ブルータング
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ブルータング(英:Bluetongue disease)は、ウシ、ヒツジ、シカ、バッファロー、カモシカなどの反芻動物に感染するウイルス性の病気。日本では直訳で「青舌病」とも呼ばれる。
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[編集] 病原体
レオウイルス科オルビウイルス属ブルータングウイルスで、24の血清型が確認されている。ヌカカなどの「吸血昆虫」によって感染し、接触感染することは無いとされる。ヒトへの感染例は報告されていない。
[編集] 疫学
オーストラリア、米国、アフリカ、中東、アジアおよびヨーロッパで感染が確認されている。温帯地域では晩夏〜秋にかけて発生するが気温が低下すると流行は収束に向かう。熱帯地域では年間を通じて発生する。
[編集] 症状
- 発熱
- 唾液分泌過剰
- 食欲減退
- 顔面浮腫
- 嚥下障害
- 鼻汁漏出
- 呼吸困難
また、腫脹や潰瘍形成が舌や口唇、口腔・鼻腔粘膜に起き、舌のチアノーゼによって病名にあるような「青い舌」が見られる事になる。潜伏期は5〜20日間で、通常は全ての症状が感染から1カ月以内に顕在化する。ヒツジは大きい影響を受けるがその他の患畜の死亡率は低い。また、ウシやヤギなどでは感染しても症状が表れない事が多い。
[編集] 処置
有効な治療法は無い。ワクチンの接種と検疫、および殺虫・消毒により媒介昆虫の移動・侵入を防ぐ以外には感染防止の手段も存在しない。 なお、日本国内ではワクチンは使用されておらず、抗体検査による患畜の早期発見・隔離と補液などの対症療法のみが行われている。
[編集] 日本における対策
日本では家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されており、ウイルスを確認した場合は都道府県に届け出なければならない。なお、日本国内では1974年にウイルス侵入が確認され、1994年にウシとヒツジ(綿羊)での発病例がある。