バビル2世
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『バビル2世』(バビルにせい)は、横山光輝作の漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
ここでは、パラレルストーリー的な続編である『その名は101』(そのなはワンゼロワン)についても取り扱う。
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目次 |
[編集] 基本設定
はるかな昔、地球に不時着して帰れなくなり住み着いた宇宙人・バビル。彼が残した遺産・バベルの塔(アニメ第1作のみバビルの塔)と三つのしもべを受け継いだ超能力者・浩一(苗字は作品ごとに違う)が、世界征服を企む悪の超能力者・ヨミと戦う物語。
[編集] 5千年前の出来事
5千年前、宇宙人・バビルは宇宙船の故障により地球に不時着した。彼はその科学力と自らの超能力によって時の権力者を動かして巨大なバベルの塔を建設させる。当初の目的は故郷に救助信号を送るためであった。しかし科学的知識に乏しい地球人は、一瞬のミスから完成直前の塔の大半を破壊してしまう。
故郷へ帰ることをあきらめて地球人と結婚したバビルは、破壊されたバベルの塔を子孫に託そうと決心する。彼は宇宙船の機器をもとに、いつの日か生まれるであろう自分と同じ体質を持つ子孫を探し出す装置と三つのしもべを作り上げた。この遺産を受け継ぐ人間が自分の2世になるのである。バビルは自分と同じ超能力をもった子孫にそれを託すことができるのを幸せだと考えた。
[編集] バベルの塔
超高性能コンピュータが管理しており、5千年間の地球上の様々な出来事を記録している。人工砂嵐を起こしてその所在を隠し、催眠ライト・レーザー砲・ミサイル等で武装、侵入者は塔内に仕掛けられた数々の罠で撃退する。そして破壊されても自動修復する機能を持ち、バビル2世に超能力者としての教育を施す装置や傷ついたバビル2世を癒す治療装置も完備している。
[編集] キャラクター
- バビル2世
- 本名、山野浩一(アニメ版では古見/神谷と苗字がそれぞれ違っている)。普通の中学生だったが、バベルの塔が発する電波を感じ取ることができ、塔のコンピュータに正当な後継者=2世と認められた。5000年前に地球にやってきた宇宙人・バビルの遠い子孫であり、バビルと同じ体質を持ち様々な超能力を発揮する。バベルの塔と三つのしもべを受け継いで世界の平和を乱すヨミと対決していく。
- ヨミ
- 世界を支配しようとする悪の帝王。バビル2世と同等の超能力を持つ。各地に秘密基地を建設して多くの部下を従えており、その種類も科学者・技術者・超能力者・サイボーグ工作員と多岐にわたる。各国の要人に改造人間を送り込んでいるため、国家をも意のままに操ることができる。三つのしもべに対抗してさまざまなロボット兵器を作り出してバビル2世に戦いを挑む。実は後継者候補としてバベルの塔に呼ばれたこともあったが能力が不適合だったため、その記憶を消されていた。バビル2世との直接対決で何度倒されても復活する。実は部下思いの面もある。
- 由美子
- 古見医院の一人娘で浩一の同級生。突如行方不明になった浩一を心配していた。ヨミの工作員に銃撃され傷を負い、血だらけで現れた浩一に驚き、父と共に介抱する。アニメ版(1作目)では浩一のいとこで浩一に思いを寄せているという設定のヒロインとなっている。
- 五十嵐
- 国家保安局局長。バビル2世からヨミの世界征服計画に関する報告書を渡されてヨミの陰謀を知り、以後バビル2世に協力するようになる。何か事件が起きた場合は、新聞に「書籍 バベルの塔 手に入れました」と暗号広告をうつことで連絡をつけている。
- 国家保安局副局長
- 五十嵐と共にヨミの部下に拉致されそうになったところをバビル2世に救われた。
- 伊賀野
