ヤメ検
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ヤメ検(やめけん)とは、一般的には日本において検事の仕事をやめて弁護士になった人を指す。また広義には、定年退官者を含め、検事の仕事をやめた人全般を指すこともある。元検事。
なお、検事の殆どは司法修習を終了しているため、当然に弁護士となる資格を有する(それ以外の検事が弁護士等になるには、検事職を最低5年間経験するなど、一定の要件が必要である。)。
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[編集] 概要
この用語の存在の背景には、日本において検察官として任官しても定年まで勤務しないものが多いことが挙げられる。また、検察官任官者は通常弁護士となる資格を有しており、弁護士には定年という観念が存在しないことから、検事辞職・定年退官後に弁護士として活動する者が一定数存在することも挙げられる。
また、検事を経験して弁護士として活動している者は、その経験を活かして刑事事件などの業務を行ったり、元検察官同士でのネットワークを有していたりすることから、弁護士のなかでも一定のカテゴリに属するものとしての呼称が生ずるに至っている。
[編集] メディア出演
現役の検察官は公務員であるため、メディアに出てコメンテーターとして積極的なコメントをすることは基本的にできない。そのためヤメ検が世論に影響を及ぼすワイドショーなどに出演して、検察の立場を代弁する広報的役割をしているという意見もある。同様の事例に警察官の退職者がある。例外として山口組顧問弁護士などを引き受け、様々な事案に顔を覗かせたヤメ検の田中森一を代表とする例も見られる。
[編集] ヤメ検の著名人
- 石川達紘(元東京地検特捜部長)
- 大澤孝征(元東京地検検事)
- 河上和雄(元東京地検特捜部長)
- 神崎武法(元法務大臣官房秘書課広報連絡室長・内閣審議官)
- 熊崎勝彦(元東京地検特捜部長)
- 住田裕子(元法務省訟務局付検事)
- 田中森一(元東京地検特捜部検事)
- 松永光(元福岡地検検事)
- 宗像紀夫(元東京地検特捜部長)