レドゥク (航空機)
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レドゥク(Leduc)
ル・ブルジェ航空宇宙博物館のレドゥク010
- 用途:実験機
- 分類:実験機
- 設計者:ルネ・レドゥク
- 製造者:ルネ・レドゥク
- 運用者:フランス
- 初飛行:1949年4月21日(Leduc 010)
- 生産数:6
- 退役:1958年
- 運用状況:退役
レドゥク(Leduc)は、フランスはブレゲー社の航空機設計者であったルネ・レドゥクによる実験機。
ラムジェットエンジンにより飛行した、世界初の航空機である。また、空気抵抗を考慮して、コクピットがノーズコーン部に存在することでも知られている。
目次 |
[編集] 開発
1930年代より構想され、1937年にはフランス政府より正式に発注を受けた。第二次世界大戦の影響により開発は遅延し、戦後も技術的な困難と予算不足に直面しながら開発が継続された。
1947年、最初の型であるレドゥク 010が滑空飛行を行い、1949年4月21日にはラムジェットによる飛行を行った。レドゥク 010は、自力でラムジェットエンジンを作動させるに足る速度を獲得できなかったため、SE-316ラングドック輸送機の胴体上に積載された状態から飛行を行った。2機が生産されたが、両機とも試験中に失われている。
レドゥク 016は、自力で離陸するために両翼端にマルボレ(Marboré)ターボファンエンジンを搭載した型で、1951年5月2日に初飛行したが、取り扱いに問題があり、最終的には翼端エンジンは取り外され、3機目のレドゥク 010となり、1953年に博物館へ送られた。
レドゥク 021は、マッハ2.5を目標として推力6.5tのエンジンを装備し大型化した型で、2機が生産された。1953年2月2日に初飛行した。
レドゥク 022は、レドゥク 021に、推力2.8tのスネクマアター101D-3ターボファンエンジンを追加し、自力で離陸からラムジェットエンジンを作動させるに足る速度にまで到達可能とした最終型である。1956年12月26日に初飛行し、140回以上の試験飛行が行われた。
超音速邀撃機として研究・開発がなされていたが、フランス政府は1958年にミラージュIIIを選択し、競合したラムジェット搭載機ノール1500 グリフォン、シュドウェスト9000 トリダンと共に、4種6機の製造を持って計画は打ち切られた。
なお、2機目のレドゥク 010の生産前にルネ・レドゥクは、ブレゲーを離れ会社を設立しているが、レドゥクの開発中止の後も油圧機器のメーカーとして業態を変更し、Hydro René Leducを経てHydro Leducとして存続している。
[編集] 要目
レドゥク 010 | レドゥク 016 | レドゥク 021 | レドゥク 022 | |
---|---|---|---|---|
乗員 | 1名 | |||
エンジン | ラムジェットエンジン 1基 | |||
推力 | 1,600kg | 1,600kg | 6,500kg | 6,500kg |
補助エンジン | - | チュルボメカ マルボレ 2基 | - | スネクマ アター101D-3 1基 |
推力 | - | 275kg×2 | - | 3,200kg |
全長 | 10.25m | 14.4m | 12.5m | 9.95 |
全幅 | 10.52m | 10.48m | 11.6m | 18.21m |
全高 | 4.86m | |||
翼面積 | 16m2 | 16m2 | 22m2 | 22.1m2 |
空虚重量 | 1,700kg | 3,300kg | 6,380kg | |
最大重量 | 2,800kg | 3,250kg | 6,000kg | 8,995kg |
最高速度 | 800km | 900km | 1,200km | |
上昇率 | 3,333m/分 | |||
到達高度 | 20,000m |
[編集] ギャラリー
レドゥク 022(ル・ブルジェ航空宇宙博物館) |