シェッド・セヴン
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シェッド・セヴン(Shed Seven)はイギリスのロックバンド。
ザ・スミスやローリング・ストーンズなどの影響を受けたストレートなロックサウンドで、本国イギリスで4枚のトップ20アルバム、15枚のトップ40シングルを記録するなど、ブリットポップの中堅バンドとして根強い人気を誇った。
2003年に一旦バンドは解散したが、2007年から再結成している。
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[編集] メンバー
- リック・ウィッター(Rick Witter):ボーカル
- ポール・バンクス(Paul Banks):ギター
- トム・グラッドウィン(Tom Gladwin):ベース
- アラン・リーチ(Alan Leach):ドラム
- ジョー・ジョンソン(Joe Johnson):ギター
[編集] 元メンバー
- フレイザー・スミス(Fraser Smith):キーボード
[編集] 来歴
ブリットポップ前夜の1994年に、ポリドール・レコードからデビュー。当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったスウェードのバーナード・バトラーに抜擢され、スウェードのオープニングアクトを務め、注目を集める。デビュー・アルバム『チェンジ・ギヴァー』は全英16位を記録。また、このアルバムからはクラブヒットとなった「ドルフィン」や「スピークイージー」、またタイで1位となった「オーシャン・パイ」などのシングルヒットが生まれている。
1年半の空白を置いて、ブリットポップ全盛の1996年にセカンド・アルバム『マキシマム・ハイ』を発表。アルバムは全英8位に入り、英国のみで25万枚の売り上げを記録。このアルバムからは、バンドにとって最初で最後のトップ10ヒットとなった「ゴーイング・フォー・ゴールド」を始め、5枚のシングルがヒットした。また、その年の終わりには名曲「チェイシング・レインボウズ」をヒットさせ、その年どのバンドよりもトップ30ヒットを出す成功を収めた。
1998年、サード・アルバム『レット・イット・ライド』を発表。アルバムは全英9位に入るも、前作の成功には及ばなかった。1999年には初のベストアルバム『ゴーイング・フォー・ゴールド』を発表。アルバムは全英7位に入り、先行シングル「ディスコ・ダウン」ともどもヒットしたが、このアルバムを最後にバンドはポリドール・レコーズを離れ、ギタリストのポール・バンクスも脱退してしまう。後任には、ポールが加入する前にバンドのギタリストだった、ジョー・ジョンソンが再加入し、それまでライヴでキーボードを担当していたフレイザー・スミスも正式メンバーとして加入し、五人組となる。
2001年、新たにアートフル・レコードと契約し、4枚目のアルバム『トゥルース・ビー・トールド』を発表。しかしほとんど注目を集めることなく全英42位にとどまり、日本盤も発売されなかった。結果、バンドは2002年にアートフル・レコーズを離れる。
2003年、テイスト・メディアと新たに契約し、シングル「ホワイ・キャント・アイ・ビー・ユー」をヒットさせるも、レーベル側がアルバムの発表を拒否。その代わりに、初のライヴ・アルバム『ホェア・ハヴ・ユー・ビーン・トゥナイト・ライヴ』を発表。このアルバムを最後に、バンドは解散を発表。
解散後メンバーはそれぞれソロ活動を始め、ボーカルのリックは「リック・ウィッター・アンド・ザ・デュークス」を結成し活動していたが、2005年にシェッド・セヴンの幻の5枚目のアルバムの音源を収録した『ワン・ハンド・クラッピング』が限定1000枚でバンドの公式サイトを通じて販売された。2006年には、ボーナストラック4曲がついた日本盤も発売された。
そして2007年、シェッド・セヴンは一回限りの再結成ツアーを敢行すると発表。これには1999年にバンドを脱退していたポール・バンクスも参加しており、ツアーはおおむねソールド・アウトとなる予想外の大成功を収めた。それにあわせて、BBCでのセッションを集めた『ライヴ・アット・ザ・BBC』、シングルA面全曲やB面曲、未発表曲も多数収録されたベスト盤『ザ・シングルス・コレクション』、さらには2003年に出ていたライヴDVDのCD版『シー・ユーズ・アット・ザ・バラス』という、三枚もの企画盤も発売された。再結成ツアーの成功を受けて、2008年には本国でいくつかのフェスティバルのメインステージ出演の予定。
[編集] ディスコグラフィ
[編集] スタジオ・アルバム
- Change Giver (1994) - 全英16位
- A Maximum High (1996) - 全英8位
- Let It Ride (1998) - 全英9位
- Truth Be Told (2001) - 全英42位
[編集] 編集盤
- Going For Gold (1999) - 全英7位
- Where Have You Been Tonight? Live (2003) - 全英112位
- The Collection (2004)
- One Hand Clapping - The Unreleased Demos 2001-2003 (2005)
- Live at the BBC (2007)
- The Singles Collection (2008)
- See Youse At The Barras (2008)
[編集] 豆知識
- ボーカルのリック・ウィッターがナインティナインの岡村隆史に似ていると一部で話題になった。
- ブリットポップ初期にブレイクしたこともあって、オアシス、ブルートーンズ、スーパーグラス、アッシュ、ステレオフォニックス、マンサン、キャスト、ドッジーなど数多くのブリットポップのバンドがシェッド・セヴンのオープニングアクトを務めたことがある。