キューティーハニー (映画)
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本項の『キューティーハニー』 (Cutie Honey) は、漫画『キューティーハニー』の実写映画版、もしくは同映画の主題歌(アニメ版主題歌のリメイク)である。2004年公開。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 概要
トワーニ制作としては最後の作品。この作品では「ハニメーション」と名づけてアニメと実写の融合という新しい表現に取り組んでいる。アニメ独特の気持ちの良い動きを役者にさせるため、まずアニメの作画をし、それにしたがって1コマずつ役者にポーズをとらせて撮影するというものである。如月ハニーがOLであったり、「おにぎり好き」であることなど、原作との違いも見受けられる。著名人たちがカメオ出演しており、嶋田久作、田中要次、原作の永井豪、漫画家のしりあがり寿、伊藤伸平、漫才師の北陽、歌手の倖田來未などがその例。
企画は2000年に上がり、2001年秋頃公開予定だったがハニー役に難航し、企画のリニューアルや予算見直しなどを余儀なくされる。ようやくハニー役が佐藤江梨子に決まったのは2003年。そこからはスムーズに製作が進んだという。完成まで4年を費やしたが、その間に佐藤の知名度が上がったことや友情出演した倖田來未がカバーした「キューティーハニー」が大ヒットしたことで倖田の知名度も上がったこと、公開当時は人気漫画やアニメの実写映画が多数公開されたために話題になったことなどは吉となった。(資料:演劇ぶっく2004年6月号臨時増刊 ピクトアップ#28)
倖田來未がカバーして大ヒットした「キューティーハニー」や、オープニングのアニメーションは高く評価された。ここでの評価が、後のアニメ『Re:キューティーハニー』の制作、放映に繋がった。また、この映画の脚本をアレンジしたストーリーの漫画も連載された(市川実日子演じる警察庁の警部が公安調査庁の公安調査官になるなど、若干設定が異なるが、基本は映画の脚本に準拠)。
[編集] ストーリー
如月ハニーは、自分の体にあるアイシステムを狙う謎のテロ集団「パンサークロー」と戦う。
[編集] 補足
- 「アクアライン全線通行止め」を報じる『毎朝新聞』が200X年7月13日(火曜日)付であることから、一連のパンサークロー事件は200X年7月発生と推察される。
- パンサークローがワールドジュエリーから貴金属を奪った事件を捜査したのは警視庁築地中央警察署である。
[編集] スタッフ
- 監督:庵野秀明
- 助監督:尾上克郎、摩砂雪
- 原作:永井豪
- 脚本:高橋留美、庵野秀明
- 音楽:遠藤幹雄
- プロデューサー:甘木モリオ、川端基夫
- 主題歌:倖田來未「キューティーハニー」
- 特撮監督:神谷誠
- VFXプロデューサー:大屋哲男
- キャラクターデザイン:寺田克也、安野モヨコ、出渕裕、すぎむらしんいち、貞本義行
- ビューティーディレクター:柘植伊佐夫
- 制作:トワーニ
[編集] 興行成績
- 興行収入:4.2億円
- 観客動員数:28万人
[編集] キャスト
- 佐藤江梨子 - 如月ハニー/キューティーハニー
- 市川実日子 - 秋夏子
- 村上淳 - 早見青児
- 及川光博 - ブラック・クロー
- 片桐はいり - ゴールド・クロー
- 小日向しえ - コバルト・クロー/寺田リンコ
- 新谷真弓 - スカーレット・クロー
- 手塚とおる - 執事
- 篠井英介 - シスター・ジル
- 加瀬亮 - 秋夏子の年下の部下
- 岩松了 - 秋夏子の年上の部下
- 松尾スズキ - 係長
- 嶋田久作 - 警察庁幹部
- 松田龍平(友情出演) - NSAクライアント
- 京本政樹(特別出演) - リョウ宇津木
- 吉田日出子 - お掃除のおばちゃん 鬼谷京子
- 倖田來未 - ディーヴァ
- 虻川美穂子(北陽)- タチバナ商事社員
- 伊藤さおり(北陽)- タチバナ商事社員
- 石井克人
- 田中要次
- 神谷誠
- 金剛地武志 - リョウ宇津木に変身したキューティーハニーを捕らえた戦闘員
- 小鉄
- しりあがり寿
- 永井豪(カメオ出演) - キューティーハニーがフロントガラスに尻餅をつく車のドライバー