保育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
保育(child care, childcare)は、家庭などで乳幼児や児童を保護し育てること。共働きなどで保護者が家庭に不在等の家庭の子供を預かって、保護者による育児の代替を保育所等で提供する場合は、原則として小学校入学までは保育所において保育士(かつての保母・保父)が保育にあたり、小学校入学後は放課後に学童保育と呼ばれる制度により実施される。
エリクソンが、母親が幼児にしてあげるべき三つのこととして、保護、世話、自らを教材にしての学習の援助を挙げたが、保育の内容はまさにここにたどり着くといっても過言ではない。まかりまちがっても、単なる就学以前の早期教育のことではない。
1990年代ごろから幼稚園や保育所で自由保育が盛んになり、一部では学級崩壊の遠因という声もあるが、その推測が正しいかどうかは不明。
[編集] 保育形態
- 一時保育 - 保護者が就業、学業、介護などで保育が出来なくなったとき、一時的に子供を預かって行う保育。週に3日以内。
- 緊急一時保育 - 保護者が、死亡、出産などで急に保育が出来なくなったときに実施される保育。
- 休日保育 - 日曜日、祝日、年末年始に保護者が仕事、病気などで保育が出来なくなったときに行われる保育。
- 延長保育 - 勤務時間等の関係で閉所時間までに子供を迎えに来られない保護者のために、閉所時間を過ぎて子供を預かること。居残り保育ともいう。
- 早朝保育 - 勤務時間等の関係で開所時間前にしか子供を預けられない保護者のために、開所時間前に子供を預かること。
- 縦割り保育 - 普段は同年齢集団(=年齢別保育)の子達が特定の曜日に他の年齢のクラスの子供たちと一緒に保育を受けること。クラス単位の交流になる。
- 院内保育 - 看護師の労働条件の改善と、看護師確保を目的に、病院が病院内に設置する保育施設。近年は医師確保のために、医師も利用できる例が増えている。
- 事業所内保育
- 異年齢保育 - 年上への憧れ、年下を守護する心を育てるため、3歳から5歳までの子供たちが異年齢の集団で保育を受けること。保育環境や都合、子供の集団保育への慣れ具合などにより、2歳児を含める場合がある。なお、異年齢保育をうたっている保育園においても、異年齢保育のみに終始しているケースは少なく、多くは縦割り保育同様、年齢別(場合によっては習熟度別のクラス)と異年齢を併用をしている。そのため、保育の方法論の一つと考えられ「形態」と呼ぶには疑問がある。
[編集] 外部リンク
- 保育所保育指針保育指針研究会