にチョコ菓子の最後の1コを取られたことにやたら驚愕したり、社長に宣戦布告しながらも腕時計をちらちら見て終電を気にしたり、家ではいつもジャージ(冬は更に半纏)だったりと、色々と小さい。目標は「無洗米といえども一回はすすぐ事」。
- 他にもカラーボックスを説明書を見なくても良いほど作っている、1000mlだと思っていたペットボトル飲料が900mlであることにやり場の無い憤りを感じるなど、性格を示すエピソードには事欠かず、第2話以降ラストのネタは彼の生活的な話になっている。独り言がやたらと多い。
- 輝戸とはライバル同士と言うより仲の良い友達の関係になっており、そのことを時々気にしている。輝戸同様、おもちゃ会社とは知らずに入社した。
- たまき
- 輝戸、伊達の先輩であるOL。いつも笑顔だが、仕事上失敗をしたり、それで無くとも宮代開発部主任や石原副部長には厳しい。裁縫が苦手で、輝戸のスーツのほころびを直すつもりが二の腕部分を胴部に縫い付けてしまい、稼動部分を肘のみにさせてしまったこともある。
- その事も含めあまり器用ではないらしく、変形ロボットの玩具を飛行機に変形させるどころかばらばらに分解してしまったことまである。
- アルクメの企画につきものらしい「イベント時のコスプレ」には積極的で、過去ナース、サンタ、車掌などの衣装を着た経験があり、そこそこ人気。
- 現段階で数度行われた伊達のアプローチは全てスルーしている。
- 何故か第一話とそれ以降では目の描かれ方が違う。
- 石原副部長(いしはらふくぶちょう)
- おもちゃ会社「アルクメ」の副部長。一人称は「私」。
- 部下思いではあるもののうかつな発言をすることが多く、たまきからは「セク原副部長」とまで呼ばれている。
- 子供が二人いるが、家庭はうまくいっていない。
- 社内でただ1人の「ブラインドを指でカシャッとやって外を見るのが好きな者」で、常に輝戸が製作した縦幅40cm横幅20cmほどの携帯用ブラインドを持っている。
- デスクに置いている石原副部長のネームプレートは「副」の字が脱着可能で、本人の意識に於いても時々「部長」っぽくなってしまう時がある。そのため引き出しに「安全に副部長していただくために」という説明書を入れている。
- 「ポセイドン時無呼吸症候群」(映画の主人公が水中にもぐるシーンで一緒になって息を止めてしまう症状のこと)。
- 忍者係長(にんじゃかかりちょう)
- スーツは着ているものの、頭部は常に忍者特有の頭巾を着用する輝戸達の上司。驚嘆、狼狽、発見、全て「ぬううッ!」という言葉で表している。光が普通に「忍者係長」と言っているので、忍者が苗字である可能性がある。
- 宮代開発部主任(みやだいかいはつぶしゅにん)
- 「アルクメ」の開発部主任。常に白衣着用で、おもちゃの設計などを担当している。
- 多くの新商品を開発しているが、その半分は遊びの用途には適さなかったり(お風呂の温度で色が変わるおもちゃに熱湯でも変化する機能を付加)、可愛くなかったり(作者の持ちネタでもあるOKウサギなど)する。独身。
- 鈴木さん(すずき~)
- 「アルクメ」社内に三人いる。
- 鈴木さん
- 眼鏡をかけていて、ハゲている。いつももう一方の鈴木さんと争っている。
- 鈴木さん
- 髪はふさふさで、顔が長い。他の会社に出張した際にも複数の鈴木と遭遇した。
- 鈴木くん
- 新人のため、鈴木くんと呼ばれる。髪は茶髪で、そばかすがある。登場2回目でさっさと他の鈴木さんに馴染み、外国人派遣社員ピーター・K・スズキに対し3人で同時にツッコミを入れた。
- 社長(しゃちょう)
