ストラップ (服飾)
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ストラップ(strap)とは一般的には紐の事を指すが、服飾用語としてはイブニング・ドレスなどの胸元を大きく開けた衣装や下着(ブラジャーやビスチェ、スリップなど)、水着など肩を露出した衣服の前身頃(正面側)と後身頃(背面側)を繋ぐショルダー・ストラップ(shoulder strap、肩ひも・吊り紐とも)を指す場合が多い。
古代エジプトにおいては、古王国時代より片方あるいは両方の肩の部分に肩ひもを通した衣装を着けていたことが知られている。
ただし、シャツの前立てや短冊、靴のバックル止めなども「ストラップ」と呼ぶ場合がある。
[編集] ストラップレス
これに対して、生地素材や設計によりストラップを付けずに肩からバストライン(胸線)の上部及び背中を完全に露出させた衣装スタイルをストラップレス(strapless)と呼ぶ。ずり落ちの防止のためにゴム紐やギャザー、接着テープなどを使って抑えたものが多い。胸の大きさが目立たないという長所がある反面、安定性には欠け、特に上からの衝撃には弱いという欠点がある。19世紀中頃に出現したとされ、最古の記録は1846年のものとされている。
[編集] 参考文献
- 小川龍夫『ファッション/アパレル辞典』(繊研新聞社、2004年) ISBN 488124146X