パエトーン
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パエトーン(Phaëton, Phaethon, ギリシア語:Φαέθων)はギリシア神話において太陽神ヘーリオスの子とされるが、アポローンがヘーリオスと混同されている場合アポローンの子ともされる。ファエトンとも言う。
パエトーンは、友人達から「ヘーリオスの子ではない」と言われたため、自分が太陽神の息子であることを証明しようと太陽の戦車を操縦した。しかし、御すのが難しい太陽の戦車はたちまち軌道をはずれ、大地を焼いたためゼウスによって雷を打たれ最後を迎えた。このときあまりにも地上に近づきすぎたので、火災を逃れた地域(アフリカ)の民族は肌の色が黒くなったと言われている。また、砂漠が数多く作られたため、ナイル川も砂漠の中を流れるようになった、とされる。
パエトーンの死体はエリダヌス川に落ち、そこから引き上げられたとされる。この川をモチーフにエリダヌス座という星座が作られている(トレミーの48星座の内の1つに入れられている)。