丐幇
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丐幇(かいほう)は、中国の大衆小説である武侠小説に登場する、乞食によって構成される幇会である。
乞食たちの生活面における共同体、互助組織である一方、独自の武術を身につけ、義侠の行いを旨とし、武林における勢力をなしている。構成員は天下に広く存在し、江湖の巨大勢力とされている。
金庸の作品では、『射鵰英雄傳』、『神鵰侠侶』、『倚天屠龍記』の三部作や『天龍八部』において、丐幇は物語の重要な位置を占めている。その中では、頭たる幇主は、その証として代々「打狗棒」という竹の棒と、それを用いた「打狗棒術」という武術を受け継ぐことになっている。また、構成員はそれぞれ地位に応じた数の袋を持つとされている。
丐幇は、基本的には正義の組織と位置づけられ、宋代や元代、清代など異民族の侵略に晒されている動乱期は、愛国色、民族主義色を強めて、侵略民族への抵抗に参加する傾向が強い。一方、特定の時代を設定していない、歴史色の薄い作品の中では、武林の覇権を巡ってしばしば他の門派と争う。