- 国家保安局の腕利き調査員。バビル2世と共に突如音信不通に陥ったF市の調査に赴く。最初はバビル2世をまったく信用していなかったが、何度も命を救われ、その超能力を目の当たりにしてからは良きパートナーとして活躍した。バビル2世に友情を感じている。
[編集] 三つのしもべ
- ロデム
- 普段は黒豹の姿をしているが、本当の姿はスライム状の不定形生命体。どんな姿にも変身することができるため、おとりや諜報活動、バビル2世の保護を受け持つ。ロプロスやポセイドンと違う点はバビル2世とテレパシーで会話できること(ヨミと会話できるかは不明)。バビル2世やヨミのエネルギー衝撃波には弱く、活動不能に陥るので戦闘にはあまり向いてない。
- ロプロス
- 巨大な怪鳥ロボット。超音速で空を飛び、口から弾丸と超音波を放つ。目にカメラを装備しており、写真を撮影して塔のコンピュータで分析することもできる。三つのしもべでは1番最初に登場し、バビル2世を家から連れ出す役目もした。ヨミの作り出したV号との戦いで外装がはがれ、メカニックの表面がむき出しになった。主に戦闘や移動などに活躍している。
- ポセイドン
- 巨大な人間型ロボット。指にレーザー砲、腹部に魚雷を装備している。パンチ力やキック力も強く、攻撃力は三つのしもべ中最強。海中を高速で移動し海を拠点とするが、陸上でも活動できる。目のランプを点滅させて信号を送り、バビル2世と会話することが出来る。
[編集] 超能力
バビル2世とヨミの用いた超能力を記載。エネルギー吸収能力以外は両者とも用いることが可能。
- 超体力・超感覚
- 人間の潜在能力を引き出せるので、常人の何十倍もの筋力で超スピードの運動能力やジャンプ力・怪力を発揮する。視力・聴力も非常に鋭敏で事前に本能的に危機を察知するなどの超感覚もある。
- 超再生能力
- 瀕死の重傷を負っても短期間で回復できる。
- フライング能力
- どんな高い所からもクルクル回転しながら猫のように受身をとって着地する。
- テレパシー
- 他人の心の中を読んだり、遠隔地にいる相手に自分の意思を伝えたりする。また他の超能力者から読まれないように自分の心にバリアーを張ることもできる。
- 催眠術
- 特殊な眼光で一瞬にして相手を催眠状態にして意のままに操る。
- 変身能力
- 顔の筋肉を変化させて他人の顔になる。全身の筋肉も同様に変化させ、別人になりすますことができる。
- 火炎アタック
- 全身から高温の炎を吹き出し、体当たりする。
- テレキネシス
- 念力で周囲の物体を自由に動かすことができる。戦闘においては岩石や建築物を破壊したり、大量の石のつぶてを相手にぶつけたりする。
- エネルギー衝撃波
- 腕から衝撃波を放って相手の内臓をズタズタにしてしまう。すさまじい威力を持つが、相手と組み合わなければ放つことはできない。大量のエネルギーを消費するため、使いすぎると老化現象を起こす。
- エネルギー吸収能力
- エネルギー衝撃波を吸収して体力を回復できる。ヨミはこの能力を持たなかったため、バベルの塔から後継者とみなされなかった。バビル2世のみ使用。
[編集] 超能力のデメリット
- バビル2世やヨミの超能力は強力だが、決して無限ではない。使えば使うほど激しい疲労を起こし、急激に力を消耗すると老化現象をおこす。バビル2世は超能力を使った後の激しい疲労について、塔のコンピュータに理由を訊ねるが、制限が掛けられているらしくコンピュータは答えない。彼は第3部最後の戦いで超能力を使い果たしたヨミの姿を見てようやくその答えを知ることになる。
[編集] 宇宙ビールス
第3部に登場。アメリカの宇宙衛星にくっついて地球に飛来したミクロの知的生命体。生物に寄生して成長し、最後にはその生物を支配する。このビールスは過去の地球でも猛威をふるったことがあり、死者の復活やドラキュラ・狼男など多くの魔人伝説を生んだ。ビールスに感染した人間は皆血を吐いて倒れるが、その中でビールスに耐えられる体力を持った者はビールス人間として復活する。感染後は超人的な体力・知力の他にテレキネシスや火炎放射といった超能力を発揮し、数人で手をつなげばつなぐほど超能力が増していく。死亡したヨミを復活させ、その超能力を数倍に増す。弱点はニンニクのエキス。
