ニコラ
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nicola | |
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2003年から使用されている現行ロゴタイプ |
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編集長 | 松本美帆子 |
分類 | ファッション、ティーン |
発行間隔 | 月1回 |
創刊年 | 1997年 |
創刊号 | 1997年7月号 |
会社 | 新潮社 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ウェブサイト | ニコラネット |
ニコラ (nicola) は、新潮社が毎月1日に発行するファッション雑誌。1997年創刊。
目次 |
[編集] 概要
小学校高学年から中学生までの女の子を主な読者層としており(ただし、制服の着こなしの記事があるなどのことから、主な読者層は中学生と考えられる)、ファッションを中心に思春期女子のライフスタイル情報全般を扱う。2000年代にはジュニアファッションブームや「ニコモ」と呼ばれる専属モデルの人気を糧に急成長し、読者世代に多大な影響力を持っている。2007年時点では月間およそ17万部を発行する、ローティーン向けではトップの女性誌である[1]。
他業種とのタイアップには2002年頃から積極的になり、2003年からは伊藤忠商事と共同で誌名を冠したファッションブランド「Girl is Girl by nicola」を展開、テレビ番組『Parky Party』(2002年、テレビ東京)や『ニコモノ!』(2004年、テレビ大阪)の製作にも関与している。また、2003年には新潮社内に「nicola事業部」が設立され、創刊時からの編集長・宮本和英が事業部長に就任。同じく創刊時からのスタッフ・山元琢治が編集長に横滑りする新体制となった。
その後、ニコラの妹版のニコ☆プチが発刊され、ニコラ12月号から副編集長であった松本美帆子が編集長に就任し、前編集長の山元啄冶はニコ☆プチの編集長となった。
[編集] 沿革
- 1997年 創刊(7月号)。第2号(10月号)より隔月刊化。
- 1998年 第1回読者モデルオーディション開催。
- 2000年 4月号より月刊化。
- 2002年 原宿にセレクトショップGirl is Girl by nicola開店(4月[2])。エイベックス『ニコラビデオ』発売(7月)。
- 2003年 nicola事業部設立。Girl is Girlのブランドをライセンス開始[3]。ロゴの変更などリニューアル(9月号)。
- 2004年 新垣結衣特集号として4月号増刊『ガッキーブック』発行。テレビ番組『ニコモノ!』放送。
- 2005年 「ニコモノ」CDリリース。
- 2006年 競合誌と合同で「ソーランはっぴぃず」企画。公式ブログ「ニコ★ログ」開設(7月)。姉妹誌『ニコ☆プチ』創刊(9月)。
- 2007年 創刊10周年。通算100号を達成(4月号)。携帯電話コンテンツ「モバイル☆ニコラ学園」開設(9月)。
[編集] ニコモ
詳細はニコモ、ニコラ表紙モデル一覧をそれぞれ参照
ニコラに登場するファッションモデルはニコ㋲(ニコモ)と呼ばれ、読者層には絶大な人気を誇る。ニコモとして起用されるための主要ルートである、『ニコラ』主催の読者モデルオーディションは毎年数千人もの応募者を集める一大イベントとなっている。
ニコモの起用期間は長くても高校一年生までで、毎年3月には都内で「卒業式」イベントが行われている。ニコモ出身の著名人は栗山千明、蒼井優、沢尻エリカ、新垣結衣などが存在し、このうち新垣結衣は表紙への起用回数が15回に上るトップモデルであった。
[編集] その他
[編集] 表紙と題字のデザイン
1997年7月号(創刊号)から1999年12月号までの表紙に描かれていた「nicola」の題字は、ヘルベチカ系の太いサンセリフ書体(日本でいう角太ゴシック、右記はイメージ)を横にやや引き伸ばしただけのシンプルなものだったが、2000年2月号では引き伸ばしがなくなり、よりロゴタイプらしいデザインへと修正が加えられている。この変更後は「i」の上部の点や「O」の中央の穴を気まぐれに★(星)や♥(ハート)マークなどに差し替えるなどの遊びも行われるようになった。また、月刊化一号の2000年4月号からはカタカナを図案化した「ニコラ」ロゴが小さく併記されるようになった。
