サムエル記
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『サムエル記』は旧約聖書におさめられた古代ユダヤの歴史書の1つ。元来、『列王記』とあわせて1つの書物だったものが分割されたようである。また『サムエル記』自体も上下にわかれているが、これはギリシャ語聖書以来の伝統である。また、正教会においては列王記第一、列王記第二と呼称される。内容的には『士師記』のあとを受け、『列王記』へと続いていく。タイトルは最後の士師であり、祭司であったサムエルに由来。ユダヤ教の分類では『ヨシュア記』『士師記』『列王記』と共に「前の預言者」にあたる。
この書物の原作者は、サムエル、ナタン、ガドであると伝えられている(歴代誌上 29:29)。
[編集] 内容
- 最後の士師サムエルとその師エリの物語(上1:1-7:17)
- サムエルの召しだし(上1:1-3:21)
- イスラエルの敗北と神の箱の喪失(上4:1-7:1)
- サムエルのイスラエル指導(上7:2-7:17)
- イスラエルの王政の始まり(上8:1-12:25)
- サウルの選びと即位(上8:1-11:15)
- サムエルの告別の辞(上12:1-12:25)
- サウルとダビデ(上13:1-下2:7)
- サウルの戦い(上13:1-15:35)
- ダビデの選び(上16章)
- ダビデとゴリアテ(上17章)
- サウルの敵意とダビデの逃亡(上18章-上30章)
- サムエルの死(上25章)
- サウル親子の死(上31章-下2:7)
- ダビデの治世(下2:8-20:26)
- ユダとイスラエルの内戦(下2:8-4:12)
- ダビデの即位と戦い(下5:1-10:19)
- ダビデとバト・シェバ(下11:1-12:25)
- ラバの占領(下12:26-31)
- アムノンとタマル(下13:1-13:22)
- アブサロムの復讐(下13:23-14:33)
- アブサロムの反乱(下15:1-19:9)
- ダビデのエルサレム帰還(下20:10-20:26)
- 付記(下21:1-24:25)
- サウルの子孫(下21:1-21:22)
- ダビデの歌(下22:1-22:51)
- ダビデの最後の言葉(下23:1-23:7)
- ダビデの家臣たち(下23:8-23:38)
- ダビデの人口調査(下24:1-24:25)