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ザマの戦い - Wikipedia

ザマの戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ザマの戦い

第二次ポエニ戦争要図
戦争第二次ポエニ戦争
年月日紀元前202年10月19日
場所ザマ
結果:ローマの勝利
第二次ポエニ戦争終結
交戦勢力
ローマ カルタゴ
指揮官
大スキピオ ハンニバル
戦力
20,000 重装歩兵
14,000 軽装歩兵
2,000 ローマ騎兵
6,000 ヌミディア騎兵
50,000 歩兵
3,000 騎兵
80 戦象
損害
1,500 死亡
4,000 負傷
20,000 死傷
15,000 捕虜 
第二次ポエニ戦争
ティキヌス - トレビア - トラシメヌス湖畔 - カンナエ - 第一次ノラ - 第二次ノラ - 第三次ノラ - 第一次カプア - シラルス - 第一次ヘルドニア - バエティス川 - 第二次カプア - 第二次ヘルドニア - ヌミストロ - アスクルム - バエクラ - グルメンタム - メタウルス - イリッパ - クロトナ - バグブラデス - ザマ

ザマの戦い(ザマのたたかい)は、紀元前202年10月19日に北アフリカザマで起こったローマ軍とカルタゴ軍の戦いである。大スキピオ率いるローマ軍がハンニバル率いるカルタゴ軍を破り、第二次ポエニ戦争の趨勢を決した。

目次

[編集] 前段階

イベリア半島のカルタゴ領を制圧し終えた大スキピオは、カルタゴ本土への侵攻作戦を開始した。紀元前204年春、スキピオ率いるローマ軍は北アフリカウティカ付近へ上陸した。カルタゴ軍はヌミディア軍と共同してローマ軍を迎撃に向かったが、スキピオは二度の戦いでこれを破った。さらに、退却するヌミディア軍を本国まで追撃し、王のシファックス(シファチェ)を捕虜とした。スキピオは自軍の保護下にあったマシニッサを後継のヌミディア王に即位させて和平同盟を結び、ヌミディアをローマの味方とすることに成功した。そしてこれは屈強なヌミディア騎兵をカルタゴから奪い取ることでもあった。

敗北を喫したカルタゴは、イタリア半島のハンニバルを呼び戻して戦力を再編する一方で、ローマに休戦を打診した。ローマの元老院は申し出を了承し、一時は休戦が結ばれるかと思われた。ところが、事故で遭難していたローマの補給船団を、カルタゴ海軍が拿捕するという事件が起こった。ローマは返還を要求したが、ハンニバルの帰国に勝機を見出したカルタゴが拒否したために、和平交渉は決裂した。カルタゴはハンニバルに約50,000名の兵と80頭の戦象を率いさせ、ローマ軍の撃退に派遣した。ハンニバルの出陣にスキピオもヌミディアからカルタゴへ兵を返した。紀元前202年10月19日、両軍はカルタゴの都市ザマの西方で対峙した。

[編集] 布陣

この戦闘に参加した両軍の兵力は以下のようなものである。

ローマ軍

  • 重装歩兵 - 20,000名
  • 軽装歩兵 - 14,000名
  • ローマ騎兵 - 2,700名
  • ヌミディア騎兵 - 6,000名

スキピオは、重装歩兵を中央に配置、その前面に軽装歩兵を展開させ、左翼にローマ騎兵、右翼にヌミディア騎兵を配置した。敵軍に戦象が存在することを知ったスキピオは、各中隊(マニプルス)の間隔を広めにとらせ、隊列に抜け道を作り出すことによって戦象の突撃を逸らせるようにした。彼は直進のみで小回り利かない象の習性を熟知していたわけである。スキピオ自身は中央で指揮を執り、左翼のローマ騎兵はガイウス・ラエリウス、右翼のヌミディア騎兵はマシニッサに指揮を任せた。ローマ軍の戦術目的は、数において優勢にある騎兵を活かした敵軍の包囲にあった。スキピオはカルタゴ軍によってローマ軍が包囲殲滅されたカンナエの戦いの再現を狙っていた。

カルタゴ軍

  • 歩兵 - 50,000名
  • 騎兵 - 3,000名
  • 戦象 - 80頭

ハンニバルは、最前列に戦象を配置、その後方に三列の歩兵戦列を並べ、その両翼には半数に分けた騎兵を置いた。カルタゴ軍の歩兵は、リグリア人やケルト人からなる傭兵、リビア人およびカルタゴ市民兵、イタリア以来の古参兵という三種類に大別できる。ハンニバルはこれを戦力として信頼できない順番、すなわち傭兵、市民兵、古参兵の順番に並べていた。これまでの戦術の要となっていた騎兵戦力で劣るハンニバルは、歩兵による中央突破を意図しており、そのための総予備が信頼する古参兵であった。前二列は敵の疲労を誘うためのいわば捨て石であり、戦象も敵の戦列を混乱させるためであった。歩兵戦列の第一列はマゴ、第二列はハンノ・ボミルカルに指揮させ、ハンニバル自身は第三列の指揮を執った。