[編集] 漫画
『バビル2世』 1971年 - 1973年 週刊少年チャンピオン連載。全4部。単行本全12巻。
- 第1部 1971年28号(7月5日号) - 1972年6号(1月31日号)
- 平凡な中学生・浩一は毎晩砂漠にある高い塔の夢を見てはうなされていた。ある日、巨大な怪鳥に連れ去られた浩一は夢で見た砂漠の塔へと導かれる。そこははるかなる昔、宇宙人・バビルが超科学をもって作り上げたバベルの塔だった。バビルの後継者=「バビル2世」とみなされた浩一は塔のコンピュータから100日間の教育を受け、超能力者としての才能を開花させていく。
塔から「ある人物と会わねばならない」と指示されて浩一が会いにいったのは、チベット山中に多くの部下を従えて君臨するヨミという人物だった。ヨミは2人で力を合わせて世界を征服しようと持ちかけるが、浩一は拒絶する。ヨミの操る岩石ロボット・ゴーリキの追撃を三つのしもべの力で振り切った浩一は、しもべの力とバベルの塔の科学力を使ってヨミと対決する決意を固める。
ヨミは世界各国の要人に改造人間を送り込み、世界を意のままに操ろうとしていた。超能力者としての未熟さから一時ピンチを招いたバビル2世だったが、改造施設のある秘密基地を破壊することに成功する。しかしヨミは自分もバベルの塔の後継者候補であった記憶を取り戻し、逆に三つのしもべを操ってバビルを倒そうとする。
しもべをうかつに使えないと悟ったバビルはロプロスを使ってヨミを砂漠におびき出し、直接対決する。エネルギー衝撃波によるすさまじい戦いでバビルは倒されたかに見えたが、実はヨミのエネルギーを吸収していた。回復したバビルの放った渾身の衝撃波でヨミの心臓は停止し、砂漠の砂に埋もれてゆくのだった。 - 第2部 1972年7号(2月7日号) - 1972年35号(8月21日号)
- 息を吹き返したヨミは超能力を使った後の激しい疲労に着目し、バビルを徹底的に疲れさせて倒す作戦に出る。バベルの塔に送り込まれた超能力者チームと怪力ロボット・バランとの戦いでピンチに陥ったバビルだったが、塔のコンピュータに助けられ、危うく難を逃れた。
回復したバビルはヒマラヤ山中に作られたヨミの秘密基地に忍び込み、反撃を開始する。しかしバビルはヨミの送り込んだ超能力者との激しい戦いや突如コントロールが利かなくなるしもべ達に悩まされ、重傷を負って吹雪の中で行方不明になってしまう。
バビルが行方不明の間、沈黙を続けていたヨミだったが、自ら作り出した超能力増幅装置が仇となり、能力の使いすぎで既に衰弱死していた。復活したバビルの命令で動き出した三つのしもべにより秘密基地は完全に破壊され、ここにヨミの野望は潰えた。 - 第3部 1972年36号(8月28日号) - 1973年31号(7月23日号)
- 人工衛星に付着してきた宇宙ビールスによって新たな事件が巻き起こされる。ビールスに感染した人間は異常な体力と超能力を発揮し、仲間を増やしてゆく。ニンニクエキスが弱点であることを塔のコンピュータがつきとめ、バビルはビールス人間退治に奔走する。しかしビールス人間の1人はヨミに興味を持ち、ヒマラヤ山中でヨミの死体を掘り返して復活させてしまう。蘇ったヨミはビールスによってバビル以上の超能力を発揮し、バビルを苦しめる。直接対決で倒されそうになったバビルを救ったのはヨミとビールスとの仲間割れだった。
再び部下を集めたヨミはロプロスに似たV号という怪鳥ロボットを作り上げる。バベルの塔の周辺国を攻撃してロプロスにその罪をなすりつけ、バビル2世の活動を封鎖しようとする。そしてヨミはV号をバベルの塔近くの砂漠に潜ませ、周辺国とバベルの塔を戦わせようと目論んだ。爆撃機の大編隊が現れ、バベルの塔に爆撃を開始する。壮絶な迎撃戦の結果バビルは負傷し、塔も大破して活動を停止してしまう。しかし送り込んだ偵察隊が全滅したことでヨミは塔の未知の能力に恐れを抱き、引き上げてゆく。
