ヤマハ・ビーノ
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Vino(ビーノ)とは、ヤマハ発動機が製造販売しているスクータータイプのオートバイである。
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[編集] Vino50
Vino50は1997年に発売された。エンジンは同社の50ccスクーターで一般的な2ストロークを用いていたが、当時はレトロタイプのオートバイが主流であったため、外見は女性も意識したファッショナブルなデザインにし、アイドルのパフィーを起用して各種の宣伝を行ったところヒット車種となり、その後も毎年カラーリングの変更や小改良などを繰り返し、外装を変更した各種の特別仕様車も追加発売された。
車体の設計としては、そのエンジン等の基本構造のほとんどが横型エンジンのジョグと共通となっている。但し、フロントサスペンションはジョグとは異なるボトムリンク式である。1999年には排ガス規制に対応してジョグ同様にマフラーに触媒を装備した。
2004年からは生産拠点を台湾へ移動し、環境対策からヤマハの50ccスクーターとしては初めて4ストロークエンジンへの変更を受けることになったが、そのエンジンはシリンダーにメッキ処理を施した水冷方式の3バルブOHCであり、様々な技術を用いて走行性能を落とさないように配慮されたものとなっている。車体も旧モデルのイメージを継承しつつ、全面新設計となり、アルミキャストホイールも装備された。
2007年11月16日にはエンジン吸気系統にフューエルインジェクションを搭載し、排気系統に触媒を装備するマイナーチェンジを受けたが、これは先に発売されていた台湾仕様を日本国内向けにしたものである。
なおアメリカにも2ストロークの時代から輸出販売されているが、マイル表示メーターやウインカー等が日本仕様と異なる。
[編集] Vino90
Vino90は台湾で1999年2月に発売された。台灣山葉機車で製造され、日本仕様ビーノとは異なるデザインでジョグ90(3WF)系の82cc空冷2ストロークエンジンを搭載する。車体デザイン以外のビーノ50との相違点として、フロントサスペンションがテレスコピックでボトムリンク風のメッキカバーが付き、フロントディスクブレーキを装備する。同じ車体の50cc(2ストローク)も台湾で製造・販売され、ヒットして数々の特別仕様車が作られた。
日本には並行輸入されて一部の店舗で販売されていた。2004年に製造中止されている。
[編集] Vino125
Vino125は台湾で2000年4月に台湾で発売された。台灣山葉機車でデザイン・製造され、当初はVino Bianco 125という名前で、他のビーノの様にバーハンドルでは無く一般的なスクーター同様なハンドルカウルを持ち、メーターやヘッドライトも組み込まれていた。エンジンはシグナス系の124cc空冷4ストロークエンジンを搭載する。Vino BiancoRはフロントディスクブレーキである。2004年4月にモデルチェンジされVino125となる。ヘッドライトがハンドルカウルから他のビーノと同様にレッグシールドに移設され、バーハンドル化、メッキ別体メーター装備などビーノらしいデザインに変更された。フロントディスクブレーキでアルミキャストホイールを装備する。
125は台湾で販売されるだけでなく、アメリカにも輸出・販売されており、日本へも並行輸入されている。
[編集] ネーミングの由来
イタリア語でワインを意味するVinoより命名された。なお、Vino Biancoはイタリア語で白ワインの事。