アビー・リンカーン
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アビー・リンカーン | |
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アビー・リンカーン 1992年、フランスでのコンサート |
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基本情報 | |
出生名 | Anna Marie Wooldridge |
出生日 | 1930年8月6日 |
出身地 | アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ |
ジャンル | ジャズ |
職業 | 歌手、俳優 |
活動期間 | 1956年- |
レーベル | リバーサイド・レコード エンヤ・レコード ヴァーヴ・レコード |
共同作業者 | マックス・ローチ |
アビー・リンカーン(Abbey Lincoln、1930年8月6日-)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身のジャズ・ボーカリスト、女優。本名Anna Marie Wooldridge。ビリー・ホリデイを敬愛し、しばしばビリーの後継者と評価される。
目次 |
[編集] 来歴
1951年、カリフォルニア州に移って歌手活動を開始。一旦ハワイ州に渡った後、カリフォルニア州に戻る。キャビー・リーという芸名を使っていたこともあるが、1956年、エイブラハム・リンカーンにあやかってアビー・リンカーンと名乗り、リバティ・レコードからデビューする。同年、映画『女はそれを我慢できない』に出演。
1957年リバーサイド・レコードに移籍。アルバム『ザッツ・ヒム!』は、ソニー・ロリンズやポール・チェンバースなどの敏腕プレイヤーに支えられて作られたが、とりわけ、ドラマーのマックス・ローチと出会ったことは大きい。アビーは、人種差別に対して徹底的に立ち向かうマックスの姿勢に共感した。
1959年には、代表作の一つ『アビー・イズ・ブルー』発表。収録曲の「アフロ・ブルー」はアフリカ民謡の改作で、アビーの歌が話題となり、後にジョン・コルトレーンやダイアン・リーヴスなどが取り上げるスタンダード・ナンバーとなった。
1960年、マックス・ローチのアルバム『ウィ・インシスト』に参加。この時の録音メンバーは、アビーの『ストレート・アヘッド』にも参加した。そして、1962年にマックスと結婚。それからはマックスを支えつつ、女優としても活動するが、1970年に離婚。
1970年代~1980年代は活動が停滞するが、1990年代には再び積極的にアルバムを発表するようになった。また、1990年には映画『モ'・ベター・ブルース』(監督:スパイク・リー)に脇役として出演。
1991年、スタン・ゲッツとの共演盤『ユー・ガッタ・ペイ・ザ・バンド』発表。しかし、アルバムが話題となった頃には既に、スタンは他界していた。『タートルズ・ドリーム』(1994年)ではパット・メセニーが参加した。
[編集] ディスコグラフィー
- Abbey Lincoln's Affair: A Story of a Girl in Love(1956年)
- That's Him!(1957年)
- It's Magic(1958年)
- Abbey Is Blue(1959年)
- Straight Ahead(1961年)
- People in Me(1973年)
- Painted Lady(1980年)
- Golden Lady(1980年)
- Talking to the Sun(1983年)
- Abbey Sings Billie, Vol. 1 & 2(1987年)
- The World Is Falling Down(1990年)
- You Gotta Pay the Band(1991年) - スタン・ゲッツとの連名
- Devil's Got Your Tongue(1992年)
- When There is Love(1992年)
- A Turtle's Dream(1994年)
- Painted Lady(1995年) - アーチー・シェップとの連名
- Who Used to Dance(1996年)
- Wholly Earth(1999年)
- Over the Years(2000年)
- It's Me(2003年)
[編集] 出演映画
- The Girl Can't Help It(1956年)
- Nothing But a Man(1964年)
- For Love Of Ivy(1968年)
- Mo' Better Blues(1990年)
[編集] 外部リンク
- IMDBによる紹介記事(英語)