サロン
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サロン(仏:Salon)とは、もともと応接室などの部屋を意味する言葉である。
- 応接間、談話室など。
- フランス語で宮廷や貴族の邸宅を舞台にした社交界をサロンと呼んだ。主人が、文化人、学者、作家らを招いて、知的な会話を楽しんだ。(この項目で詳説)
- (フランスで)展覧会のこと。元々芸術アカデミーが開催する美術展(官展)がルーヴル宮殿の大サロンで開催されていたことに由来する。ディドロの「サロン評」は美術評論の始まりといわれる。(芸術アカデミーの項を参照)
- サービスを提供する店の名前に使用されることがある。(例:ネイルサロン、日焼けサロン、ビューティーサロン、ヘアサロン、エステティックサロンなど)
- 文化史上に見られる文化人相互の交流の場を称して「~サロン」と呼ぶことがある。(例:木村蒹葭堂のサロン、後水尾院のサロンなど)
- シャンパンの一つ。シャンパンの最高峰と称される。
- 2ちゃんねるなどでは、各カテゴリの雑談系の板を「~サロン」と名づけている。
サロン(仏:Salon)
フランス語で宮廷や貴族の邸宅を舞台にした社交界をサロンと呼んだ。主人(女主人である場合も多い)が、文化人、学者、作家らを招いて、知的な会話を楽しんだ。
17世紀初めのランブイエ侯夫人(1588-1665年)en:Catherine de Vivonne, marquise de Rambouilletのサロンがはしりといわれる。ローマ駐在の外交官の娘として生まれ、イタリアの洗練された宮廷に親しんだ後、フランスに帰国した夫人にとって、アンリ4世の宮廷は非常に粗野なものと感じられた。そこで自宅に教養ある人々を招き、私的な集まりを開いた。 その後、フランスではヴェルサイユ宮殿を中心に、いくつものサロンが開かれた。ラ・ファイエット夫人やポンパドゥール夫人らのサロンなどが史上有名。啓蒙主義の思想家たちもサロンの交流で、思想を深めていった。
[編集] 主なサロン主催者
ファルンハーゲン(レーヴィン)、ヘルツ、ツッカーカンドルなどはユダヤ系であり、ユダヤ教徒解放やフェミニズムにかかわった女性も少なくない。
- ラーヘル・ファルンハーゲン・フォン・エンゼ Rahel Varnhagen
- ヘンリエッテ・ヘルツ=レモス Henriette Herz
- ヘレーネ・フォン・ノスティッツ Helene von Nostitz
- パウリーネ・メッテルニヒ Pauline Metternich
- ベルタ・ツッカーカンドル=セプシュ Berta Zuckerkandl-Szeps
[編集] 派生語
- サルーン(英:saloon)は派生語で、ホテルの大広間、船舶の談話室などを意味する。
- 21世紀になって日本でサロネーゼ(Saloneze)という造語が生まれた。