一条大橋
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一条大橋(いちじょうおおはし)とは、北海道札幌市の豊平川に架かる橋である。北海道道3号札幌夕張線が通る。北西側が中央区で、南東側が白石区である。
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[編集] 歴史
[編集] 1924年の橋
上白石のこの辺りは、1920年にすすきのから移転してきた遊廓が存在していた。だが、札幌市街からだと豊平橋か東橋を渡って行くしかなく、遠回りで不便であった。そのため、人々が寄付を集めてこの場所に橋を架けることとした。
1924年6月、私設橋として完成。当時は南一条橋と呼ばれていた。木橋で長さ178m、幅9.5mであった。1926年11月に札幌市へ橋を寄付。その後腐朽が段々とひどくなり、札幌市は1931年頃補修工事を行った。しかし1936年11月の豊平川の洪水によって橋の一部が流失、橋としての機能を失った。
[編集] 1938年の橋
1938年、日中戦争の影響で軍事的に小樽・札幌・旭川間の道路に重要性が増し、豊平川に強固な永久橋を架ける必要性が出てきた。札幌市はこの場所に鉄筋コンクリートの永久橋を架橋することを決定、岩田組が工事を請け負った。総工費13万5219円。橋はこの年の11月に完成、名を一条大橋と改めた。長さ178m、幅9mのゲルバー桁鉄筋コンクリート橋であった。
[編集] 1968年の橋
交通量の増加に対して、幅員が狭かったため、1968年から橋を架け替え始めた。まず、1968年10月25日上流側の橋を完成させ、暫定的に幅12.5mで通行を開始した。その後、先代の橋を取り壊し、1969年11月に中央分離帯を挟んで下流側に同じく幅12.5mの橋を架けた。これにより、対面通行が解消されることとなった。長さ175.6m、幅26mの4径間連続PC箱桁橋である。
[編集] 周辺
- 札幌市営地下鉄東西線バスセンター前駅、菊水駅(両駅の中間くらいの位置に橋は存在し、橋の地下を線路が通る)
- 札幌市立中央小学校
- テレビ北海道
- サッポロファクトリー
- 札幌市中央体育館
- 旧永山邸・永山記念公園
- 札幌市民ギャラリー
[編集] 参考文献
- 白石発展百年史編集委員会編『白石発展百年史』、札幌市白石開基百年記念事業協賛会、1970年。
- 札幌市教育委員会編『札幌の橋』(さっぽろ文庫8)、札幌市、1979年。