ゼロデュア

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ゼロデュア（Zerodur）とはドイツのショット社(Schott)が開発した低膨張(~0.02 x 10^-6/K at 0-50°C)の光学材料である。ゼロデュアはガラスセラミック複合素材で非晶質の基材と結晶質により構成される。異なる膨張係数を持つ材料を混合する事により、常温付近の膨張率を減らした素材である。

目次 1 特徴 2 用途 3 ゼロデュアの項目 4 出典 5 関連項目 6 外部リンク

[編集] 特徴

• 熱膨張が事実上ゼロに近い。
• 均質である
• 加工性が優れる
• 高精度で研磨できる
• メッキが容易
• ヘリウムを透過しにくい(レーザージャイロ等に有効)
• 多孔質ではない
• 化学的に安定

[編集] 用途

1. 光学: 反射望遠鏡の鏡材として使用されている。温度変化に強い。
2. マイクロリソグラフィ: 半導体ウエハーの露光装置のウエハーの位置決め、搬送等に関係する機構に使用されている。ゼロデュアはその優れた温度特性、加工性によりEUV露光に使用する反射鏡の鏡材としても使用される。
3. 計測技術: 低膨張率と長期間に渡る安定性により、計測装置の原器の素材として使用される。

[編集] ゼロデュアの項目

• 分散 (光学): (nf - nc) = 0.00967
• 密度: 2.53 g/cm³ at 25°C
• ヤング率: 9.1 x 109 dynes/mm²
• ポアソン比: 0.24
• 比熱容量 at 25°C: 0.196 cal/(g*K) = 0.82 J/(g*K)
• 熱膨張率 (20° to 300°C) : 0.05 ± 0.10 x 10^-6/°C
• 最高温度: 600°C

[編集] 出典

• Melles Griot Optics Guide - ZERODUR（ゼロデュアの項目）

[編集] 関連項目

• 低膨張材料
• セルビット(Cer-Vit)　セラミック系低膨張材 ヘリウムガスを透過する為、レーザージャイロには適さない
• シタール (材料)　ソビエト連邦で開発されていた。
• ULE (材料)　Ultra Low Expansionの頭文字をとったもの。コーニング社が開発。すばる望遠鏡にも使用されている。

[編集] 外部リンク

• SCHOTT AG ショット社 公式ページ
• SCHOTT AG - Schott Optik Zerodur ショット社 ゼロデュア