nicola編集部が事業部として独立するなど新潮社内での位置づけが格上げされた2003年には紙面もリニューアルされ、9月号から筆記体調の新しいロゴマークとなった。また、創刊期から存在した『ニコラ』のオリジナルキャラクター「ミュン2」(ミュンミュン)もこのときに実質消滅した。このキャラクターは読者と同じ女子中学生という設定で、表紙にもたびたび(2000年以降は全号)描かれてきたニコラの顔であった。
[編集] 発行部数
2008年現在の公称月間平均発行部数は約20万部[4]、2005年時点では約22万部。
なお、新潮社が参加する日本雑誌協会(JMPA)によって公表されている月間発行部数(年間平均)は以下のとおりである。2005年版以降のものは9月を開始月とする年度割りの平均発行部数だが、印刷証明付の算出であるため、基本的にはより信頼性の高い情報である。
- 1999年: 約16万部[5]
- 2000年: 約16万部[6]
- 2001年: 約21万部[7]
- 2002年: 約20万部[8]
- 2004年9月-翌年8月: 17万1166部(印刷証明付)[9]
- 2005年9月-翌年8月: 16万6531部(印刷証明付)[10]
- 2006年9月-翌年8月: 17万3729部(印刷証明付)[1]
[編集] 関連企画
- Girl is Girl by nicola
- ニコラ独自展開のファッションブランド。当初はセレクトショップの店名という位置づけであった。
- ガッキーブック
- 新垣結衣が絶大な人気を誇った当時に刊行された特集ムック。2004年4月の増刊号という扱いで発行された。本誌の付録扱いではなく、独立した増刊号・特集号はこれが唯一の存在である。
- ニコ☆プチ
- ニコラの姉妹誌。妹版として主に小学生対象のファッション情報を扱う季刊誌で、2006年9月13日に創刊された。『ニコプチ』モデルの通称は「プチモ」である。
- ニコモノ!
- 2004年にテレビ大阪のローカル番組として放送された番組で、新垣結衣、虎南有香、岡本玲を含む人気ニコモが揃って出演した。2005年には『ニコモノ!』主要出演者のうち新垣結衣・三原勇希を除く5名が「ニコモノ」名義でシングルCDをリリースしている。
- ニコ★ログ
- ニコモ達の書いた日記を公開する公式ブログ。「269g」との提携により、2006年7月に開設。2006年11月30日からはコメントの書き込みが行えるようになった。現在、参加ニコモは10名。卒業ニコモが過去に書いた書き込みも削除されないという特徴がある。
- ニコラネット
- ニコラ公式サイト。ニコモのプロフィールやバックナンバー紹介などが読め、また女子専用の会員ページ「ニコラクラブ」には撮影メイキングもある。なおバックナンバーなどは2002年以降の全てを網羅しているが、ニコモのプロフィールなどは卒業をもって削除されてしまうため、卒業ニコモの確認などはできない。
- ニコラビデオ
- 2002年にエイベックスから発売されたビデオ版『ニコラ』。パッケージ表紙は新垣結衣。タイトルに「Vol.1」を入れるなどシリーズ化を匂わせていたが、結局VHS方式の1巻のみしかリリースされていない。
- モバイル☆ニコラ学園
- 携帯電話向けに有料(月額315円)で提供されている公式コンテンツ。2007年9月[11]にiモード(NTTドコモ)対応サイトが開設され、その後10月4日にEZweb(au by KDDI)、10月17日にYahoo!ケータイ(ソフトバンクモバイル)向けが順次公開された[12]。多くの携帯電話サイトと同じく待ち画やデコメ素材、ムービーなどのダウンロードサービスが主力のサービスであるが、他にない特色として「閲覧者が仮想的な学校に編入され、いずれかのニコモと同じクラスになる」というお遊び要素が含まれている。
[編集] 競合誌
以下の4誌はいずれもジュニアファッション雑誌のカテゴリに分類される雑誌だが、これよりやや高い年齢層をターゲットにした『SEVENTEEN』(集英社)も競合誌とされることが多い。
[編集] 脚注
- ^ a b JMPAマガジンデータ2007年版
- ^ 新潮社と伊藤忠による月刊誌「ニコラ」読者層を対象にしたビジネス展開について
- ^ 「ガールイズガール バイニコラ」のライセンス展開について
- ^ 2008年4月号「日経エンタテインメント!」(日経BP社)
- ^ JMPA2000
- ^ JMPA2001
- ^ JMPA2002
- ^ JMPA2003
- ^ JMPAマガジンデータ2005年版
- ^ JMPAマガジンデータ2006年版
- ^ 株式会社アップス 会社情報
- ^ ニコラネット モバイル☆ニコラ学園