久保田博
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久保田 博（くぼた ひろし、1924年-2007年1月18日）は、鉄道研究家。
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[編集] 経歴
1946年秋、大阪大学工学部を卒業し運輸省に入省。1年間の鉄道現場研修の後、鷹取工場（兵庫県）に配属される。
1949年に日本国有鉄道（国鉄）が運輸省から独立発足した際、国鉄に移籍。以後、長野工場→本社勤務→仙台鉄道管理局・東北支社→中部支社（名古屋）と渡り歩き、小倉工場長を最後に国鉄を退職。その後、高砂熱学工業の技師長や東北大学の講師などを務めた。
国鉄マンだったことをフルに生かし、朝倉希一、島秀雄、細川泉一郎、衣笠敦雄といった、鉄道界（蒸気機関車）の先人達から直接話を伺い、それを自らの著作に生かした、まさに「国鉄近代SL史の語り部」と言える存在だった。また、本社勤務時代には青梅鉄道公園の保存機関車の選定に携わったことがある。
さらに、JR福知山線脱線事故に関して、鉄道評論家の川島令三の意見に対し反論を述べたことがある。詳細は別途後述。
[編集] 福知山線脱線事故と川島令三批判
2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故の際、鉄道評論家の川島令三は自著書『なぜ福知山線脱線事故は起こったのか』において、脱線原因を事故車207系電車に使用されているボルスタレス台車の構造が事故の一因であり、「台車メーカーや一部関係者から危険である旨の証言を得た」と述べている。
しかし久保田はこれに対し、「鉄道ジャーナル」において構造理解の誤りを指摘・批判した。鉄道技術者として、また、鉄道事故に関する著書があるだけに、川島とはまた違った視点で分析した結果だった。なお、川島からの反証は2008年5月現在に至るまで、ない。
[編集] 主な著書
- 懐想の蒸気機関車（交友社、後に内容を改訂したうえで「追憶の蒸気機関車」と改題、こちらはグランプリ出版）
- 鉄道経営史（大正出版）
- 鉄道工学ハンドブック（グランプリ出版）
- 鉄道用語事典（グランプリ出版）
- 鉄道重大事故の歴史（グランプリ出版）
- 蒸気機関車のすべて（グランプリ出版）
- 栄光の日本の蒸気機関車（JTBパブリッシング、広田尚敬および片野正巳との共著、絶筆）
[編集] 参考資料
- 追憶の蒸気機関車 （グランプリ出版、2002年9月24日初版発行）
- 栄光の日本の蒸気機関車（JTBパブリッシング、2007年6月1日初版発行）
