ジェームズタウン
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ジェームズタウン(Jamestown)は英国の北アメリカ大陸における最初の永続的植民地となった歴史的遺構。現在のバージニア州ウィリアムズバーグ市内、チェサピーク湾に注ぐジェームズ川河口付近の島上に位置する。
1607年ロンドン・ヴァージニア会社によってスーザン・コンスタント、ゴッドスピード、ディスカバリーの3隻の船で105名の植民団が送り込まれ、砦に囲まれた入植地を建設した。町の名前は英国王ジェームズ1世にちなむ。その年越冬に成功し、インディアンの大きな襲撃に遭うこともなかったため入植は成功した。英国最初の北米植民団は1558年に送り込まれたが、全滅しており、ジェームズタウンが最初の永続的植民地となる。
1619年にはアメリカで最初に選出された代表市民議会がジェームズタウン教会で開催された。1622年にポウハタン族インディアンの大反乱があり、350人が殺されたが、鎮圧に成功した。経済的にはタバコ栽培で成り立った。河口付近は湿地が多かったが、それでもここに入植したのは海から離れているのでスペイン艦隊から見つからず、しかも川が深い場所だったのでいつでもすぐ逃げられるよう外洋船を停泊させることができたからだった。しかし伝染病が発生しやすいので、1699年ヴァージニア植民地政府は近くのウィリアムズバーグに移転した。現在、跡地には入植当時の要塞や建物、木造船などが再現されている。