一般恩寵
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一般恩寵(いっぱんおんちょう)はキリスト教用語。一般恩恵(いっぱんおんけい)とも言う。英語では、「common grace 」と言われる。
マタイの福音書5章45節(聖書)に『…天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。』(新改訳第二版から)とあるように、すべての創造主なる神が、人間たちの行ないの是非に関係なく良いことをなすという教えである。神学的には、この恩寵には人の心のなかの良心の働きなども含まれている。
この「一般恩寵」と関連する用語として「救いの恩寵」と言う語がある。後者は、キリストにある救いに私たちを導き入れる恵みと言う意味であるが、それは、取りも直さず「一般恩寵」は、素晴らしいものではあるが、それだけでは救いを自分のものとすることができない。それとは別に、救われるためには「救いの恩寵」を必要とするということである。この「一般恩寵」と「救いの恩寵」を別けて考えるアプローチは、カルヴァン(改革派)神学の特徴で、ウエスレアン・アルミニアン主義では、その双方を一つにして「先行的恩寵」という概念で理解し、与えられた恩寵を自ら活用することによって、救いへと導かれるのである、と教えている。「先行的恩寵」は、全人類に平等に与えられており、そこに「救いの恩寵」も含意されているとされるが、改革派・カルヴァン神学では「救いの恩寵」は排他的に選ばれ、予定された者のみの専権事項とされる。
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