次にヨミは日本のF市に秘密基地を作り、ここを拠点にビールス人間を増やそうとする。数に勝るビールス人間やV号に苦しめられたバビルだったが、国家保安局の調査員・伊賀野や自衛隊と連携してF市を包囲し、ヨミの基地を破壊することに成功する。 - そして最後の直接対決が繰り広げられ、バビルの作戦で既に疲労させられていたヨミは老人化してしまう。瀕死のヨミは自らの死期を悟り、用意しておいたロケットPH304号に回収されていずこともなく去ってゆく。
- 第4部 1973年33号(8月6日号) - 1973年47号(11月12日号)
- 人々の謎の自殺が連続して起きた。バビル2世が調査すると、自殺したのは皆事故で手足を失い、不乱健博士によってヨミの身体のパーツを移植された人々だった。他人の身体で培養されたパーツをつなぎ合わせることにより、ヨミが再び復活する。
ヨミは北極にバベルの塔を上回る能力を持つ基地を建設しようとするが、その野望を阻止すべくバビルはロプロスに乗って北極に向う。対するヨミはアメリカの原子力潜水艦から奪った核ミサイルをロプロスめがけて発射。自動追尾のミサイルからは逃れられないと判断したロプロスは、命令に背いてバビルを振り落とす。ミサイルが命中し、破壊され海に沈んだロプロスは二度とバビルの呼びかけに応えることはなかった。
ポセイドンと共に北極基地を攻撃するバビルの前に、縫い跡だらけの不気味な風貌となったヨミが現れた。ヨミは身体が衰えもはやバビルと戦う力が残っていないことを告げ、これ以上基地を破壊すると原子炉が爆発して北極の氷が溶けて地球が水没するため、攻撃を中止して引き返すよう懇願する。バビルはそれを受け入れ、去ってゆく。そして1人残されたヨミは基地と共に沈んでゆくのだった。
この第4部は長い間単行本未収録であり、1986年発行の愛蔵版に初収録された。 - 番外編「恐怖の予言の巻」 月刊少年チャンピオン1973年5月号掲載。
- 第3部で舞台がF市に移る直前の話。
主人公は平凡な旅の男。空港で出会った占い師に「乗客が全員死亡するから乗ってはいけない」と止められたが、無視して旅客機に乗り込んでしまう。予言は見事的中し、旅客機は墜落。1人だけ奇跡的に助かった男は砂漠をさまよい、爆撃機との戦いで機能停止していたバベルの塔にたどり着く。そこで水と食料を奪って助かった男は街で塔の話をするが誰にも信じてもらえない。
やがてヨミがそれを聞きつけ、塔への案内人としてヨミの部下と共に送り込まれる。しかしバベルの塔は既に復活しており、部下とロボット達は全滅。男はからくも逃げ延びるが、証拠隠滅のため旅客機の墜落事故現場でヘリコプターから突き落とされて死亡する。
『その名は101』(そのなはワンゼロワン):1977年 - 1979年、月刊少年チャンピオン連載。単行本全5巻。
- アメリカの研究施設に収容されていた山野浩一(本作ではじめてフルネームが判明した)は、自分の提供していた血液が研究用ではなくCIAの超能力工作員を作り出すことに使われていたことを知り、嵐の夜に脱走する。浩一はコードネーム『101』と呼ばれCIAに命を狙われる中、自分の血によって生まれた超能力工作員を抹殺していく。
本作では新たに浩一の血を輸血された人間(適応者)も超能力者になるという設定が生まれた。ピストルやナイフによる流血シーンなどバイオレンス描写は前作以上にハードで、主人公のエスパー戦士としての側面が強調されている。前作とは異なり浩一の内面描写が増え、卑劣な敵への怒りやを憎しみをあらわにするシーンが多い。また恋愛描写も描かれ、浩一と恋に落ちる工作員として王銀鈴が登場する。
バベルの塔や三つのしもべはほとんど登場しない(編集部の要請だったという)。そこに至る細かい事情が語られることはないが、三つのしもべはアメリカによって捕獲され地下に厳重に封印されており、それを解放するエピソードがある。
