中村寛
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中村寛 (なかむら ひろし)は日本の現代音楽の作曲家。滋賀県出身、1965年生まれ。
目次 |
[編集] 略歴
哲学を専攻するために日本大学へ進学したが、プライベートでは三善晃ほかに師事している。ICOMS国際作曲コンクール、タラゴナ市国際作曲コンクール、カジミェシュ・セロツキ国際作曲コンクール、日本音楽コンクール、ストレサ市国際作曲コンクール全て第1位を受賞。現在は母校の日本大学で哲学の講師を務める。
[編集] 作風
必ず作曲にはテクストが用いられ、思想と音楽の境界線を濃密な書法で抉るのが特徴。アリストテレス、アイスキュロス、キルケゴール、ヘルダーリン、ブレイク、ベンヤミンなどが選ばれている。初期の室内楽作品はFFの衝撃音の多用による表現主義的な感覚であったが、最近は室内楽とオーケストラ作品共に、帯状に伸びるドローンの上で緻密な書法が展開されることが多い。この帯状ドローンは作風の成熟と共に、響きの様相は徐々に内的な感覚へ移り変わっている。第二期のブライアン・ファーニホウや近年の細川俊夫とも共通項があるが、両者と違ってカタルシスは感じられず悲劇的な終結を迎える事が多い。声楽作品に於いては、メロディの苦手な第三世代の中でテクストを武器に旋律を展開できる異質な存在と見られている。メロディの復権といったメッセージからは遠く離れた慟哭や慄きなどの、赤裸々な表出である。
[編集] 主要作品
- "Der Engel der Geschichte - Bist du Einer, der zusieht? oder der Hand anlegt? oder der wegsieht, bei Seite geht? -" (2002)
- "Offen die Fenster des Himmels... - Zwei Gedichte von Johann Christian Friedrich Hölderlin -" für Flöte, Klarinette, Violin, Violoncello, Klavier und Baßstimme (2003)
- "Werbung nicht mehr, nicht Werbung" für Altstimme und Klavier (2004)
ほか、20作品ほど。