ブランデンブルク級戦艦
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ブランデンブルク級戦艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 戦艦 |
艦名 | 都市名、人名 |
前級 | - |
次級 | カイザー・フリードリヒIII世級戦艦 |
性能諸元 | |
排水量 | 常備:10,013トン |
全長 | 115.7m |
全幅 | 19.5m |
吃水 | 7.8m |
機関 | 石炭専焼円缶12基+レシプロ機関2基 9,000hp |
最大速力 | 16ノット |
航続距離 | 10ノット/4,500海里 |
乗員 | 568名 |
兵装 | 28.3cm(40口径)連装砲2基 28.3cm(35口径)連装砲1基 10.5cm(35口径)単装砲6基 8.8cm(35口径)単装砲8基 37mm機砲12基 45cm水上魚雷発射管6基 |
装甲 | 舷側:400mm(水線部) 甲板:60mm(湾曲部) 主砲塔カバー: 120mm(前盾) パーペット部:300mm 司令塔:300mm |
ブランデンブルク級戦艦 (Brandenburg-Klasse) は、 ドイツ海軍が第一次世界大戦前に竣工させた1番目の前弩級戦艦の艦級である。
目次 |
[編集] 艦形について
当時のドイツ海軍は港湾防御の装甲艦しかない未熟な海軍しか持たず、外洋航行の困難な海防戦艦しか持てなかったが、1890年計画艦で初めて「戦時に洋上で敵戦闘艦隊と交戦が可能」と言う前提で設計されたクラスである。当時のドイツ海軍の仮想敵国はイギリスと海洋国家の雌雄を競っていたフランス海軍で、また、情報も多く入って来る都合上、フランス式の様式で纏められた。計画の出た1890年にはフランス海軍では艦隊装甲艦(諸国の前弩級戦艦に相当)「アミラル・ボーダン級」が竣工しており、本級の基本デザイン・コンセプトはこの艦を可能な限り模倣する事で始まった。 船体は短船首楼型で、艦首から新設計の「28.3cm(40口径)砲」を露砲塔形式で連装砲とし1番主砲塔を1基、司令塔を組み込んだ操舵艦橋、円柱状のミリタリー・マストと二本煙突を挟み込まれるように建てられた戦闘艦橋、の両側はボート・スペースとなっている。このボート・スペース内部は10.5cm単装副砲に充てられており、片舷3門ずつ計6門が装備する。その背後に「28.3cm(35口径)砲」を2番主砲塔架は第一甲板より一段分下げられて配置した。その後に居住スペースを兼ねたボート・スペースとなっており、運用は前檣・後檣基部に2本ずつ付けられた棒状のボート・クレーンで上げ下しされる。後檣もミリタリー・マスト方式で、その背後に3番主砲塔が設置される。
[編集] 主砲塔配置
主砲塔の配置には特色があり、1番砲塔、と3番砲塔のみ「28.3cm(40口径)砲」を採用し、2番のみ「28.3cm(35口径)砲」を採用している。何故に口径の違う砲を混積したかと言うと、2番主砲塔は前後にボート・スペースに挟まれており、同口径砲を採用すると居住区と副砲スペースの削減する必要が出たためと思われる。ちなみにオリジナルの「アミラル・ボーダン」級では3基とも37cm(28口径)単装砲を採用しているが、これは当時のドイツに大口径砲を作成する技術が足りなかったためである。また、同じ28.3cm砲を6門積む事から本級は「弩級戦艦の走り」と紹介される資料もあるが前述のように口径が異なる事から弩級戦艦と称するのはいささか事実誤認である。また、本級の主砲塔は露砲塔:砲架の旋回部だけを円筒型装甲で多い、砲塔に見える部分は軽装甲のカバー(ドイツが建造した清国の二等戦艦「鎮遠」も同方式である)で、最大仰角は当時として異例の25度もあった。これは敵陸上施設への曲射砲撃も考慮しての物である。断じて遠距離砲戦を考慮しての物ではない。当時の計算機では第一次大戦のような遠距離砲戦の弾道計算は不可能であるため。砲架の旋回方式は列強諸国がローラーを採用しているのに対し、ドイツだけがベアリング方式である。これはドイツ軍艦の伝統となり最後の戦艦であるビスマルク級まで連綿と受け継がれた。
[編集] 副砲等
副砲は速射性を重視して「10.5cm(35口径)砲」を採用し、前部ボート・スペースの下部にケースメイト配置で、単装砲で片舷3門で計6門を装備した。同世代の列強の戦艦が副砲に14cm~16cm砲を採用しているのに比べて口径が小さいのは仮想敵国のフランス海軍が多数の水雷艇を配備しており、その襲撃に備えるためであった。 同じく対水雷艇用にドイツ軍艦に馴染みとなる「8.8cm(35口径)砲」を8門、「37mm機砲」を12門、45cm 魚雷発射管6基を装備した。
[編集] 艦体
艦体は海防戦艦時代からの伝統であるタンブル・ホーム方式を採用し、舵は主舵だけである。
[編集] 防御
装甲防御はフランス式を踏襲しており、水線下の8割以上を防御した。これは全体防御方式と呼ばれ、ドイツ戦艦の伝統となった。また、「クルフュルスト・フリードリヒ・ヴィルヘルム」のみクルップ鋼板が間に合わず複合鋼板で、「ブランデンブルク」以降「ヴァイセンブルク」「ヴェルト」からはクルップ鋼板を採用し倍以上の防御力を得た。
[編集] 同型艦
- クルフュルスト・フリードリヒ・ヴィルヘルム Kurfürst Friedrich Wilhelm
- ブランデンブルク Brandenburg
- ヴァイセンブルク Weißenburg
- ヴェルト Wörth
[編集] 外部リンク
ブランデンブルク級戦艦 |
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