コンシエルジュ
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コンシエルジュ(concierge)とはサービス業の一つ。
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[編集] 概要
フランス語では、コンシエルジュは本来、「大きな建物、重要な建物の門番」という意味をもつが、現在ではそこから派生して、ホテルの宿泊客のあらゆる要望、案内に対応する「総合世話係」「よろず相談承り係」というような職務を担う人の職名として使われている。宿泊客のあらゆる要望に応える事をそのモットーとしていることもあり、「(宿泊客の要望に対して)決してNOとは言わない」との異名を持つ。
日本のホテルで「コンシエルジュ」の名を冠したサービスを最初に導入したのは、ホテル西洋銀座であるが、帝国ホテルやホテルオークラにはコンシエルジュ、もしくはそれに相当する担当者が存在していた。
[編集] Les Clefs d'Or
国際的でかつ最も権威の高いコンシェルジュ団体として、1929年にフランスで設立されたLes Clefs d'Or (レ・クレドール=金の鍵)があり、会員は“交差した2本の金色の鍵”のバッジを襟に着けている。
[編集] 派生
近年はホテルに限らず、ステーションコンシェルジュ(JR)やボーテ・コンシェルジュ(伊勢丹)など、種々の施設で同様の役割を担う人をコンシエルジュと呼ぶような使い方や、サービス体系として『コンシェルジュ・サービス』という呼び方もされている。
ホテルコンシェルジュ同様にマンションのフロントで居住者向けの生活サポートサービスを提供するスタッフを「コンシェルジュ」といい、マンション業界では一般化している。
[編集] 語源
前述の通りconciergeはフランス語であるが、古くは「cumcerge」という形で文献に現れる(1195年)。これをさらに遡ると、おそらく俗ラテンの「conservius」に由来し、後者は「servus」(奴隷のように)から派生した語であろう。
表記については「コンシェルジェ」という表記もあるが、フランス語の発音に近い表記は「コンシエルジュ」である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Les CLEFS D'OR JAPAN(レ・クレドールの日本における団体)
- 日本コンシェルジュ協会
- マンションコンシェルジュ事業者