スペースコブラ
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『スペースコブラ』は、寺沢武一による漫画『コブラ』を原作とした、日本のSFアニメ作品。
1982年10月7日から1983年5月19日までフジテレビ系で全31話が放送された。 現在のところ、フジテレビで放送された最後の東京ムービー(現・トムス・エンタテインメント)製作アニメである。
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[編集] 原作との違い
ストーリーの骨格は、ほぼ原作に忠実。ただ、アニメーションはまだ「子供の娯楽」だった当時、流石に原作者・寺沢武一の作風の特徴である肉感的ヌードシーンについては、それなりの配慮がなされている(ただし、女性キャラクターのボンデージ風のファッションまでがなくなっているわけではない)。
また主人公の乗る高性能宇宙船「タートル号」も、玩具化されるにあたって当時流行った変形ロボットアニメの影響もあり、「ヘビのように変形する」というギミックが盛りこまれた。このギミックは結局のところ原作に忠実なストーリーには余り絡まないものとなったが、原作における軍用車両(装甲兵員輸送車や歩兵戦闘車など)のデザインを踏襲した無骨なものとは一風違った味を出している。[1]。
[編集] キャスト
コブラのキャストは、クリント・イーストウッドの吹き替えを担当していた山田康雄の名も挙がったが、同じ東京ムービー作品ルパン三世とイメージが重複するという理由で、野沢那智が担当した。[2]
- コブラ:野沢那智
- アーマロイド・レディ:榊原良子
- ジェーン・ロイヤル:藤田淑子
- ドミニク・ロイヤル:高島雅羅
- キャサリン・ロイヤル:佐々木優子
- クリスタルボーイ:小林清志
- ターベージ:内海賢二
- サンドラ:田島令子
- 大魔王ガルタン:滝口順平
- ベガ:青野武
- レッドサクソンズオーナー・ランド:徳丸完
- ダン・ブラッド:飯塚昭三
- ゲルド:笹岡繁蔵
- ザック・シモン:佐藤正治
- ジーク王:大木民夫
- バベル王:田中康郎
- ドグ・サバラス:加藤精三
- バッド:堀秀行
- パンプキン:中庸助
- サラマンダー:柴田秀勝
[編集] スタッフ
- 企画:片山哲生(東京ムービー新社)、久保田栄一(フジテレビ)
- 原作:寺沢武一
- 音楽:羽田健太郎
- 美術監督:水谷利春→石垣努
- 撮影監督:高橋宏固
- 録音監督:加藤敏(東北新社)
- 音楽監督:鈴木清司
- 文芸:山崎敬之
- 制作担当:徳永元嘉
- チーフディレクター:出崎統、竹内啓雄
- プロデューサー:加藤俊三(東京ムービー新社)、大野幸正(フジテレビ)
- 脚本:山崎晴哉、三木孝祐、寺田憲史
- コンテ:さきまくら[3]、松島ゆうじ、中西久男、松野達也、児玉兼嗣、福富博
- ディレクター:大賀俊二、小鹿英吉、奥脇雅晴、坂野美智男
- 作画監督:杉野昭夫、大塚伸治
- メカニックデザイン:村上克司
- 原画:中村隆太郎、森本晃司、大森英敏、福島敦子、塚田信子、札木幾夫、平山智、牟田清司、木下和栄、斉藤浩信、大橋学、道下有希子、中矢卓、なかじまちゅうじ、土器手司、金興益、坂巻貞彦、望月啓一郎、丸山政次、和田卓也、高橋明信、小田仁、横山広美、難波日登志、大坂竹志、宮尾岳、関三恵子、梶谷光春、上村幸子、斉藤弘行、木上益治、神村幸子、川越ジュン、阿部ジュン子
- 仕上:ホクサイ、IMスタジオ、スタジオロビン、ヴィオラ社
- 背景:小林プロダクション、石垣プロダクション
- 撮影:高橋プロダクション
- 録音技術:中田順一、前田仁信
- 効果:横山正和
- 選曲:合田豊
- 編集:鶴岡允寿、高橋和子
- タイトル:高具秀雄
- 色指定:山名公枝
- 特殊効果:小林富士夫、本間道子
- 制作進行:大津謙、横溝隆久、松本真、斉藤俊哉、高野武、高橋信二、高橋伸治、野崎公明
- 企画協力:三和インターナショナル
- 録音:東北新社
- 現像:東京現像所
- 製作:東京ムービー新社、フジテレビ
[編集] 主題歌
- オープニング・テーマ「コブラ」
- エンディング・テーマ「シークレット・デザイアー」
[編集] BGM
作中のシーンには、ウェンディ・カーロスの影響を指摘する声がある。セルゲイ・プロコフィエフの「トッカータ」からの引用がある。ただし電気変調が入っている。
