ファーディナンド (衛星)
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ファーディナンド Ferdinand |
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仮符号・別名 | S/2001 U 2,Uranus XXIV |
発見 | |
発見日 | 2001年8月13日 |
発見者 | マシュー・J・ホルマン ジョン・J・カヴェラース ダン・ミリサルェヴィク ブレット・J・グラッドマン |
軌道要素と性質 | |
平均公転半径 | 20,901,000 km |
離心率 (e) | 0.3682 |
公転周期 (P) | 2887.21 日 |
軌道傾斜角 (i) | 151.70° (天王星赤道面に対して) 169.84° (ラプラス面に対して) 167.27° (黄道面に対して) |
物理的性質 | |
赤道面での直径 | ~20 km |
表面積 | ~450 km2 |
体積 | ~900 km3 |
質量 | ~1.3 ×1015 kg |
平均密度 | 1.5 g/cm3 |
表面重力 | 0.0025 m/s2 |
脱出速度 | 0.0055 km/s |
アルベド(反射能) | 0.04 |
表面温度 | ~65 K |
大気圧 | 0 kPa |
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ファーディナンド (Ferdinand) は、天王星の衛星である。発見時の仮符号は S/2001 U 2、別名は 天王星 XXIVである。
ファーディナンドは2001年8月13日に、マシュー・J・ホルマンらにより発見された。 その際、ほぼ同時期に天王星の衛星トリンキュロー、後に同時期に撮った写真からフランシスコーが発見されている。
[編集] 軌道
ファーディナンドは知られている限り、天王星から一番遠い衛星であり、ほぼ常時再外周を公転している。他の外衛星群の中では離心率も小さく、傾斜角も一番低い。とは言え内衛星群とはかけ離れた角度傾斜を持ち、逆行軌道を持つ不規則衛星である。恐らく他の外衛星と同じく、捕獲されたカイパーベルト天体であろう。
図は各逆行する不規則衛星群を極座標にして表示した物である。直線の傾きが軌道傾斜角、始点と終点が近天点から遠天点を、線の各中心の円が衛星の直径を表している。横軸の白数字は距離を、青数字は天王星の重力圏であるヒル球半径からの率を表す。又、灰矢印がオベロンのグラフ上の位置である。
[編集] 命名の由来
ファーディナンドという名前は、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「テンペスト」(あらし)に登場する、主人公プロスペローを放逐した政敵であるナポリ王アロンゾーの息子ファーディナンドに因んで付けられた。
彼一人だけプロスペロー親子の許へ流れ着き、娘のミランダと互いに一目惚れし、父の試練の名の元に雑用などをさせられる。
舞台と出身地はイタリアであり、それだけだとフェルディナンド等が妥当な呼称であるが、シェイクスピア本人及び劇の講演地がイギリスの事もあってか、人物の呼称も英語発音であるファーディナンドで扱われている。
[編集] 関連項目
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