- 「アルクメ」の社長。「若かった自分にも戻れる」ゆえ輝戸とはよく一緒に遊んでいる。但し「若かった」のレベルは小学校3年生程度。
- 社長とは思えない発言や行為を平素から繰り返しており、シュレッダーでうどんを作りたがる、運搬用車両を無断借用、お茶を入れた精巧な水鉄砲を拳銃自殺の如く口にくわえるなどしては、秘書であるちはるサンに怒られている。
- 3年かけて拳法「社長拳」(拳法らしき動きをしながらシャチョオ!と叫ぶだけ)を編み出すものの、輝戸に一度見ただけでマスターされてしまった。
- 登場自体は二話からだが、そのときは光との関係はないに等しかった。
- ちはる
- 社長秘書。登場人物の中では一番の常識人であり、大変マジメな性格。
- おふざけが嫌いなため輝戸の事をあまりよく思ってはおらず、子供みたいな言動をする社長を戒めるシーンも多い。
- マジメすぎるきらいがあり、将棋のルールを知らず1手目で歩兵を相手の王にぶつけてみたり、自社が開発したゲームの説明書を読むにも当惑した表情を見せたりする。
- パソコンに向かって座りっぱなしの事務作業が多いため社長に身体を気遣われるシーンもあるが、オフではジムに通うなど健康管理に気を遣っている様子が見られる。
- スモ岡さん(すもおか~)
- アルクメ社内唯一の喫煙者。名前の由来は「スモーカー」からと思われる。
- 山口六平太よろしくタバコを点火させたまま口に含むかくし芸を持っている。
- 越前コンバッ太(えちぜん こんばった)
- 軍服を着ている研修生(現在は正社員)で、返事は「イエス・サー!」。会社に尽くす意味で「お国のために」と叫ぶなど口調・行動が軍人そのものだが、業務上の失敗に際しての諦めは非常に早い。名前の由来は、ゲーム「デスクリムゾン」の「コンバット越前」からだろうか。
[編集] 「アルクメ」
輝戸たちが働いてるおもちゃ会社で、会社のロゴは社名の通り「足のある芽が歩いている」さま。キャッチコピーは「世界の子供のお友達」。
社名の由来には2つの説、建前と実情があり、建前の由来は「芽(=子供)が芽生えるにとどまらず、歩き出してしまうほどの活発さ」をイメージしたと言う物。実情の由来は「あるくめ マザー 検索」とのこと。
「利益に主題をおかず、ひとつひとつ良いものを」と言う目標があるが、ひとつの商品にこだわりを重ねるその理念のせいなのか輝戸曰く「実はロクな物が無い」らしい。
[編集] 製品
- カラーねんど
- パッケージに大きく書かれた「食べ物ではありません」の文字など注意書きが多いことに輝戸が不満を感じた商品。
- 磁石入り麻雀牌
- 磁石入りのためキレイに並べられる事を売りにしようとしたが、混ぜる際に牌同士がメチャクチャにくっついてしまったため、恐らく商品化はしていない。
- おフロでガー君
- 20~30度の熱で色が変化する浴用玩具。新技術により80~90度の熱で再変化することが可能になったが、その遊びが家庭で行われるシチュエーションは誰も分からない。
- リアルぬいぐるみシリーズ
- 仔ウサギ、猿、タヌキなどの哺乳類に混じってなぜか大蛇(大人である輝戸が肩に巻けるほど長い)まである微妙に幅広いシリーズ商品。
- 着せ替えミカちゃん
- 普段着のミカちゃん人形と別売りのコスチュームからなるシリーズ商品。作中にはNO23と印字されたパッケージが出てきたが、他にどんなコスチュームがあるのかは不明。
- イシキング
- カードゲーム。それぞれのカードに1コ、ごく普通の石の絵が描かれており、その固さや大きさ、形の良さなどを数値化して競い合う。
- たまき先輩には不評だったものの、子供の頃屋外で元気に遊んだ経験のある男性にのみ、共感を得た。
- あんぜんブロック
