トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
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トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) | |
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IUPAC名 | トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) |
別名 | Pd2(dba)3 |
分子式 | C51H42O3Pd2 |
分子量 | 915.7 g/mol |
CAS登録番号 | [51364-51-3] |
融点 | 152 -155 °C |
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Tris(dibenzylideneacetone)dipalladium(0)、Pd2(dba)3)は、パラジウムとジベンジリデンアセトン (DBA) からなる錯体で、有機合成化学において遷移金属触媒、あるいは触媒の前駆体として用いられる[1]。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) などと並び、0価のパラジウム化合物の代表例とされる。外見は深い紫色の固体。
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[編集] 合成
ジベンジリデンアセトンと酢酸ナトリウムの熱メタノール溶液に塩化パラジウム(II)を加えて反応させると Pd(dba)2 が生じる。これをクロロホルム中から再結晶させるとクロロホルム付加体 Pd2(dba)3•CHCl3 が得られる[2]。
[編集] 用途
根岸カップリングやキャロル転位、そして不斉アリル位アルキル化反応の触媒として使われる。また、ホスフィンなどさまざまな配位子を加え、対応する Pd(0)錯体を系中で発生させるための前駆体として用いられる。
[編集] 脚注
- ^ Tsuji, J. "Tris(dibenzylideneacetone)dipalladium-Chloroform" Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, L.A. Paquette, Ed.: J. Wiley and Sons: Sussex, England, vol. 8, pp. 5431 (1996).
- ^ 『実験化学講座』丸善、第4版、18巻、1991年、404ページ.