[編集] 戦闘展開

両軍の布陣。1、戦象の突撃。2、騎兵の偽装後退と追撃。上記の「典型的なローマ軍団の編成」に対し、前後の小隊が重なっていることに注意。これによって最前列に従って後列が左右に移動することにより軍象の進行をかわすことが可能である
両軍の布陣。1、戦象の突撃。2、騎兵の偽装後退と追撃。上記の「典型的なローマ軍団の編成」に対し、前後の小隊が重なっていることに注意。これによって最前列に従って後列が左右に移動することにより軍象の進行をかわすことが可能である
1、傭兵・市民兵の後退と古参兵の投入。2、騎兵の戦場復帰と包囲。
1、傭兵・市民兵の後退と古参兵の投入。2、騎兵の戦場復帰と包囲。

戦いは戦象による突撃で始まった。しかし、スキピオの事前の配置が活き、戦象はローマ軍の隊列の隙間を通り抜け、突撃は大きな効果をもたらさなかった。前進以外の行動が不可能である戦象は、方向転換のために停止したところを、ローマ軍軽装歩兵の投槍や鉦によって混乱し、無力化してしまった。戦象の突撃失敗を見たハンニバルは、自軍の騎兵を後退させた。ローマ軍騎兵は直ちに追撃を開始したが、これはハンニバルによる陽動作戦だった。ハンニバルは自軍の騎兵戦力が劣勢であることを知り、偽装後退させることによって、追撃に向かうローマ軍の騎兵を戦場から引き離そうとしたのだ。この狙いが成功したカルタゴ軍は、騎兵の脅威を気にすることなく、歩兵同士の戦いに移行することができた。

しかしながら、歩兵同士の戦いは、傭兵からなるカルタゴ軍に対し、質で勝るローマ軍が有利だった。カルタゴ軍第一列の傭兵は、ほどなく圧倒されだした。ハンニバルは第二列の市民兵に攻撃を命令したが、大半が新兵で構成されていた第二列は、怖気づいて前進を拒否した。そのため、第一列と第二列の間で同士討ちまで発生した。やむなくハンニバルは事前の予定よりも早く第三列の古参兵を投入することにした。

疲労したローマ軍に対し、第三列の古参兵は優勢に戦闘を進めた。ローマ軍戦列中央を大きく押し込んだが、このためにカルタゴ軍は、湾曲したローマ軍戦列の両翼に包み込まれるような形になっていた。中央を突破すればカルタゴ軍の勝利は確実だったが、そうなる前に、カルタゴ軍騎兵を駆逐したローマ軍騎兵が戦場へ復帰した。ローマ軍騎兵はカルタゴ軍の後方へ回り込み、歩兵戦列の両翼もカルタゴ軍の側面へ機動した。スキピオの企図したとおりにカンナエの包囲が再現された。包囲されたカルタゴ軍はパニックに陥り、傭兵や市民兵は大半が降伏した。古参兵は必死に抵抗したが、そのために彼らは殲滅された。

この戦闘で、カルタゴ軍は約20,000名の死傷者を出し、15,000名が捕虜となった。ハンニバル自身はわずかな供回りとともに逃亡した。一方、ローマ軍の損害は戦死1,500名、負傷4,000名ほどであった。戦いの帰趨を決したのは、カンナエの戦いと同様に騎兵の後方機動にあったといえる。また、スキピオが採用したといわれるグラディウスが、歩兵同士の白兵戦を有利に進めたのも勝利の一因といえるだろう。

[編集] 戦後と影響

ザマの戦いに敗れたカルタゴは、スキピオに講和を申し入れた。ローマの全権代表であるスキピオは10項からなる講和条約を提示した。以下、特に重要と思われるものだけをあげる。

  • カルタゴローマの同盟国となる。
  • カルタゴはローマの承諾なしには戦争を行わない。(これで実質のカルタゴは完全な自治国家とはいえなくなった)
  • シチリアサルデーニャスペインにおけるカルタゴ領の領有権を放棄する。
  • 軍船は10隻を除き全てローマに引き渡す。

カルタゴは条約を受け入れた。これによって、カルタゴは海外領土および海軍力をほぼ喪失し、ローマの地中海における覇権が確立することとなった。

[編集] エピソード

映画『グラディエーター』では劇中のコロッセオにおいて、ザマの戦いを模した剣闘試合が行われる。但し、史実とは異なりそこではローマ軍は戦車を使用している。

[編集] 参考文献

  • 塩野七生『ローマ人の物語 ハンニバル戦記』
  • 松谷健二『カルタゴ興亡史』
ウィキメディア・コモンズ


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