テネシー・ウィリアムズ
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テネシー・ウィリアムズ(Tennessee Williams, 1911年3月26日 - 1983年2月25日)は、アメリカ合衆国のミシシッピ州コロンバス生まれの劇作家。本名はトマス・ラニアー・ウィリアムズ(Thomas Lanier Williams)。愛称の「テネシー」はその南部訛りからセントルイスでの学友に付けられた。ルイジアナ州ニューオーリンズのフレンチ・クオーターで長年暮らした。
ウィリアムズの家庭には問題が多かった。彼の姉ローズは恐らく彼に対する最も大きな影響を与えた。彼女は精神障害で精神病院の中で生涯のほとんどを過ごし、両親は結局彼女に対するロボトミー手術を許可した。ウィリアムズはこのことで両親を許さなかった。彼の作品の登場人物はしばしば家族に対する直接の抗議であると見られる。『ガラスの動物園』のローラ・ウィングフィールドは姉のローズ、アマンダ・ウィングフィールドは、彼の母親がモデルであるとされる。また『去年の夏突然に』のセバスチャン、『ガラスの動物園』のトム・ウィングフィールドを含めて、彼のキャラクターの多くは自叙伝的である。
彼は同性愛者だったと言われる。秘書のフランク・マーロ(Frank Marlo)との関係は、出会った1947年から1963年の癌によるマーロの死まで続いた。1979年の1月に、ヘイトクライムの犠牲者としてフロリダ州キー・ウェストで5人の十代の少年によって殴打された。
ウィリアムズは1983年、ニューヨークのホテルでボトル・キャップを喉に詰まらせ窒息死した。しかしながら、彼の兄弟デーキン・ウィリアムズなど幾人かはそれが殺害だと信じている。
1948年には『欲望という名の電車』で、1955年には『熱いトタン屋根の猫』でピューリツァー賞を受賞している。
[編集] 主な作品
- 『ガラスの動物園』 - The Glass Menagerie (1945)
- 『欲望という名の電車』 - A Streetcar Named Desire (1947)
- 『夏と煙』 - Summer and Smoke (1948)
- 『カミノ・レアル』 - Camino Real (1953)
- 『バラの刺青』 - The Rose Tattoo (1955)
- 『熱いトタン屋根の猫』 - Cat On a Hot Tin Roof (1955)
- 『ベビイ・ドール』 - Baby Doll (1956)
- 『地獄のオルフェ』 - Orpheus Descending (1957)
- 『青春の甘き小鳥』 - Sweet Bird of Youth (1959)
- 『去年の夏突然に』 - Suddenly, Last Summer (1959)
- 『イグアナの夜』 - The Night of the Iguana (1961)
- 『ローマの哀愁』 - The Roman Spring of Mrs. Stone (1961)
- 『風変わりなナイチンゲール』 - The Eccentricities of a Nightingale (1964)