トルネード投法

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トルネード投法（-とうほう）は、野球の投手の投法の一つである。厳密にはオーバースローの変種であり、独立した一つの投法というものではない。

[編集] 概要

トルネード投法は、振りかぶった投手が一度大きく打者に背中を見せるまでねじりを加え、そこから一気にボールを放つ投法である。

1990年に近鉄に入団した野茂英雄がこの独特のフォームで大活躍したことから、近鉄球団はこの投法を売りにしようとし、投法のネーミングを募集し、「トルネード（竜巻き）投法」の名前が決まった。その後野茂はメジャーリーグに渡るが、メジャーリーグでもこのような投法をしている者はおらず、初年度から活躍を見せるが、同時にその投法「tornado（トルネイド）」も現地の実況で使われるようになった。「トルネード（投法）」は日本から逆輸出された野球用語だと言える。

トルネード投法の長所は、一般に球持ちが長くなるため打者がボールの離れる瞬間（リリースポイント）がわかりにくく、打ちづらいところにある。更に身体の回転により、球速・球威が増す。短所は、一度キャッチャーに背を向けて体全体を使って投げるため、頭（視線）がぶれやすくコントロールが悪くなりがちである。また、モーションが大きいことから走者を背負ったときには使えない（使えば簡単に盗塁されてしまう）。また、2段モーションとして扱われる場合もある。

[編集] 野茂以外の主な使用選手

• 阪神の久保田智之もトルネード風の投球フォームである（高校時代は完全に打者に背中を見せるトルネードだった）。
• 西武の岩崎哲也はトルネードで振りかぶってからスリークォーター気味に投げる、極めて変わった投法を採っている。
• 東北楽天の吉崎勝はトルネード気味ながら、首だけを動かすあっち向いてホイ投法を用いていた。楽天に移籍した今は用いていない様子。
• ソフトバンクの森福允彦もトルネード気味のスリークォーターを用いている。
• 元日本ハムの鎌倉健は、トルネード気味のフォームからサイドスローで投げる、通称トルネードサイドを故障する以前は用いていた。
• 元近鉄の品田操士はねじりの少ないトルネード投法を用い、自ら「レモネード投法」と名づけ売りにしていた。