[編集] 放送リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | シナリオ | コンテ | ディレクター |
第1話 | 1982年10月7日 | 復活!サイコガン | 山崎晴哉 | さきまくら | 大賀俊二 |
第2話 | 10月14日 | 怪奇!ジゴバ | 三木孝祐 | 松島ゆうじ | |
第3話 | 10月21日 | 宿敵!クリスタル・ボーイ | 山崎晴哉 | さきまくら | |
第4話 | 10月28日 | 脱走!! シド刑務所 | 三木孝祐 | ||
第5話 | 11月4日 | 謎! 強敵スナイパーは? | 松島ゆうじ | ||
第6話 | 11月11日 | 魔術師の正体!! | 山崎晴哉 | クレジットなし | |
第7話 | 11月18日 | ジェーンの仇! | 中西久男 | ||
第8話 | 11月25日 | 激闘!コブラ対ボーイ | 三木孝祐 | クレジットなし | 小鹿英吉 |
第9話 | 12月2日 | 出現!!海賊スノウ・ゴリラ | 寺田憲史 | 松野達也 | 大賀俊二 |
第10話 | 12月9日 | イレズミの秘密 | 山崎晴哉 | 松島ゆうじ | |
第11話 | 12月16日 | 砂の惑星ザドス | 三木孝祐 | さきまくら | |
第12話 | 12月23日 | 恐るべし最終兵器 | 山崎晴哉 | ||
第13話 | 12月30日 | 死のルーレット | 中西久男 | ||
第14話 | 1983年1月6日 | 大魔王ガルタン | 寺田憲史 | 松野達也 | |
第15話 | 1月13日 | 竜水晶の友よ! | 三木孝祐 | 児玉兼嗣 | |
第16話 | 1月20日 | 地獄へ!ラグ・ボール | 山崎晴哉 | クレジットなし | |
第17話 | 1月27日 | ならず者チーム | 中西久男 | ||
第18話 | 2月3日 | デスゲーム!0078時 | 三木孝祐 | クレジットなし | 小鹿英吉 |
第19話 | 2月10日 | なるか!逆転ホームラン | 寺田憲史 | 児玉兼嗣 | 奥脇雅晴 |
第20話 | 2月17日 | 死闘!砂の海の恐怖 | 山崎晴哉 | 中西久男 | 大賀俊二 |
第21話 | 2月24日 | 二人のソード王 | 児玉兼嗣 | 奥脇雅晴 | |
第22話 | 3月3日 | 地底の客 | 三木孝祐 | クレジットなし | 大賀俊二 |
第23話 | 3月10日 | 海底の墓標 | 寺田憲史 | 松野達也 | 奥脇雅晴 |
第24話 | 3月17日 | ロボットはいかが? | 山崎晴哉 | 児玉兼嗣 | |
第25話 | 3月24日 | コブラが死んだ!? | 三木孝祐 | 中西久男 | |
第26話 | 3月31日 | 戦火の彼方に | 山崎晴哉 | クレジットなし | |
第27話 | 4月7日 | 悪の帝王!サラマンダー | 寺田憲史 | 児玉兼嗣 | |
第28話 | 4月21日 | コブラ怒りの報復へ | 福富博 | ||
第29話 | 4月28日 | 極北の男・熱き血よ | 三木孝祐 | クレジットなし | 坂野美智男 |
第30話 | 5月12日 | サラマンダーを倒す法 | 山崎晴哉 | 松野達也 | 奥脇雅晴 |
第31話 | 5月19日 | あばよ!おれのコブラ | 児玉兼嗣 |
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[編集] 商品化
玩具はかつてのポピーから、メイン商品のタートル号が『DXコブラタートル』の名称で出た他、サイコガンなどの玩具が発売された。 なお、オープニングでは3話以降、一部のイメージ映像がタートル号のカットに差し替えられている。
2005年12月23日に、本テレビシリーズ全話と劇場版コブラ SPACE ADVENTUREを収録したDVD-BOX「スペースアドベンチャーコブラDVD ~ザ・タートル号BOX~」が発売された。 タートル号をモチーフにした付属の特製DVDボックスは、アニメ版両作ではなく、原作のデザインを元にしている。
[編集] 関連項目
- コブラ SPACE ADVENTURE:1982年7月3日公開の劇場映画版
[編集] 外部リンク
- 寺沢武一公式サイト-buichi.com
- スペースコブラ | 東京ムービーONLINE 24時間配信。全話完全ノーカット。
フジテレビ系 木曜19:00枠 | ||
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