ヒュンダイ・XG
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒュンダイ・XGは、かつて現代自動車が生産していたセダン型の自動車で日本における現代自動車の最上級車種であった。本国では「グレンジャーXG」と呼ばれ、グレンジャーの三代目モデルであった。"XG"とは「エクストラ・グローリー」の略称であると言う説がある。
目次 |
[編集] 概要
日本では2001年5月発売。ベースとなったモデルは当時の技術提携先の三菱自動車工業の二代目ディアマンテとされ、下位車種のEFソナタ(日本では発売されず)とプラットフォームを共用していた。
全車V6エンジン搭載にもかかわらず価格は¥2,202,900(XG250ベース車)-¥3,158,400(XG300Lサンルーフ装備車)(消費税5%含む)で2.4リッター直4エンジンのトヨタカムリ(¥2,604,000-¥3,360,000)より安く、ボディサイズは LxWxH=4875x1825x1440(mm) でカムリLxWxH=4815×1820×1470(mm)ホンダインスパイア(米国向けアコード、LxWxH=4805x1820x1455(mm))などと似たディメンジョンになっている。
改造費用がトヨタ・クラウンや日産・フーガより約100万円安いことから東京都内では個人所有車より個人タクシーとして目撃されることが多いようである。
日本仕様はV6・3000cc5速ATのXG300とV6・2500cc4速ATのXG250があり、XG300には標準で、XG250にはオプションで本革シートが装備されていた。
本国では直4・2000cc4速AT/5速MT仕様やLPG仕様の「グレンジャーLPi」も存在し、伊藤忠エネクスと共同で日本国内でテスト走行が行われている。 なお、伊藤忠エネクスが導入したのは韓国仕様最上級グレードの「X27(オプションパッケージ装着車)」だ
[編集] 広告展開
当初のCMのコピーで「ヒュンダイを知らないのは日本だけかもしれない」(ガレージにポルシェ・911やレンジローバーと並んでXGが写るCM。2002 FIFAワールドカップのテレビ中継で放送された)や「ヒュンダイに乗る人になりませんか」と言っている(一部では「日本の消費者を挑発するものだ」という批判的な見方があった)。また、後のCMでヒュンダイモータージャパンの当時の金振成(キム・ジンソン)社長と小倉優子が新幹線の乗客へ手を振るCMが話題になり、東海道新幹線沿線某所には「グリーン車よりXG」と大書された看板が掲出された。
[編集] リコール
日本に輸入されたXGの大半を占めると言われる2001年3月-04年11月生産の約3300台が、急ブレーキ時の滑走を防ぐアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)のブレーキパイプの取り付けミスで後輪の制動が左右逆にかかったり、ブレーキパイプが損傷してブレーキ液が漏れたりする恐れがあるとしてリコールとなった。
2006年1月に、後継モデルであるグレンジャー(通称・TG)が日本国内で発売され、前期・後期型を併せて約5年に亘る販売を終えた(なお韓国国内においては、2005年5月に発売されており、XGは9月に販売を終了している)。なお、プラットフォームを共用するソナタは2004年9月に新型モデル(通称・NF)へフルモデルチェンジされ、翌年9月に日本国内でも発売されている。