ランボー/最後の戦場
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ランボー/最後の戦場 Rambo |
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監督 | シルヴェスター・スタローン |
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製作 | シルヴェスター・スタローン |
脚本 | シルヴェスター・スタローン アート・モンテラステリ |
出演者 | シルヴェスター・スタローン ジュリー・ベンツ |
音楽 | ブライアン・タイラー |
撮影監督 | グレン・マクファーソン |
編集 | シーン・アルバートソン |
配給 | ライオンズゲート ギャガ・コミュニケーションズ |
公開 | 2008年1月25日 2008年5月24日 |
上映時間 | 91分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | $50,000,000 |
興行収入 | $42,754,105 |
前作 | ランボー3/怒りのアフガン |
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『ランボー/最後の戦場』(原題Rambo)は、2008年の5月24日に公開されたアメリカ映画。主演、監督、脚本、製作全てシルヴェスター・スタローン。日本ではランボーシリーズ初のR-15指定。
ベトナム帰還兵ジョン・ランボーを描いた『ランボー』シリーズの第4作目、最新作。前作の『ランボー3/怒りのアフガン』から、実に20年ぶりの続編となる。
戦場の実態をリアルに描きたかったというスタローン(シリーズ初監督)の意向により前作、前々作での娯楽性を重視した作風を改め、第1作目を彷彿とさせる作品全体を包む閉塞感を前面に押し出し、戦闘シーンにおける凄惨な描写が批評家筋で賛否両論となったが、シリーズのファンを中心とした観客層からは概ね理解と好評をもって迎えられた。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
ジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)はタイの北部のジャングルで、ボートによる運搬や毒ヘビ狩りを生業としながら、ひっそりと暮らしていた。内戦が続く隣国のミャンマーでは、軍事政権が少数民族カレン族を虐待し、土地や天然資源を奪取していた。
ある日、ランボーの前にキリスト教支援団がやって来て、ミャンマーへの案内を依頼する。最初は断ったランボーだったが、支援団の一人サラ・ミラー(ジュリー・ベンツ)の熱心な頼みに心動かされ、彼らをミャンマーに送ることにした。
数日後、ランボーは支援団がミャンマー軍に捕らえられた事を聞く。支援団救出のために傭兵部隊が組織され、ランボーは彼らをカレン族の村へ案内する。そこで惨殺されたカレン族を目の当りにし、怒りに震えるランボー。再び戦士としての本能に火がついたランボーは傭兵部隊とともに、ミャンマー軍のアジトに潜入する。
夜の闇に紛れての救出が始まる。サラを連れて逃げるランボーは地雷や不発弾を駆使して追ってを振り払う一方で、支援団を救出した傭兵らは軍に取り囲まれてしまう。彼らが惨殺されようとしたその時、ランボーが現れ反撃を開始した。
[編集] キャスト
- シルヴェスター・スタローン : ジョン・ランボー
- ジュリー・ベンツ : サラ・ミラー
- マシュー・マーズデン : スクールボーイ(傭兵)
- グラハム・マクタヴィッシュ - ルイス(傭兵)
- レイナルド・ギャレゴス : ディアス(傭兵)
- ジャイク・ラ・ボッツ : リース(傭兵)
- ティム・カング : エン・ジュー(傭兵)
- マウン・マウン・キン : パ・ティー・ティント少佐
- ポール・スカルズ : マイケル・バーネット
- ケン・ハワード : アーサー・マーシュ師
- キャメロン・ピアーソン : ジェフ(宣教師)
- ジェームズ・ウィズ : 宣教師
[編集] スタッフ
- 監督:シルヴェスター・スタローン
- 脚本:シルヴェスター・スタローン、アート・モンテラステリ
- キャラクター原案:デヴィッド・マレル
- 製作:シルヴェスター・スタローン、アヴィ・ラーナー、他
- 製作プロダクション:ヌー・イメージ
- 製作総指揮:ピーター・ブロック、ボアズ・デヴィッドソン、他
- 音楽:ブライアン・タイラー
- 撮影監督:グレン・マクファーソン
- 編集:シーン・アルバートソン
- 美術:フランコ・ジャコモ・カルボーネ
- 衣装:リズ・ウルフ
- 音響効果:スコット・サンダース
- 特殊造形監修:ジョン・スクーンラード
- 特殊造形:ワシット・スチッタ
- 特殊効果監修:アレクサンダー・ガン
- 特殊効果:ジョン・スクーンラード、アンディ・アダム、ゲイリー・コーエン、他
- 視覚効果監修:ウェス・C・ケーファー、ニコライ・ガシェフ、他
- 視覚効果:ヤーヴォル・アセノフ、ジョージ・スタイコフ、ニコライ・ピーヴ、他
[編集] 特記
[編集] 各国のレイティング
本作品は、「暴力や流血映像、性的暴行、卑猥な表現」があるとされ、アメリカではMPAAからR指定(17歳未満、幾つかの州では18歳未満の場合は、保護者の付き添いが必須)を受けた。なお、日本ではよく誤解されているが、ランボーシリーズは全てがR指定を受けている。
スタローンはインタビューの中で、「ランボーシリーズ中で最も残忍な映像になったのは、’現実’を描いたから」だと述べており、「極力(ランボーの)ヒーロー性を排除し、現実の悲惨さを訴えたかったから」だと述べている。Mac Fan 7月号のインタビューより要約。
- アメリカ:R(17歳未満保護者同伴必須)
- 日本:R-15
- イギリス:18
- ドイツ:18(一部シーンをカット)
- 韓国:18
- カナダ(州によって指定が異なる。ケベック州のみ16歳以上推奨)
- 18A(18歳未満保護者同伴必須、ただし14歳未満は鑑賞禁止)
- 14A(14歳未満保護者同伴必須)
- 16+(16歳以上推奨)
- フランス:-12(12歳以上推奨、ただし12歳未満は劇場での鑑賞禁止)
- デンマーク:15
- フィンランド:K-18
- オーストラリア:R(18歳未満禁止)
- ニュージーランド:R18
- スウェーデン18
- シンガポール:M18(一部シーンをカット)
- アイルランド:18
- ブラジル:18
- フィリピン:R-13
- ポルトガル:M/16(16歳未満保護者同伴必須)
- ノルウェー:18
- イタリア:T(全年齢対象)
- マレーシア:18SG(18歳未満禁止)
- インド:UA(12歳未満保護者同伴推奨)
- アルゼンチン:16(16歳以上推奨)
[編集] トラウトマン大佐とジェリー・ゴールドスミス
シリーズ全作品に登場したトラウトマン大佐役のリチャード・クレンナが2003年にすい臓癌で死去したため、この作品では過去の作品の登場場面を編集した回想シーンが使われている。また、シリーズ全作品の音楽を担当したジェリー・ゴールドスミスも2004年に同じく癌で死去したため、本作品はシリーズで唯一ゴールドスミスでない人物が音楽を担当した。(ブライアン・タイラーが担当)
[編集] なぜ、ミャンマーか
本作品の舞台がミャンマーになったのは、「現実に、残忍な暴力や虐殺が起こっている地域を舞台にしたい」というスタローン本人の強い希望で、ミャンマーが舞台となった。日本や、現在の米国においてはイラクの方が報道は多いが、世界の中で本当に人間の権利が踏みにじられていて、それが注目されていないか忘れ去られている事への警告として、スタローンの持つ本質的なメッセージ性が顕れていると言えよう。
[編集] キャッチコピー
- ムダに生きるか 何かのために死ぬか お前が決めろ。
- 最後の戦場は、男に何を与え、何を奪うか?