インターナショナル・エアロ・エンジンズ
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IAE インターナショナル・エアロ・エンジンズ AGは1983年設立の航空機エンジン製造を目的としたチューリッヒを拠点とする合弁会社である。 実際のエンジンの部材の製造は出資比率に応じて開発した各社の工場で行っている。
V2500エンジンの開発、販売を目的として設立された。1社単独での開発、生産はリスクが高い為、P&WとRRは単独での参入に躊躇していたが、市場でのシェアが殆どなく、航空機エンジンの開発に何としてでも食い込みたい日独伊の各社との思惑が一致して共同で行う事になった。開発資金は参加企業の各国政府から融資を受けている。航空機エンジンの共同開発において会社を合弁で設立する事例は多い。大抵の場合、実際の製造は既存の親会社の工場で行う。
[編集] 構成
現在の分担社は:
- プラット・アンド・ホイットニー 米国 (32.5%)
- ロールス・ロイス plc 英国 (32.5%)
- MTU 航空機エンジン ドイツ (12%)
- 日本航空機エンジン株式会社 日本(23%), 構成:
フィアットアビオは開発の初期の段階で離脱した。現在はアビオ S.p.A.と名前を変えた。 V2500エンジンの"V"はその数字の意味するとおり、当初の5社(日本側参加企業は合弁で日本航空機エンジンを設立したので1社として扱われる)の共同体制の名残である。2500は当初の推力2500ポンドを意味する。
[編集] 製造品目
IAE はV2500エンジンやエアバス A340に搭載するスーパーファンを供給する。競合するCFMインターナショナルが毎年、改良を重ね、機種別に最適な派生系を用意しているのに対してV2500は後塵を拝している。
次世代機であるボーイングY1やエアバスNSR向けのエンジンの開発の動きは現在の所、無く、構成会社であるプラット&ホイットニーとロールスロイスplcはそれぞれ独自に新型エンジンを開発中である。