ヌマハコガメ

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?ヌマハコガメ
種の保全状態評価
ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ワシントン条約付属書I類
分類
界 ： 動物界 Animalia 門 ： 脊索動物門 Chordata 亜門 ： 脊椎動物亜門 Vertebrata 綱 ： 爬虫綱 Reptilia 目 ： カメ目 Testudines 亜目 ： 潜頸亜目 Cryptodira 上科 ： リクガメ上科 Testudinoidea 科 ： ヌマガメ科 Emydidae 亜科 ： ヌマガメ亜科 Emydinae 属 ： アメリカハコガメ属 Terrapene 種 ： ヌマハコガメ T. coahuila
学名
Terrapene coahuila Schmidt & Owens, 1944
和名
ヌマハコガメ
英名
Aquatic box turtle Coahuila box turtle

ヌマハコガメ（沼箱亀、Terrapene coahuila）は、動物界脊索動物門爬虫綱カメ目ヌマガメ科アメリカハコガメ属に分類されるカメ。

目次 1 分布 2 形態 3 生態 4 人間との関係 5 関連項目 6 参考文献 7 外部リンク

[編集] 分布

メキシコ（クワトロシェネガス渓谷）固有種

[編集] 形態

最大甲長16.8cm。背甲はややドーム状に盛り上がるが、甲高は甲長の40%以下。上から見ると細長い楕円型。背甲の色彩は緑褐色や黄褐色、暗褐色。腹甲の蝶番は第5縁甲板と第6縁甲板の継ぎ目（シーム）よりも前方にある。

頭部はやや大型。吻端は鉤状になり、上顎の先端が凹む。頭部の色彩は褐色。

オスの背甲はメスに比べて背甲の幅が広く、逆に甲高は低い。またオスの成体の虹彩は褐色だが、メスや幼体の虹彩は黄色や黄褐色。椎甲板には筋状の盛り上がり（キール）が入るが、成長に伴い消失する。幼体では背甲の色彩が明るく甲板に暗色の放射状の斑紋や斑点が入るが、成長に伴い背甲の色彩は暗くなり斑紋は消失する。

[編集] 生態

底質が柔らかい水草の繁茂する流れの緩やかな河川、池沼、湿地等に生息する。アメリカハコガメ属では唯一の半水棲種（他種は水に入ることはあるが基本的に陸棲）。肺の大きさを変えて浮力を調整したり、粘液嚢を使ってガス交換をし呼吸を補助を行う。もともとは同属他種のように陸棲だったが生息地が乾燥化したことに伴い、水棲へ戻ったとする説がある。

食性は雑食で、昆虫類、甲殻類、貝類、魚類、両生類の幼生、水草、果実、藻類等を食べる。地表でも水中でも採食する。

繁殖形態は卵生。野生での繁殖は不明な点が多いが、飼育下では秋季から春季にかけて水中や水辺で交尾を行った記録がある。5-9月に1回に1-8個の卵を年に2-3回産む。夏季から秋季の初めに孵化するが、9月に産まれた卵は孵化しても幼体はそのまま地中で越冬し翌年の春季に地表に現れる。

[編集] 人間との関係

開発による生息地の破壊や、水質悪化、開発により近縁種の侵入、ペット用の違法採集等により生息数は減少している。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されていた。生息地であるメキシコでは法律により採集や輸出が厳しく制限されているため世界的にも流通は非常に稀だった。1995年にワシントン条約付属書I類に掲載され2008年現在は商業目的の取引は禁止されている。

[編集] 関連項目

• ヌマガメ科
  • ヌマガメ亜科
    • アメリカハコガメ属

[編集] 参考文献

• 安川雄一郎 「アメリカハコガメ属の分類と生活史（後編）」『クリーパー』第15号、クリーパー社、2002年、19-24頁。
• 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド　水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社、2005年、39頁。
• 安川雄一郎 「水棲ガメの世界」『ハ・ペト・ロジー』Vol.3、誠文堂新光社、2005年、31、42頁。

[編集] 外部リンク

• 2007 IUCN Red List of Threatened Species
  • van Dijk, P.P., Flores-Villela, O. & Howeth, J. 2007. Terrapene coahuila. In: IUCN 2007. 2007 IUCN Red List of Threatened Species.
• CITES homepage
  • ワシントン条約掲載種、タクソンリスト