これは一般的に「続編」と呼ばれるが、必ずしも正確ではない。連載当時第4部が未単行本化だったことを考慮して作者は第3部のラストから数年後という設定で描いており、ヨミが第3部の姿で登場したり破壊されたロプロスが無事であるなど、第4部とは矛盾点がある。このため「101」と第4部は第3部のラストから分岐した「バビル2世」のパラレルストーリーであると考えられる。
[編集] 原作に関するエピソード
当初連載は3ヶ月程度で完結する予定だったという。しかし、あまりの人気に2年半もの長期連載となり、何度倒されてもヨミが復活するというパターンが繰り返された。
横山光輝は、バビル2世と三つのしもべの関係は西遊記の三蔵法師とお供の孫悟空らをイメージして作ったと語っている。
横山は「横山光輝グッズコレクション」(2002年8月・講談社刊)のインタビューでバビル2世がヨミを倒した後の人生を質問され、「きっと孤独な、寂しい人生を送ったんだと思いますよ。」と答えている。またこのインタビューでは『その名は101』を描いた理由について「バビル2世に愛着があったから」とも答えている。
[編集] テレビアニメ
[編集] バビル2世(1973年)
NET(現:テレビ朝日)系で1973年(昭和48年)1月1日から同年9月24日まで毎週月曜日19:00 - 19:30放送。全39話。
- 内容
- 悪の超能力者ヨミの陰謀を、最新科学装備のバビルの塔(本作品におけるバベルの塔)に住む超能力者バビル2世が三つのしもべを使って粉砕することは原作と同じ。これに加えてアニメ独自の事件が起きる。
- 原作との最大の違いは、主人公・浩一がバビル2世となったため、幼少時から10年間育ててもらった叔父母の古見一家と心ならずも別れたという設定である。浩一にほのかな恋心を抱く浩一の従姉妹(古見夫妻の娘)由美子が浩一を探すのだが、毎回、現場にたどり着く直前に、浩一は次の戦いに備えてその地を去る為に逢えない、というすれ違い描写が物語を盛り上げた。
- 第27話以降は舞台とサブキャラクターを一新。バビル2世は北海道のワタリ牧場の居候として平和な生活を営みながら、復活したヨミと戦うという展開となる。
- 声の出演
26話まで
27話以降
- スタッフ
- 制作担当:江藤昌治、三沢徹夫
- 企画:斉藤侑、高見義雄
- 原作:横山光輝
- 脚本:雪室俊一、安藤豊弘、辻真先
- 音楽:菊池俊輔
- NETプロデューサー:宮崎慎一、小沢英輔
- 背景:サン・アートスタジオ、スタジオコスモス、アトリエローク
- 録音ディレクター:小松亘弘
- 録音:二宮健治
- 撮影:高橋宏固、菅谷正昭、細田民男、酒井寿一、武井利晴、森口洋輔、相磯嘉雄
- 効果:TFCグループ
- 選曲:宮下滋
- 演出助手:山吉康夫、高倉健一、寒竹清隆
- 製作進行:石崎由子、城浩二、寒竹清隆、成本久子、伊藤治子、岸本松司、堀正春、井上ふみ子、遠藤勇二、川田武範、古沢由美、桜井利之
- 現像:東映化学
- 美術:浦田又治、横井三郎、伊藤英治、土田勇、勝又激、福本智雄、下川忠海
- 作画監督:荒木伸吾、小暮輝夫、我妻宏、江藤文男、石黒育、白川忠志、岡田利晴
- 演出:田宮武、明比正行、宮崎一哉、岡崎稔、古沢日出夫、佐々木勝利、茂野一清、山口康男
- 製作:東映、NET
- 主題歌
- OP「バビル2世」作詞:東映一/作曲:菊池俊輔/編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会
- ED「正義の超能力少年」作詞:菊池俊輔/作曲:菊池俊輔/編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎
- 各話サブタイトル
- 1973. 1. 1 五千年前からの使者
- 1973. 1. 8 恐怖の岩石巨人ゴーリキ
- 1973. 1.15 暗黒の帝王ヨミ
- 1973. 1.22 三つのしもべたち
- 1973. 1.29 これがテレキネシスだ!
