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テレフォン人生相談 - Wikipedia

テレフォン人生相談

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

テレフォン人生相談-じんせいそうだん)はニッポン放送が全国ネットで放送する電話相談番組。原則として毎週月曜日から金曜日に放送されるが、土曜日に放送される放送局もある。ちなみに、同じ電話相談のラジオ番組としては、TBSラジオで「ズバリ快答!テレフォン身の上相談」が放送されている。

目次

[編集] 概要

時間帯は概ね午前中(各局によって異なる、下記参照)。相談者が電話をかけてきて、パーソナリティと回答者(それぞれ日毎に異なる)がこれに答える形を取っている。内容は、金銭・相続等の法律問題から健康育児、生き方に関する悩みまで多岐にわたるが、回答者が明確な指針を示して解決するのが大きな特徴。

[編集] 番組沿革

1965年2月に放送開始、40年以上続く長寿番組であり、番組に寄せられる悩みは各時代の社会の世相を反映していることから、「時代の鏡」とも言われている。個人のプライバシーを固く守っていること(後述するが、個人名や会社名を放送で徹底的にカットすること)、放送された相談以外にも受け付けられた相談をそれぞれ専門家がアドバイスを行っていることが長年番組が続いてきた理由でもある。

1997年4月以降、番組ナレーションは、ニッポン放送アナウンサーの那須恵理子が務めている(当時ニッポン放送において当番組を内包していた「加トちゃんのラジオでチャッ!チャッ!チャッ!」のアシスタント就任に伴うもの。同番組終了時に独立番組となった後も引き続き担当)。

ニッポン放送が制作・放送している番組では『オールナイトニッポン』より放送開始が早いため、2006年現在放送中の番組の中では最長寿番組である(放送を終了した番組を含めると『新日鉄コンサート』に次いで第2位)。

番組スタート当初はライオン油脂(1980年からライオン歯磨と合併してライオンに改称)の単独提供であったが、1988年以降は複数社の提供となった(現在は三笠製薬明太子かねふくグループほか)。

ニッポン放送(関東地区)では2007年10月より「垣花正のあなたとハッピー!」がスタートし、「加トちゃんのラジオでチャッ!チャッ!チャッ!」以来実に9年半ぶりに番組内に内包される番組になった。

[編集] ネット局と放送時間(2007年10月現在)

★印の放送局はネット向けスポンサーの提供付き。☆印の放送局はローカルスポンサーの提供に差し替え。

かつては、BSデジタル放送(LFX488)でも1週間分まとめて放送されたことがある。

[編集] パーソナリティ

※2008年06月現在、主に月・木曜日は加藤、火曜日は児玉、水・金曜日は市川か今井が担当することが多い。ただし、必ずこのとおりになるとは限らない。

[編集] 過去に担当していたパーソナリティ

  • 荒川洋治(詩人)
  • 安藤和津(エッセイスト・タレント)
  • 加藤芳郎(漫画家、故人)
  • 高塚雄介(早稲田大学教授・臨床心理士)
  • 山谷親平(評論家、故人)

[編集] 挨拶

それぞれのパーソナリティは冒頭にそれぞれリスナーに対するメッセージをこめた挨拶をすることが恒例となっている。

現在のパーソナリティ
  • 市川:「悩みのない人間はいません。語らいましょう。1人で悩むより、語らっているうちに何かが見つかるかもしれません」
  • 今井:「人にはなかなか言えない相談があるものですね。お電話を下されば、参考となる意見や心のほぐれる話ができるかもしれません。あなたの相談は同じ悩みを持つ方々の支えにもなるはずです」
  • 加藤諦三:「変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受け入れましょう。起きてしまったことを嘆いているよりも、これからできることを皆で一緒に考えましょう」
    加藤諦三は、かつて以下のようなオープニングコメントを行っていた。後半部分はそのままだが、前半部分が変わっている。
    1. 「あなたが希望を捨てたのです。希望はあなたを捨てません。起きてしまったことを嘆いているよりも、これから出来ることを皆で一緒に考えましょう」
    2. 「あなたにはあなたの生き方があります。私には私の生き方があります。起きてしまったことを嘆いているよりも、これから出来ることを皆で一緒に考えましょう」
      ※加藤諦三のオープニングコメントは格言で出ることもある。
  • 児玉:「自分自身のことって、実は自分が一番わかってないことが多いんですね。問題があれば誰かに打ち明けると思わぬ解決の道が開けるかもしれません。そっと打ち明けてみませんか?」
過去に担当したパーソナリティ
  • 安藤:「みんな生きている限り、多かれ少なかれ悩みはあるものですよね。でも、ひとりでくよくよしていても何も変わりません。1本の電話で、もしかしたらちょっと違う生き方が見えてくるかもしれません」
  • 荒川:「人生には悩みがつきものです。あれこれ考えても、答えが見えて来ない時があります。問題を整理しながら、一緒に考えてみましょう」
  • 加藤芳郎:「喜びは人に伝えることで倍になり、悩みは人に話すことで半分になります。悩みをお持ちのあなた、さあ、私と一緒に解決の道を探してみましょう」
  • 高塚:「人の生き方の答えは決して一つではありません。あわてて白か黒かを決める前に、その2つの色の間に身をおいて、ご一緒に考えてみましょう」
  • 山谷:「絶望は愚か者の結論なりと言います。皆さんも愚か者にならないで、この番組をぜひご利用下さい」

