ドアステッカー
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ドアステッカーは主に鉄道車両の客用のドアの窓ガラスに貼付されている、乗客に対して、手や腕などを開閉するドアにはさまれたり、戸袋に吸い込まれたりしないようにするための注意書きのシールのことである。
各鉄道事業者によって異なるが、直径15cm程度の円形(かつての関東地方に多かった、現在は西武・京急のみ)あるいは1辺が10cm程度の四角形(主に関西地方)で、「ドアにご注意」といった文字や、指が怪我をするイラストが描かれたものが多い。合わせて広告が記載されていることもある。
関西地方では、以前は「指づめご注意」(関西弁で、ドアや引出しなどに指をはさまれることを「指を詰める」という)と記載されていたが、関東の人が見た場合に特殊な用語を連想するためか、1993年頃から関東式の「ドア(扉)にご注意」に変更された。
現在では日本の殆どの鉄道事業者の車両に貼付されている。だが、その多くは窓ガラスの車体側に貼付されるため、長年貼付されているものについては退色・変色してしまっており、何が表示されているかわかりづらいものもある。
最近では2000年に東京都交通局(都営地下鉄)、2002年に小田急電鉄(ただし、小田急は従来の車両は2007年現在でも旧ドアステッカーが貼られている)、2004年に高松琴平電気鉄道、東葉高速鉄道、2007年に東京地下鉄でドアステッカーのデザイン、2002年に東京急行電鉄、2007年に東武鉄道で表示の変更がされた。デザインが長期にわたって変更されていないのは西武鉄道(1973年ごろ~現在)や京浜急行電鉄(1975年ごろ~現在)であるが、厳密に言えば西武は書体のみ当初とは違う。路線が最初に開業されてから一度もドアステッカーのデザイン・表示・形が変更されていない事業者は、埼玉高速鉄道と首都圏新都市鉄道(TX)とされる。