- 1973. 2. 5 危機一髪! バビルの塔
- 1973. 2.12 もうひとりの司令官
- 1973. 2.19 悪魔の秘密基地
- 1973. 2.26 恐怖のロッキー山脈
- 1973. 3. 5 必殺ロボット・バラン
- 1973. 3.12 アンドロイド2段攻撃
- 1973. 3.19 ロボット電送マシンX1
- 1973. 3.26 人工衛星をとり戻せ
- 1973. 4. 2 危うし!! 怪鳥ロプロス
- 1973. 4. 9 ノートルダム発狂事件
- 1973. 4.16 幻の100兆円
- 1973. 4.23 まっくらやみの挑戦
- 1973. 4.30 口笛を吹く悪魔たち
- 1973. 5. 7 マンモスゴリラの襲撃
- 1973. 5.14 戦慄の宇宙大作戦
- 1973. 5.21 赤ちゃんは超能力者
- 1973. 5.28 深海のカニロボット
- 1973. 6. 4 死霊からの招待
- 1973. 6.11 永遠の都凍れるゾロウ
- 1973. 6.18 死のV号作戦
- 1973. 6.25 総攻撃バビル2世
- 1973. 7. 2 新たなる闘い
- 1973. 7. 9 黄金のアミーバ
- 1973. 7.16 死を呼ぶギター
- 1973. 7.23 ロボット使いの暗殺怪人
- 1973. 7.30 死霊の馬ブルーペガサス
- 1973. 8. 6 ダスト・デビル死の灰作戦
- 1973. 8.13 どくろ魔女の恐怖
- 1973. 8.20 夏に降る雪の狩人
- 1973. 8.27 狂った女王蜂
- 1973. 9. 3 ヨミの秘密兵器ゴーリキ2号
- 1973. 9.10 謎のイプシロン星人
- 1973. 9.17 東京地下占領作戦
- 1973. 9.24 必殺! バビル2世対ヨミ
- サブタイトルの補足
- 18話「口笛を吹く悪魔たち」は地上波再放送では欠番(DVDには収録されている)。東京タワーから怪電波を流すシーンに、本物の東京タワー側からクレームがついたためとの説がある。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
- 27話以降の展開について
- 全26話で終了の予定が後番組企画がなかなか決まらず、急遽1クール延長する事で時間稼ぎをしなければならなくなったため[要出典]である。そのため浩一が39話の最終決戦でついにヨミを倒したものの、古見家に戻り由美子と再会することなく、ずっとワタリ牧場でユキたちと楽しい日々を過ごすというラストになってしまった。
- また、1クール延長とともに当初は芳しくなかった人気が上がり1年間放送が決まりかけていたところにNETの都合で急遽10月から新番組『ミラクル少女リミットちゃん』に移行することが決まってしまい、9月いっぱいで打ち切ることとなり、スタッフがあわてて最終回を製作したため、あのようなラストになったという説[要出典]もある。
- このラストは「ずっと待っていた由美子がかわいそう」とファンの間では問題視され、賛否の分かれるものとなった。また、バビル2世役の神谷明も後年ロマンアルバム「バビル2世」(徳間書店刊・1979年12月30日発行)のインタビューで作品自体には「最も愛着がある」(神谷はこの作品が初の主演作である)としながらも、「バビルは26本で完結しているわけね」「後半は絵ももうひとつだった」と語り、後半1クールの展開を否定的に見ていたようだ。
- 備考
- OP作詞者の「東映一」は、東映動画プロデューサーの斉藤侑のペンネーム。また、EDの作詞者は「菊池俊輔」名義となっているが、実際の作詞者は斉藤である。
- 主題歌を歌唱した水木一郎は、録音当日に風邪で声の調子が悪く、とくに低音が上手く出なかった。そのため、後日コロムビアゆりかご会の合唱を重ねてカバーした。なお、水木一郎のソロ歌唱バージョンも後に発売された。
- 前後番組
NET系 月曜19:00枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
バビル2世
