ウォー・ゲーム (映画)
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ウォー・ゲーム War Games |
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監督 | ジョン・バダム |
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製作総指揮 | レオナード・ゴールドバーグ |
製作 | ハロルド・シュナイダー |
脚本 | ウォルター・F・パークス ローレンス・ラスカー |
出演者 | マシュー・ブロデリック |
音楽 | アーサー・B・ルビンスタイン |
撮影 | ウィリアム・A・フレイカー |
編集 | トム・ロルフ |
公開 | 1983年6月3日 1983年12月24日 |
上映時間 | 114分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
制作費 | $12,000,000 |
興行収入 | $79,568,000 |
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Variety Japan | |
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IMDb | |
「ウォー・ゲーム」(原題:War Games)は、1983年に北米で公開された、ジョン・バダム監督、マシュー・ブロデリック主演のサスペンス映画である。
目次 |
[編集] 概要
「コンピュータネットワーク下の戦争」を題材とし、コンピュータ制御の戦争システムの危険性を描いた作品である。民間用パーソナルコンピュータが普及し、それに伴ってコンピュータウイルスやハッカーが出現した時代でもあった事から、そのリアリティのあるシナリオに波紋が広がった。当時、この映画を特集したテレビ番組の中で、“実際はどうなのか、大丈夫か”という声が上がり、NORADの広報担当は「司令部コンピューターネットワークへのハッキングは絶対不可能。また算出された結果は鵜呑みにせず、人間が必ず確認している」と回答したというエピソードがあった。
日本では、こういった“新たな戦争の形”を題材とした作品として、1993年に公開された「機動警察パトレイバー 2 the Movie」、コンピュータの危険性を取り上げた1989年公開の「機動警察パトレイバー the Movie」が有名であるが、本作はそれらコンピュータによる新しい戦争形態の危険性を取り上げた作品の草分けとして評価されている。
[編集] ストーリー
主人公の高校生・デビッド(マシュー・ブロデリック)は、コンピュータで管理された自分の成績を書き換えたりすることのできる若きハッカーで、無料で電話をかけるテクニック(Apple社のCEOスティーブ・ジョブスも若い頃に、同様のシステムを販売していた)を使い、データシステムにアクセスして遊んでいた。
ある日、デビッドはさまざまなゲームが楽しめるホストコンピュータ「ジョシュア」に接続する。さまざまなゲームの中で、アメリカ合衆国とソビエト連邦(現ロシア連邦)との核戦争をシミュレーションするゲーム「世界熱核戦争」を見つけ、クラスメイトのジェニファー(アリー・シーディ)と一緒に試してみることにするものの、それが現実の核戦争へのカウントダウンを引き起こしてしまう。そのホストコンピュータは北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)にあり、核戦略システムをも管理する人工知能コンピュータ「ウォーパー」(WOPR:War Operation Project Response、戦争作戦計画対応)であった。
シミュレーションによりスクリーンに投影された部隊の展開を、管理者のNORADまでが実在のものと思い込んでしまい、更に米軍の実際の展開をソ連側が挑発と看做す。技師のマッキトリック(ダブニー・コールマン)が、外部から架空のデータを入力された事による“演習”だと気づき、攻撃は開始寸前に中断されたが、デビッドのハッキングも感づかれ、“ソ連の工作員”として連邦捜査局にNORADへ連行される。
コンピュータはミサイルまで飛ばし着弾させて見せるが、実在しない為に各基地とも異常なし。ついにはベリンジャー将軍(バリー・コービン)を始めとするNORADの人間達からの反撃中止命令を拒否し、ソ連攻撃の為にICBM発射の暗号を生成し入力しようとし始めた。悪夢のような米ソ核戦争が現実になろうとしている中、デビッドはNORADを脱走して、隠棲中だったところを見つけ出し連れて来た開発者のフォルケン(ジョン・ウッド)と共に、危機を食い止める為に、システム自身を対戦相手とした三目並べを同時にやらせ、処理力を削ごうと試みる。
何度やっても引き分けに終わる事を認識したシステムの学んだ結論、それは「勝つためには戦わない事」だった。
[編集] スタッフ
- 監督:ジョン・バダム
- 製作:ハロルド・シュナイダー
- 脚本:ローレンス・ラスカー/ウォルター・F・パークス
[編集] 出演
- デビッド・ライトマン:マシュー・ブロデリック
- ジョン・マッキトリック:ダブニー・コールマン
- スティーブン・フォルケン:ジョン・ウッド
- ジェニファー・マック:アリー・シーディ
- ジャック・ベリンジャー将軍:バリー・コービン