[編集] 主な回答者

  • 大迫恵美子(弁護士)
  • 大原敬子(幼児教育研究家・ファッションデザイナー)
  • 志賀こず江(元客室乗務員・弁護士)
  • 伊藤恵子(弁護士)
  • 高中正彦(弁護士)
  • 高橋龍太郎(精神科医)
  • 手仕事屋きち兵衛(シンガーソングライター)
  • 中川潤(弁護士)
  • マドモアゼル・愛(占星術家・エッセイスト)
  • 三石由起子(作家・翻訳家・学習塾三石メソード主宰)
  • 森田浩一郎(医学博士)

[編集] 備考

  • 従来から学校の休暇時期(ゴールデンウィーク期間中、夏休み:7月下旬から8月いっぱい、冬休み:12月下旬から1月上旬(年末年始)、春休み:3月下旬から4月上旬)は、子供によるいたずら電話を防止することと、子供に相談内容がばれないようにすることを目的に、電話相談の受付を休んでいるが、このことは、番組の中でもアナウンスされる。
  • 番組の方針に加えて上記の理由から、放送される未成年者からの電話相談はないといってよい(子供のいじめ・不登校などは保護者からの相談が多い。)。未成年者の相談は、過去には「青春ホットライン」とのその後進である「ドリアン助川の正義のラジオ!ジャンベルジャン!」、そして「福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ」が受け持ってきたが、現在は日曜深夜放送の「ヤンキー先生!義家弘介の夢は逃げていかない」が担当する形となっている(但し、「ヤンキー先生―」は東海地方などでは未ネット。同項参照)。
  • CBCラジオの「つボイノリオの聞けば聞くほど」では、かつて月曜日に土曜日分までの放送内容を番組内で発表、その後、番組のパーソナリティ・つボイノリオにより放送前にその日の概略が発表された。(つボイの概略紹介はもちろん内容は毎回間違いはないのだが、ほぼ毎回のようにあたかも若い女性が相談者であるかのように思わせるもので、その日の相談者が若い女性でない時は「また騙された」というリスナーからのメールやFAXが毎回紹介され、番組の名物の1つとなっていた。ニュアンスや言い回しの妙などでリスナーにそう思わせてしまうつボイの話芸の見せ所となっていた。)また、放送後に放送内容をリスナーが評論する「テレフォンウォッチャーが行く」のコーナーが放送されていたが、2006年9月までに終了した。人気コーナーだったが、制作のニッポン放送からクレームが来たのが終了の理由ではないかといわれている。土曜日も「人生相談ハイライト」という名前で同様のコーナーがあった。なお、この番組には年に数回、ゲストとして永六輔が登場しており、その際には同コーナーで相談内容に関して永のコメントを聞くことができた。
  • ライオン単独提供時代には矢島正明がナレーションを務めた「ライオンポケットシリーズ」(資料提供:ライオン家庭科学研究所/ライオン歯磨との合併後にはライオン歯科衛生研究所も)というコーナーが存在した。また、「ライオンのいただきます」(フジテレビ)などで使用されたジングルを番組のオープニングで放送していた時期がある。このほか、「我が家のエプロンだより」というライオン製品のインフォマーシャルを「─ポケットシリーズ」の手前で放送した時期があった。
  • 現在、関東地方と静岡放送・高知放送以外でTBSラジオの「ズバリ快答!テレフォン身の上相談」と両方放送されているラジオ局や地域はないが、かつて沖縄県ではNRN系列のラジオ沖縄が当番組、JRN系列の琉球放送が「身の上相談」と両方放送していた時期があった。

[編集] システム

まず、指定の電話番号に電話する。するとオペレーターが出て「これは放送局の番組での相談ですので、録音されて放送されることを予めご承知おきください。また、医療に関すること、調停中・訴訟中のものはお受け致しません。」と案内される。そして自分の名前と電話番号、相談したい内容をオペレーターに言う。すると、「折り返し電話します。」と案内されて一旦電話が切れる。その後、再度電話がかかってくる。

[編集] 放送されない場合

オペレーターが「この相談は放送されません。先生をご紹介しますので、直接お話下さい。」と言い、回答者(出演者ではない専門家)が出て相談を受ける。

[編集] 放送される場合

(1)オペレーターが「この相談は放送されます。」と言って、手順を説明する。「個人名や会社名は編集の際にカットされるので、言ってもかまわない」とのことも言われる。その後、パーソナリティがオープニングコメントを言って呼び出し音が2回鳴り、実際にパーソナリティが出て、相談の収録が開始される。
(2)なお、相談の内容や放送局の事情によっては、後日収録されることがある。また、後日収録となった場合は相談可能な時間帯を相談者が指定して、その時間帯に相談の収録がされる。
(3)パーソナリティや回答者、放送日の指定は出来ない。相談受付日から放送日まではある程度時間がかかる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


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