エイリアン3
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エイリアン3 Alien³ |
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監督 | デヴィッド・フィンチャー |
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製作総指揮 | エズラ・スワードロウ |
製作 | ゴードン・キャロル デイヴィッド・ガイラー ウォルター・ヒル |
脚本 | デイヴィッド・ガイラー ウォルター・ヒル ラリー・ファーガスン |
出演者 | シガニー・ウィーバー チャールズ・ダンス チャールズ・S・ダットン |
音楽 | エリオット・ゴールデンサル |
撮影 | アレックス・トムスン |
編集 | テリー・ローリングス |
配給 | FOX |
公開 | 1992年5月22日 1992年8月22日 |
上映時間 | 114分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
制作費 | $50,000,000 |
興行収入 | $159,773,600 |
前作 | エイリアン2 |
次作 | エイリアン4 |
allcinema | |
IMDb | |
目次 |
[編集] あらすじ
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
惑星LV-426のエイリアン殲滅作戦後、冷凍睡眠につく隊員たちを乗せて地球に帰還していたはずの宇宙海兵隊の宇宙船は、謎の事故を起こしていた。
宇宙船を脱出した緊急救命ポッドだけ漂着した先は、宇宙の流刑惑星フィオリーナ161(通称フューリー)だった。惑星には数十名の凶悪な男性囚人が、戒律の元で心静かに自活的な生活をおくり、放射性廃棄物を収める鉛のコンテナを作る作業に従事していた。だが、唯一の女性であるリプリーの前に、惑星の秩序は危機をむかえる。
そんな状況下で、脱出ポッドに入り込んでいたエイリアンが再び活動を始め、繁殖をはじめた。凶悪で強靭な事にかけては、人並みはずれたさしもの囚人たちも、武器なしには対抗できず、成す術も無いままエイリアンの餌食になっていく。
この状況のなか、図らずもリプリー自身が最悪のエイリアン・クイーンの宿主であることが判明した。対決を決意したリプリーに協力し、エイリアン抹殺を誓った囚人達は、自分達を囮にした決死の作戦を展開する。
タイムリミットはエイリアン捕獲だけを目的に、囚人の抹殺を目論む「救助船」到着まで。
[編集] キャスト
- エレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)
- 今作では頭髪を丸刈りにし、強いインパクトを与えた。ユタニの契約社員であり、軍人ではないのだが、「中尉」という肩書きを持っている。
- ニュート(レベッカ・ジョーンズ):キャリー・ヘン
開拓者団最期の生き残りの少女。救命ポッドの惑星落着時に溺死した。
- ドゥウェイン・ヒックス:マイケル・ビーン
海兵隊員。階級は伍長。前作ではエイポーン死亡後、指揮を引き継いだ。 今作では救命ポッドの惑星落着時に安全装置の支柱に串刺しになり死亡した。
- ディロン(チャールズ・S・ダットン)
- 囚人達のリーダー格。 戒律を作り、賛同した囚人達と刑務所に残っていた。ヒックスとニュートの葬儀で祈りの言葉を捧げる。リプリーと意気投合し、共にエイリアンと戦う。
- クレメンズ(チャールズ・ダンス)
- 医師。医療ミスで患者を死なせ投獄された過去を持つ。刑期を終えた後、気心の知れた囚人と惑星に残ることを選んだ。完全版では海岸に打ち上げられていたリプリーを最初に発見する。
- ゴリック(ポール・マッギャン)
- 囚人。いつも菓子を食べて悪臭を漂わせている為、他の囚人から嫌われている。エイリアンに襲われて死んだ囚人を殺した罪を被って拘束されてしまう。劇場公開版では生死不明のまま消えているが、完全版ではその最期まで描かれている。
- モース(ダニー・ウェッブ)
- 囚人。禁欲の誓いを立てており、それを破るリプリーの存在を敵視する。アーロンとも仲が悪く、たびたび衝突している。
- グレガー(ピーター・ギネス)
- 囚人。他の囚人と共にリプリーを襲い、強姦しようとした。なお爆薬を使ったエイリアン捕獲作戦の際に火傷を負った為、後半は頭に包帯を巻いている。
- マーフィー(クリス・フェアバンク)
- 囚人。刑務所で飼われている犬(名前はスパイク)を一番可愛がっている。犬ではなく牛が登場する完全版では、牛を管理している。通風孔の掃除中にエイリアンに襲われ、最初の犠牲者となった。
- フランク(カール・チェイス)
- 囚人。劇場公開版では救命艇を捜索し、破損した救命艇の中でまだ生きていたリプリーを見つける。
- ジュニア(ホルト・マックカラニー)
- 囚人。グレガーと共にリプリーを襲った1人。完全版では仲間をエイリアンから救う為に自分を囮にする男気も見せる。
