トリティロドン類

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?トリティロドン科 Tritylodontidae

界	：	動物界 Animalia
門	：	脊索動物門 Chordata
亜門	：	脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱	：	四肢動物上綱 Tetrapoda
綱	：	単弓綱 Synapsida
目	：	獣弓目 Therapsida
亜目	：	獣歯亜目 Theriodontia
下目	：	キノドン下目 Cynodontia
上科	：	ユーキノドン上科 Eucynodontia
科	：	トリティロドン科 Tritylodontidae

学名

Tritylodontidae
Cope, 1884

属

本文参照

トリティロドン類（トリティロドンるい、Tritylodontidae）は、四肢動物・単弓類・獣弓類・キノドン類の分類群の一つ。齧歯類に似た絶滅分類群。学名は「三つのこぶのある歯」より。

[編集] 歴史

トリティロドン類は、中生代三畳紀後期、キノドン類から現れた分類群である。哺乳類を除く単弓類の中では最後まで生き延びた、成功したグループであると言える。化石はアメリカ大陸、南アフリカ、ユーラシアおよび南極大陸などから発見されており、ジュラ紀においては恐竜の支配下においても勢力を伸ばしていたと思われる。

しかし、白亜紀に入るとその勢力は衰退する。その原因は、同じく植物食に特化した哺乳類の多丘歯類との競合に敗れた為とも、新しい植物グループである被子植物または顕花植物に適応出来なかった為などとも言われている。白亜紀前期、石川県手取層群で発見された歯の化石が、現在知られうる最後の記録である。ちなみに、カナダの6,000万年前の地層から「クロノペラテス（時の放浪者）」と呼ばれる、キノドン類のものに似た顎の断片が発見されている。しかし否定的な意見もあり、その正体は不明のままである。

[編集] 特徴

トリティロドン科に属する生物の特徴としては、多丘歯類あるいは齧歯類との類似が挙げられる。1800年代後半、トリティロドンの化石が南アフリカの三畳紀後期の地層から発見されたが、当初は初期哺乳類の一種とされた事もあるほどである。たとえば、トリティロドン類の一種、オリゴキフスは、長細い体幹と尾を持つ事から、イタチまたはミンクと比較される。その脚部は哺乳類と同様、身体の真下に位置していた。

トリティロドン類の頭蓋骨後部には、その大きな顎の筋肉の付着部の為に、巨大な頬骨弓があった。また、発達した二次口蓋を持ち、これはかれらが効率よく植物を咀嚼していた事を示している。

この動物の歯列は、他のキノドン類とは大きく異なっていた。上下の切歯が大型化し、あたかもネズミの様になっていた。犬歯は消失し、大型化した臼歯をもつ。臼歯の歯根は幾つにも分かれ、また上顎の咬頭には三列、下顎にはそれと噛み合う二列の、歯列と平行なうねが存在していた。また、切歯と臼歯の間には長い歯隙が存在した。この特徴は、哺乳類から派生した多丘歯類及び、真獣類の齧歯類と極めて良く似ていた。これらは植物食に特化した歯列の平行進化の好例である。

彼らはおそらく恒温動物であり、現在の齧歯類などの様に巣穴を掘って生活する活動的な動物であった。顎関節においては、痕跡程度まで縮小していたとはいえ、彼らは未だ麟状骨（側頭骨）－歯骨に加えて方形骨－関節骨の間の関節を保持していた。その為に彼らは哺乳類とは見なされなかった。