オート・メラーラMod56 105mm榴弾砲
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オート・メラーラMod56とは、イタリアのオート・メラーラ社が設計した山岳用榴弾砲(山砲)である。
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[編集] 概要
Mod56榴弾砲は、第二次世界大戦後にアメリカから供与されたM116 75mm榴弾砲の後継として、イタリア陸軍アルピーニ山岳部隊の火力支援用に開発された小型軽量の105mm榴弾砲である。この榴弾砲は軽量である上に12個の部品に容易に分解、組み立てを行うことが可能であり、車輌による牽引以外にも、馬やロバの背やヘリコプターなどに分解して積み込んだり、輸送機からパラシュートによる投下が可能なため、戦略的機動力が高い。
このため、主に山岳部隊や空挺部隊、ヘリボーン部隊、海兵隊などの機動力を重視する部隊の火力支援用榴弾砲としてイタリア以外にもイギリスを始めとする30か国以上で採用され、現在でも多くの国で現役である。
Mod56榴弾砲はフォークランド紛争でアルゼンチン軍が使用したが、イギリス軍はより射程の長い国産のL118軽量砲を投入した上にアルゼンチン軍地上部隊はハリアーによる空爆や艦砲射撃に曝されたため、あまり活躍できていない。
フィリピンのフロロ・インターナショナル・コーポレーション(Floro International Corporation)において、フィリピンの陸軍と海兵隊が装備するMod56の近代化改修を目的に、より高性能な駐退復座機と砲撃後に自動的に開いて薬莢を排出する機能を有する改良型の尾栓などをオリジナルの部品に替って装着させるアップグレードキットが開発された。同社では、既存のMod56のスペアパーツも製造している。
[編集] 性能
- 口径:105mm
- 砲身長:1.47m(14口径)
- 重量:1.273t
- 仰俯角:-7°~+65°
- 左右旋回角:56°
- 砲口初速:416m/秒
- 最大射程距離:11.1km
[編集] 採用国
アルゼンチン、バングラデシュ、キプロス、エクアドル、メキシコ、ペルー、フィリピン、スペイン、ベネズエラ、ジンバブエ
- かつての採用国
オーストラリア、カナダ、ドイツ、イタリア、ポルトガル、イギリス(L5として採用され、現在はL118 105mm榴弾砲と交代して退役)
[編集] 関連項目
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