桁橋
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桁橋(けたばし・けたきょう)は、橋の種別で、横にかけた桁によって橋面を支えるものである。橋を支えるために特別な形状を用いない橋とも言える。
[編集] 構造
桁橋では支間(支承と支承の間)をあまり長くできないので、長い桁橋では橋脚を多く立ててつないでいく。これには、1本の桁を2個の支点で支える単純桁橋を連ねる方法と、1本の桁を3個以上の支点で支える連続桁橋がある。単純桁橋は構造計算が簡単なのが利点である。一方、連続桁橋は構造計算は複雑になるが、床板のつなぎ目が少なくなるため車で渡るとき乗り心地が良くなる。また、地震などで橋脚の間隔が拡がってしまった場合、単純桁橋では桁が落ちてしまうが、連続桁橋ではその可能性は低い。鉄道・道路など様々な高架線には桁橋がよく用いられるが、近年では連続桁橋が多い。
他の形式と比べると、強度を保つために材料が多くなり、橋脚を余計に必要とする。そのため大型の橋には適さない。しかし単純さゆえの利点もあり、最近ではかなり大型の橋にも桁橋が採用されている。
橋脚を建てづらい中央部ではトラスやアーチなど別の構造を採用して支間を長く取り、橋脚を建てやすい周辺部では単純桁橋を連ねる構造の橋も多い。
[編集] 桁橋の部材
桁橋は主として、車両や橋自身の重さ(荷重)などに主として抵抗する主桁と路面を直接支える床版からなる。主桁はI形やT形あるいは箱形など、より少ない材料(断面積)で十分な剛性(断面2次モーメント)を確保できるような形状が選ばれる。床版は鉄筋コンクリート床版やプレストレスト・コンクリート床版がしばしば用いられるほか、施工期間や桁下空間に制約がある場合や軽量化が求められる場合などには鋼床版も有効である。他に、主桁間が適切に荷重を分担できるようにする横桁(よこげた)や縦桁(たてげた)、橋の立体的な形状を保ち、風による横方向の荷重に抵抗する横構(よここう)や対傾構(たいけいこう)、座屈を防止する補剛材(ほごうざい)など多数の部材がある。