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[編集] バビル2世(新:2001年)
2001年にテレビ東京で放映、全13話。独特のゆったりとした(悪く言ってしまえば少々緊張感に欠ける)演出や、低水準な作画の為か、放送当時は脱力したアニメファンから『バビル偽』、『バビる偽』(“2世”の意地の悪い洒落)等と揶揄されることもあった。
主人公名が古見浩一から神谷浩一(かみや こういち)に変更され(旧作で浩一を演じた神谷明にちなんでか)、遠縁の子(表向きの理由)として古見家で育てられたという設定になっている。
- 声の出演
- スタッフ
- 企画:今西和人
- エグゼクティブプロデューサー:柳沢隆行、円谷粲、宮下昌幸
- 脚本:増田貴彦、荒木憲一
- キャラクターデザイン:嶋津郁雄
- 美術監督:阿部泰三郎
- 音響監督:高橋秀雄
- 撮影監督:馬場健
- 音楽プロデューサー:折本雄一
- 音楽協力:テレビ東京ミュージック
- 監督:牛草健
- プロデューサー:並木俊治、今井朝幸、岡川晃基、松土隆二
- 製作:テレビ東京メディアネット、円谷映像、ベガエンタテイメント
- 主題歌
- OP「Never Die」作詞・作曲・歌:Lapis Lazuli
- ED「landscape」作詞・作曲:上田起士/歌:etre
- 各話サブタイトル
- 2001.10.05 選ばれし少年
- 2001.10.12 大いなる遺産
- 2001.10.19 暴走する悪意
- 2001.10.26 新たなる覚醒
- 2001.11.02 ポセイドン発動!
- 2001.11.09 絶望の街
- 2001.11.16 バベルの塔攻防戦
- 2001.11.23 激突!バビル2世対ヨミ
- 2001.11.30 禁断の最終兵器
- 2001.12.07 密林の悪魔
- 2001.12.14 邪神復活
- 2001.12.21 崩壊!バベルの塔
- 2001.12.28 五千年の願い
- 前後番組
テレビ東京系 金曜27:10枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
バビル2世
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[編集] OVA
[編集] バビル2世(OVA:1992年)
1992年、全4巻(計120分)。発売元ジェネオンエンタテインメント。ASIN B00006S254
- 内容
- 原作の第2部までのストーリーを抜粋し、最終決戦部分はオリジナルストーリーとしている。この作品では、ヨミは平気で部下を使い捨てにするキャラクターとして描かれている。
[編集] スタッフ
[編集] 声の出演
[編集] 主題歌
- 「バビル/孤独のモニュメント」作詞:水谷啓二、作/編曲:見良津健雄、歌:石原慎一
- 「砂嵐の子守唄(ララバイ)」作詞:水谷啓二、作/編曲:見良津健雄、歌:石原慎一
[編集] 各話サブタイトル
(各30分)
- 第1話 バベルの使者
- 第2話 砂塵の対決
- 第3話 光と影の間で
- 第4話 蒼き閃光のかなたへ
[編集] 他作品との関連性
本作のキャラクターと設定は他の横山作品と同様、OVA『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』に大胆に取り込まれている。その際、善悪の属性逆転とキャラクターの名称変更が行われている。
- バビル→ビッグ・ファイア
- 三つの僕→三つの護衛団
- ロデム→アキレス
- ロプロス→ガルーダ
- ポセイドン→ネプチューン
- ヨミ→黄帝ライセ
『ジャイアントロボ』は『101』エンディングから始まったのではないかという説がファンの間で広く話題になったことがある。『バビル2世』と『その名は101』は作品として連続しているが、この2作と『ジャイアントロボ』は別の世界観を持つため、直接つながっているわけではない。『ジャイアントロボ』にでてくるバビル2世らしきビッグ・ファイアは主人公・バビル二世のオマージュ以外の何ものでもない。