- 食べる事ができる知育玩具。アレルギー対策も万全だが、パッケージに安全、安心、セーフティ、問題がありませんなどと過剰なアピールが印字されているため、かえって胡散臭い商品。
- 答えてシンちゃん
- 野球のアンパイアを模した人形。音声認識機能があり、遊ぶ人間のどんな質問にも「アウト」「セーフ」「ゲームセット」のいずれかで審判してくれる。
- 「君はヒット商品になれるか!?」と言う問いに自らアウトの判定を下した。しかも2コマ目で。
- (商品名不明の知育玩具)
- レバーやハンドル、テンキーのようなボタンのついた一般的な知育玩具だが、そのテレビCMは幼児が「うわあボクみるみる頭が良くなっていくよー!」と言いながら麻薬的にハンドルを回し続けると言う、知育をアピールするには「むしろ逆」な内容だった。
- おしゃべりミニカーシリーズ
- 社員による録音音声を発するミニカー。パトカー、キャンピングカーが作中に登場した。
- OKウサギ
- 作者の持ちネタのひとつで、男爵校長にも登場する。
- 容姿は明らかにブサイクで、作中に於いても醜いか可愛いかの評価が極端に分かれる。ターゲットは子供と女性。
- 小麦ネンド
- 食べても安心だが、賞味期限があることが発覚。
- 仮面トラッカー変身ベルトDX
- 作中世界に於いてテレビ放映、行楽地でのショーなどが行われているヒーローもののグッズ。
- ベルトのバックルがトラックの車体。
- お気遣いシンバルモンキー
- 現実でもよくデパートのおもちゃ売場で見かける、シンバルを叩く猿のぬいぐるみ。
- 音声認識機能を持っており、「うるさい!」の声に反応し、少し厄介な気遣いをしてくれる。
- 相談人形ソクラテス君
- 音声認識と豊富な語彙で以って相談に乗ってくれる人形。
- モニターするも、より悩みを深めた石原副部長によって壊されてしまった。
- カルタ
- 輝戸が製作したカルタ。す⇒全ての社員の中においてもっとも輝く…、た⇒たくさんの社員の中でひときわ輝く…と殆どの札が絵柄含め似たり寄ったりのため、難度が高い。勿論、50音分用意されている。
- お登りモンキー君
- どんな棒でも登ってしまう猿のロボット。付属のセンサー銃で撃つと落ちる。
- その子の代わりにワシを打てじいさん
- 30cmほどのやや大きめな老爺の人形。付属の鞭で叩くと呻き声を発する。
- 「悪さした子供の目の前で叩けば、直接なぐられるよりも罪の意識を感じるはずだ」と言うコンセプトの新次元知育玩具。
- しかしいろんな意味で新次元らしい。
- お電話ミカちゃんDX
- 高度な認識能力と豊富な語彙により、ほぼ自然な会話ができると言うモノスゴイおもちゃ。
- 莫大な開発費がかかっているが、大量のスポンサーをつけることで解決している。そのため、ミカちゃんの会話は浄水器や不動産などのセールスが主。
- プリティ・ジミ子さん
- 黒髪、真ん中分け、おさげ、メガネ、そばかす、丈の長い服装など非常に地味な女の子の人形。
- 別売りの衣装やアクセサリをつけて「カッコいい女性にする」のが目的の新世代着せ替え人形だが、宮代の考えた第一弾アイテムは如何にもロボ然とした「ジミ子ウイング」だった。
- プロレス大カルタ
- コントローラの形状から、恐らくプレイステーション用ソフトだと思われる家庭用テレビゲーム。
- カルタが読み上げられたらその頭文字の書かれたユニフォームを着た人間を探し、フォールするのが目的。
- 探す時間、倒す時間で、一枚に付き10分ほどかかる根気の要るゲーム。
- 二人プレイも出来るらしいがやっていることはバルーンファイトやマリオブラザーズ宜しく、協力なんだか対戦なんだかはっきりしない物となっていた。