コルグ・Z1
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Z1(ゼットワン)とはコルグのシンセサイザーの型番・商品名である。
1997年発売。MOSSと呼ばれる物理モデル音源を搭載したシンセサイザー。61鍵キーボード。最大同時発音数12音。Prophecyの後継機種として開発された。オシレータはProphecyでも採用されていたスタンダード、リング・モジュレーション、VPM、ブラス・モデル、リード・モデルに加えて、新規に開発されたレゾナンス・オシレータ、オルガン・モデル、エレクトリック・ピアノ・モデル、など合計13種のオシレータを搭載している。この新規のオシレータは最大同時発音数が増えたことによって、演奏可能となったタイプのものである。オシレータはOSC1/OSC2とサブOSC、ノイズ・ジェネレータの4つを持ち、2系統のマルチ・モード・フィルターと、2基のEG、4基のLFOを装備しており、Prophecyより音作りの幅を広げている。ポリフォニック・アルペジエータを搭載し、UP/DOWN/ALT1/ALT2/RANDOMなどのアルペジオ・パターンを選択可能とし、ユーザがプログラムしたアルペジオ・パターンも記録可能である。Prophecyで採用されたリボン・コントローラはZ1ではX-Yパッドに受け継がれている。また、別売り音源ボードDSPB-Z1を追加することで最大同時発音数を18に増やすことが可能であり、DSPB-Z1を標準装備したZ1EXという上位機種も発売されていた。
このZ1で採用されたMOSS音源はTRINITY V3やTRITONにもオプションボードという形で引き継がれ、X-YパッドもKAOSS PADへ展開されている。しかし、シンセサイジングが複雑であったせいか、この後のコルグの物理モデル音源単体のシンセサイザーはアナログシンセサイザーのシミュレートに特化したMS2000が発売され、Z1の機能を更にパワーアップした後継のMOSS音源のシンセサイザーは発売されていない。