ジョン・モークリー
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ジョン・モークリー(John William Mauchly、1907年8月30日 - 1980年1月8日)は、ENIACの主要開発者の一人。ジョンズ・ホプキンス大学卒。物理学博士。
1930年代からコンピュータを構想し、多くの試作機を製作していた。1941年、ペンシルバニア大学でジョン・エッカートと出会う。そして、1943年に二人はアメリカ陸軍とENIAC製作を契約する。当時、ペンシルバニア大学の助教授だった彼は、ENIACプロジェクトの最高顧問についた。
しかし、1946年のENIAC完成後、EDVACプロジェクトを離脱し、エッカートと共同でエッカート・モークリ社を設立する。資金難から1950年にレミントン・ランド社に買収されるものの、そこで世界初の商用コンピュータUNIVAC Iを完成させる。
1967年~1973年、ジョン・アタナソフらとENIACの特許を巡って裁判になるが敗訴。これは、モークリーが曖昧な証言を繰り返したことと、ENIAC開発以前にABCを見ていたためである。この裁判に負けたことにより、世界初のコンピュータの称号は、公的にはABCに与えられている。