- デイヴィッド(ピート・ポスルスウェイト)
- 囚人。倉庫にある爆薬のキニトリセチリンをリプリーと一緒に運ぶ。アーロンが85と呼ばれる理由をリプリーに話す。
- ケヴィン(フィリップ・デイビス)
- 囚人。ノベライズでは元スポーツ選手だったという設定が書かれており、エイリアンに追われた時は、その俊足ぶりを発揮する。
- アンドリュース(ブライアン・グローヴァー)
- 刑務所長官。秩序を乱すリプリーを苦々しく思い、リプリーのエイリアンについての警告を一蹴してしまう。
- アーロン(ラルフ・ブラウン)
- アンドリュースの副官。IQは85でそのことを囚人達にからかわれている。リプリーには協力的だが、会社への信頼と地球にいる妻子の為、会社を裏切る事は出来ない。
- ビショップ(ランス・ヘンリクセン)
- アンドロイド。前作で受けた損傷の影響もあり、救命ポッドの惑星落着時に機能を停止。
- クライマックスでは彼の同型機である「ビショップⅡ」がウェイランド社から送り込まれる。
- *映画『エイリアンVSプレデター』にてアンドロイドのモデルとなったチャールズ・ビショップ・ウェイランドが登場した。
[編集] 日本語吹替
- 1998年3月29日(日)テレビ朝日「日曜洋画劇場」
[編集] スタッフ
- 製作 - ゴードン・キャロル、デイヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル
- 監督 - デイヴィッド・フィンチャー
- 製作総指揮 - エズラ・スワードロウ
- 原案 - ヴィンセント・ウォード
- 脚本 - デイヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル、ラリー・ファーガスン
- 撮影 - アレックス・トムスン
- 音楽 - エリオット・ゴールデンサル
- 提供 - 20世紀フォックス
- VFXボス・フィルム(BFC)
- VFXスーパーバイザーーリチャード・エドランド
[編集] 備考
- 2004年に30分の未公開シーンが加わった完全版(デヴィッド・フィンチャー監督は関わっていない)が発売された。
- 主演のシガニー・ウィーバーは当初3作目には出演しない意向だったが、自由に意見を発言してよいという条件のもと、出演を了承したという。しかし、現場ではデヴィッド・フィンチャーとのトラブルが絶えず、「監督こそエイリアン!」と激怒するほどだったらしい。本作ラストでリプリーを衝撃的な結末に到らせたのは彼女の意向だが、劇場パンフレットのインタビューで「ハリウッドの事だからクローンででも復活させるかも知れない」と語っている(『エイリアン4』では本当にその通りになってしまったが、こちらはクローン・リプリーの新たなキャラクターを気に入って出演をOKしている)。
- 原案に名を連ねるヴィンセント・ウォード、製作兼任のデイヴィッド・ガイラーとウォルター・ヒル、脚本のラリー・ファーガソンの他、本作成立までウィリアム・ギブスン、エリック・レッド、ジョン・ファサーノ、デイヴィッド・トゥーヒー、グレッグ・プレス、レックス・ピケットらが脚色、アイディアが少しずつ作品に反映された。実質的にはフィンチャー監督も脚本の手直しを行なった模様である。撮影に入ってもエイリアンが牛に寄生する設定で撮影もされていたが、公開版では犬への寄生に変更された。
- リプリーがエイリアンに「長い付き合いで他人とは思えない」と語りかけるくだりは、シガニー・ウィーバー自身が自分の心境を反映させて書いたと劇場パンフレットのインタビューにて語っている。
- エイリアンの軍事利用をもくろむ企業「ウェイランド湯谷」は前作「エイリアン2」でも名前のみ登場しているが(完全版のみ)、今回は日系企業である事が強調され、フューリーの施設外壁に「ウェイランド湯谷」、各設備に「鉄」「危険」などと日本語で書かれていたり(日本語で書かれた掲示物も垣間見える)、スラコ号の脱出艇の機体番号が漢数字になっているなどの演出が見られる。なお、「AVP2エイリアンズVSプレデター」のラストに「ユタニ」なる人物が登場した。
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エイリアンシリーズ | エイリアン - エイリアン2 - エイリアン3 - エイリアン4 |
プレデターシリーズ | プレデター - プレデター2 |
エイリアンVSプレデターシリーズ | エイリアンVSプレデター - AVP2 エイリアンズVS.プレデター |
キャラクター | エレン・リプリー - エイリアン - プレデター |
コミック | プレデター - プレデター: ビッグ・ゲーム - プレデター: コンクリート・ジャングル - プレデター: 1718 |
ビデオゲーム | エイリアンVSプレデター - エイリアンVSプレデター (カプコン) - エイリアントリロジー |
関連項目 | パルスライフル - パワーローダー |
デヴィッド・フィンチャー監督作品 |
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