クノール (食品ブランド)
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クノール(ドイツ語 Knorr)は、ドイツ発祥の食品・飲料のブランド。乾燥スープで知られる。
現在の所有者はイギリス・オランダの多国籍企業ユニリーバで、クノールはユニリーバ最大のブランドである。日本では味の素の子会社であるクノール食品がライセンス生産を行い、味の素から販売されている。
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[編集] 発音
英語には[kn]という発音は存在せずknの綴りは単に[n]と読む語が多いので、Knorrを[nɔɚ](ノア、ノー)と読む人もいるが、CMなどではkのあとに母音を挿入して[kənɔɚ](クノア、クノー)と読んでいる。ドイツ語の発音には[knɔr]です。
[編集] 歴史
[編集] 発祥
1885年、ドイツのカール・ハインリッヒ・クノールがスイスにスープ工場を建てたのが発祥。その後1907年に工場をドイツのタインゲンに移し、世界初の乾燥スープを生産した。当時のパッケージは円筒形の紙巻きで、クノールのロゴはこのパッケージを図案化している。ヨーロッパでは今もほぼ同じパッケージで売られている。
クノール社の本社はハイルブロンにあった。ハイルブロンでは今でも工場が稼働している。
[編集] 買収
クノール社はその後、1958年にコーン・プロダクツ・インターナショナル(CPCインターナショナル)に吸収合併され、クノールは同社の主力商品となった。CPCは1998年にベストフーズに社名変更。
しかし、ベストフーズは経営悪化し、多大な債務を負った。2000年にユニリーバに買収され、ユニリーバ・ベストフーズに社名変更した。この買収によりユニリーバは、食品会社としては世界第3位から第1位となった。
[編集] 各国での展開
[編集] 日本
日本では、味の素の子会社日本コンソメが、1963年にCPCの出資により合弁化し日本食品工業となった。翌1964年に「クノールスープ」を発売。1965年にクノール食品に社名変更。
1987年に味の素はクノール食品を100%子会社化すると同時に、東南アジア6ヶ国のCPC子会社7社を50%合弁化した。その後もCPCとの提携は続いたが、合弁会社の株はベストフーズ買収の際にユニリーバに売却されている。
[編集] その他の国
オランダでは、クナッスヴォルシェス(ホットドッグ用ソーセージ)のブランドとしても知られる。